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蟷螂(とうろう)の斧【調査会NEWS3887】(R7.1.1)
旧年中は大変お世話になりました。本年もよろしくお願いします。
昨年最後の「調査会NEWS」で杉野が書きましたが、日本政府のやろうとしてきたのは北朝鮮に拉致された日本人の「帰国」でした。これは話し合いによる「解決」を前提としたものです。「話し合い」とはどういうことか、何度も引用していますが、平成17年(2005)参議院での森ゆうこ議員(当時民主党)と細田博之官房長官の質疑、あらためて読んでいただきたいと思います。読んだ皆さんは「これで取り返せるはずはないだろう」と思うでしょう。
本来このような答弁であれば内閣不信任となっても不思議ではないと思います。しかし当時これを問題にしたのはおそらく私しかいなかったはずです。また答弁している細田官房長官は特別北朝鮮とのつながりがあったわけではありません。政府の姿勢を話しているだけで、この姿勢はその後の民主党政権でも、さらに安倍政権以降の自公政権でも変わっていません。
それどころかこの答弁では「五十数名」「そのほかにも百数十名と言われる方」という数字が出てきていますが、最近の国会答弁ではそれすら言っていません。20年経って、途中で松本京子さんの拉致認定があった以外は後退しているとすら言えるのでしょう。
このような根の深い問題にメスを入れて状況を変えていくのは至難の業です。だから私たちがやっているのは蟷螂(とうろう)の斧に過ぎないのかもしれません。でもやはり斧は振るわないわけにいきません。やるべきことは拉致被害者の救出であり、「帰国」はその結果でしかないのです。本年1年ご支援とご協力をよろしくお願い申し上げます。
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<平成17年6月14日、第162通常国会における参議院内閣委員会の質疑>
●森ゆうこ議員(民主党) 政府が全く認定していない人たちがいるわけですね。先ほどの特定失踪者問題調査会のリストに挙がっている人はたくさんいらっしゃるわけです。そして、疑いが濃厚になっている人も本当に大勢いらっしゃる。そういう人たちにも帰っていただかないと、これは拉致問題の解決にはつながらないわけです。
外務省が交渉していく場合に、先ほど答弁にもありましたように、やはり認定、きちっとした形でないと要求は突き付けにくいということですから、この認定のやり方、今後変えるべきではないでしょうか、官房長官。
●細田博之官房長官 これは、確かにおっしゃることは分かるわけでございます。しかし、こういう言わば犯罪の被害者、言わば誘拐ではございますから、その犯罪の被害者として、だれか特定の人が特定の場所でこういう経路でだれが手伝って連れていったと、拉致をしたということをやはり警察当局がしっかりとした証拠固めをして、そして認定をするという仕組みでやっております。
したがって、その限りではどうしてもこの田中実さんを含めて十六名の方、特に、五人の方はお帰りになりましたので、残り十一人の方の問題になるわけでございますが、当然ながら、そのほかに交渉においては、例えばいろんな状況証拠が出てきつつあった加瀬テル子さんとか藤田進さんを始め、そういう話もしておりますし、それからいわゆる特定失踪者の千番台のリストの方々等を合わせますと、救う会の認定も含めますと五十数名の方は極めて容疑が濃いわけでございますけれども、そのうち、そのほかにも百数十名と言われる方が突然の、理由もない失踪をされているということから大変疑惑は深いわけでございますけれども、我々としては、北朝鮮にはっきりとしたものからまず交渉をしております。
はっきりとした証拠のあるものでさえ、その生存を隠し、しかもきちっと、ああ、この方でしたらおられましたと言ってきませんので、これはもう向こうの政府の、極めてこれ遺憾でございますが、こういったことを何とか直させなきゃいけないということは非常に今我々も苦労しておるところでございます。
●森議員 申し訳ありませんが、そのような政府の認識、根本的に間違っていると私は思います。今、犯罪というふうにおっしゃいました。刑事事件として扱っていらっしゃるんですね、一個一個、それぞれ。それで警察が捜査をして、そして証拠がある程度固まったときに政府として認定をしていく、そしてそれを基に外務省が交渉をしていくと、こういうシステムになっているわけですけど、そもそもそれは間違っているんですよ。そうじゃないんです。
拉致問題というのは、個別の刑事事件じゃない、北朝鮮の国家による現在進行形のテロなんです。これが拉致問題なんです。だから、そんな姿勢では絶対解決できません。だから、北朝鮮側は何も、自分たちの都合のいいことを言ってくるだけで誠実に対応しようとしないんです。当然です。日本政府がそのような認識で今までのような態度だったら、何にも答えてこないのは当たり前じゃないですか。
これから救出に向けていつまでに何をするのか、具体的にお答えいただきたいと思います。
●細田官房長官 できるだけの努力を今後とも継続したいと思います。それには交渉のテーブルに着き直すことが大事でございますし、それから別途進められております六か国協議も再開に向かって今協議が進められておりますが、こういったところで直接顔を合わせて、それをきっちりと申し入れるということが今後可能になる可能性が今大きくなっていると思っております。
●森議員 政府、我が国政府が、我が国の国民が拉致されて救出を待っているときに、我が国の政府が自分でできる、主体的にできるということを、いつまでに、どのように、何をするのか、具体的にお答えいただきたいという質問なんですが。
●細田官房長官 先方も政府で、彼らのこの領土の中においてはあらゆる人に対する権限を持っておりますので、これは我々が説得をして、そして彼らがついに、実は生きておりました、全員返しますと言うまで粘り強く交渉をすることが我々の今の方針でございます。
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<調査会・特定失踪者家族会役員等の参加するイベント(拉致問題に関係するもの)・メディア出演・寄稿・特定失踪者問題に関する報道(突発事案などで、変更される可能性もあります)等>
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※記載されている参加者は調査会・特定失踪者家族のみです。
★令和7年1月7日(火)14:00 YouTubeライブ会見「待つ人へ 『しおかぜ』で声を、想いをもっと届けるために」(調査会主催)
・YouTubeアドレス https://www.youtube.com/@特定失踪者問題調査会
※特定失踪者問題調査会のYouTubeチャンネルです。代表荒木のチャンネルではありませんのでご注意下さい。終了後もアーカイブでご覧になれます。
・特定失踪者家族会竹下珠路事務局長・調査会代表荒木・副代表増元・幹事長村尾他参加。
★令和7年1月9日(木)~1月22日(水)「人権啓発パネル展」(東京都港区主催)
・みなとパーク芝浦(東京都港区芝浦1-16-1)
・生島孝子さん(港区職員)ほか12名の特定失踪者・政府認定失踪者写真&しおかぜメッセージのパネルを展示
・問合せ 03-3578-2027(東京都港区総務課人権・男女平等参画係)
★1月25日(土)13:00「拉致問題を考える国民のつどいin和歌山」(政府拉致対策本部・和歌山県・和歌山県拉致議連主催)
・ホテルアバローム紀の国(和歌山市湊通丁北2丁目1-2)
・辻太一さん(辻與一さんの兄)が参加
・問合せ 073‐441‐2065(和歌山県庁企画部企画政策局国際課)
★令和7年1月26日(日)「ふるさとの風・しおかぜ共同公開収録 in 福山」(内閣官房拉致問題対策本部事務局・特定失踪者問題調査会主催)
・県民文化センターふくやま
・幹事長村尾が参加
★2月1日(土)14:30「拉致問題を考える国民の集いin長野」(政府拉致問題対策本部、長野県)
・ホクト文化ホール(長野駅徒歩10分 長野市若里1-1-3)
・高野美幸・特定失踪者家族会幹事が参加
・問合せ 026-235-7173(長野県国際交流課)
■調査会の本
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書籍版・Kindle版1700円(税別)
○『北朝鮮 拉致と工作活動Ⅰ 拉致回廊 日本列島を行く』(杉野正治副幹事長著・調査会刊)。Amazonでお求めになることができます。(オンデマンド出版のため書店ではお求めになれません。書籍版2200円・Kindle版1400円・どちらも税別)
■拉致問題関連書籍一覧(特定失踪者家族会作成)
http://araki.way-nifty.com/araki/2022/09/post-cf6ae2.html
★調査会のYouTubeチャンネル
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★代表荒木のYouTubeチャンネル
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北朝鮮船・遺体着岸漂流一覧
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