この気持ちに名前があったなんて~anone,セクシュアリティ診断やってみた
anone,セクシュアリティ診断をやってみた。
結果的に自覚している通りだった。
こころの性
恋愛指向
異性に恋する
ヘテロロマンティック
強い信頼関係で恋に落ちる
デミロマンティック
性的指向
異性に対して性的な欲求を抱く
ヘテロセクシュアル
強い信頼関係が愛になる
デミセクシュアル
表現したい性
男性でも女性でもないアイデンティティ
ノンバイナリー
男性でも女性でもない性別のあり方
私は身体は女の子として生まれたものの、小さい頃から自分が女の子だという意識が薄かった。女の子らしく振る舞うのも、可愛い服も嫌いだった。
ピンクは嫌いで、オレンジと緑が好きだ。
かといって男になりたい訳でもなかった。
私は私だと思っていた。
小学校3年くらいから、第3の性について考えるようになった。
ただ、それは自分自身のことではなく、この世には本当に男と女しかいないのだろうか? と子供らしい単純な疑問だった。
しかし誰にも相談できず、どこで調べたら良いのかも分からず、深く追求することは出来なかった。
私は当時学習マンガを親からよく買い与えられていたのだが、人体のしくみの本にもそういうことには触れていなかった。
小学校高学年になると、第二次性徴期が訪れ、大人の女になってしまう恐怖に苛まれた。
中学生になると、色恋の話題が増え、好きな人の1人くらいいないと、みたいな風潮がどことなくあった。
私にも好きな男子が出来たが、本当に好きではなかった。
好きでもないのになんとなく好きな相手として選んでしまい、好きなことを友達にからかわれるのがイヤだった。
二年生から同じクラスなってしまい、苦痛の日々を過ごした。
中学の卒業文集に、好きなタイプという欄があり、私はその相手とは結びつかない記述をしたが、今思うとそれは当時大ファンだったバンドの推しメンのイメージだ。(M-AGEのミヨケンさん)
高校は別だと分かっていたので、この気持ちともども中学卒業。
高校では恋愛にうつつをぬかずに、勉強と趣味にがんばろうと思った。
本格的にバンドオタになってしまい、バンドマンに恋する状態になったが、それはものすごい幸せだった。
共学だったので周囲でも付き合う付き合わないだのいう話があったが、私は別にいいわと思っていた。
共学なのに恋愛に興味が薄いというのを、同中で女子校に進学したバンドオタの友達にもったいないと言われ、首を傾げた。
そこで言われて嬉しかったことがあった。
「くみちゃんは共学の女子って感じ。男子とも女子とも自然体で接することができる」
それは共学だからなのか。
もともと私自身が持つジェンダーフリーの精神のおかげなのか。
私の高校は世間でいう共学の洗礼はほとんど見られず、男女平等というか対等だった。
2年になって文理クラスに別れると精神的に楽になり、心が安定して大人に近づいたような気がした。
同クラスの友達づてに、ある男子が「○○(私の名字)さんて大人っぽいよね」と言っていたのを聞いて、男子からそう思われるのは素直に嬉しいと思った。
彼はギターでBOOWYのコピーを弾いていて、谷村有美のファンだった。
音楽が好きな子だったので記憶に残っている。
私は男とか女とか、気が合えば別にどうでもいいと思っていた。
そこで恋愛感情や付き合うなどは関係ないと思っていたし、それが辛くない状況だった。
高校時代を風通しの良い共学で育ったのは本当に幸せだったと思う。Xジェンダーにとって生きやすい環境ではなかったか。
余談だが、後輩に世界的アスリートがいる。先日世間を賑わせた森喜朗氏の一件でコメントしていたのだが、下の世代でも偏ったジェンダー観を持つ若者も少なくない中で、柔軟なジェンダー観が垣間見え、この高校生活が少しでも影響していたのではないかと思いたくもなった。
自分自身の話に戻る。
私の男女の垣根を超えた感覚。中性もしくは無性という感覚。
それをXジェンダー、ノンバイナリーと呼ぶと知ったのはここ最近のことだ。
私はFtX、ノンバイナリー
ヘテロロマンティック、デミロマティック
ヘテロセクシュアル、デミセクシュアル
それらすべて腑に落ちる。
年頃になると、彼氏はいるのか? みたいな話になっていくのがまた嫌なのだ。人生そればかりじゃないのに。
私は彼氏どころかちゃんと人を好きになったことがあるのかすら怪しい。
はまったバンドとその推しメンに対しては、「大好き!」と言えるのだが、それは恋愛感情ではない。
あのバンドのメンバーと付き合いたいとかじゃなく、ああいう風になりたいのだ。その仲間でありたいのだ。
若い頃は、生まれ変わったら男、バンドでギターを弾きたい願望があった。
今でこそ女性でもカッコいいギタリストはいるし、今の推しバンド界隈では男女の垣根は皆無だ。
しかし、憧れは男の姿でギターを弾くのが理想。
私が憧れたバンドのギタリスト諸兄
ミヨケン、菊地英昭、アベフトシ、藤田顕、奥村大、安高拓郎…(敬称略)
彼らみたいになりたかった。
でも、なれないことは分かっているからファンでいることに満足している。
これを乗り越えられたのは、今のバンド界隈のおかげ。
テスラは泣かない。のメンバーと好きな音楽の話をした時。ああ、これだ!と思い感極まった。村上さんがかぶりつき気味にBJCの話をした時は、そうそう!って一緒に盛り上がった。
「テスラの好きなところは、ジェンダーを感じさせない部分。普遍的な人間のテーマを謳っているところ」
村上さんにそう伝えると「そんなこと初めて言われた!」って喜んでもらえたのを鮮明に記憶している。
また、木下直也さんのhakutakaのライブ後。メンバーは私よりかなり年下でボーイズノリが眩しかった。トークがあまりに盛り上がり過ぎてふと我に返り、こぼしてしまった。
「男子に混じって音楽の話してるとめっちゃ楽しいけど、女一人だと一歩引いちゃうことあるんですよね」
木下さん始め皆「そんなの関係ないですよ!」「この男子校ノリいつでも混じってください」などと気を遣ってくれたので嬉しかったが、水を差すようで申し訳ないと思った。
私が共学でやりたかった男女関係なしの音楽トークそのものだったにも関わらず。
こんな関係が築けるなら、Xジェンダー、ノンバイナリーなどとわざわざカミングアウトしなくても、心掛け次第で上手くやっていけるのではないか、と一抹の希望を抱いて。
診断は思った通りだった。
しかし、私はこうですとはっきり言い切れない部分がある。
クエスチョニング
それが私のSOGIとして相応しいのでないかと思う。
デミロマティック、デミセクシュアルについてはまたの機会に。
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