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今回新規サービス立ち上げで学んだことと次にチャレンジしたいこと

現在、フリーランスでUI✕UXデザイナーとして働いています。
ご一緒させて頂く企業様のお多くがスタートアップですので、まだ若いサービスのグロースをお手伝いをさせて頂く事が多いです。

今回ご縁があり、プロダクトの立ち上げからご一緒させて頂く事ができました。
私自身、特別な手法学んで実践した経験がある人間ではないので、手探りではありましたが、trial and errorを繰り返しながら進められる環境を頂くことができ本当に様々な経験をさせて頂きました。
最終的には、社長始め社員が一致したプロダクトをイメージでき、開発に着手することができました。これから何度かピボットを繰り返すと思いますが良いサービス・企業になっていってほしいと思います。

学んだ事1:リアルなユーザーを知る

どの企業の方も「私達はユーザーを知っている」と言うと思います。ユーザーを知らないでサービスやプロダクトを開発できないですから当然だとは思いますが、ユーザー情報がアップデートされず古いユーザー像のまま開発を続けていたり、古いユーザー情報のまま新しいサービスを作ろうとする企業も少なくないです。
しかし、ユーザーがズレた状態で開発を続けているとサービスの成長に伸び悩んだり、サービスを解約されてしまうという事に繋がります。

この違和感を感じていた時に、Xデザイン学校浅野智先生のプレゼン資料を拝見して、こういう事だったのか!と思いました。

単一出所の情報(答え)を聴いた人はその答えが古くなった時に気づかない自分で答えを見つけた人は、その答えが古くなったのが分かる。

Xデザイン学校 浅野智先生 

「ユーザーを知っている」という人たちも、昔はユーザーを知る行為をしていたのだと思います。しかし、答えが古くなったことに気づいていないだけなのかもしれない。
気づいていない人に気づいてくださいというのは本当に難しいです。上手く伝えられないと、サービス自体の否定だと取られてしまいます。
そこで今回試したのが、個人的にユーザーインタビューを行なうというものでした。新しい気付きがインタビューから得られれば、改めて「ユーザーを知ろう」と思ってもらえると思ったからです。
周りの人に対象ユーザーを紹介してもらい、少額ですが個人的に費用を払いインタビューさせていただきました。
1人、2人とインタビューを行っていくうちに、少しずつユーザーの世界観や価値観、課題を理解でき、同じ深度で話ができるようになっていきました。この行為が功をそうしたのか、社内内で「ユーザーインタビューを元に新しいプロダクトを開発しよう!」 という動きがおこりました。

学んだ事2:人間が好きな人を巻き込む

今回の案件でもう1つ学ばさせていただいたのはチーミングです。
私は2023年にXデザイン学校のマスターコースを受講させていただき、そこでチーミングについて学びました。体系的に授業で学んだというわけではなく、チームとはどのように作られるのか、どの時点でどのような問題が起こるのかを1年間かけて実体験しました。
そこでの一番の気づきは、「対話をあきらめない」「然るべき時に然るべき時間をかける」「一人でやると足し算、チームでやると掛け算になる」というものでした。
この3つは本当に重要だと私自身は感じましたが、一般的な会社では見落とされがちだと感じます。
特に、何も無いところから新しいサービスを生み出す場合は、個人の想いや熱量が重要になると思います。対話を諦めず続けると発散したり収束したり、飛んだり戻ったりを繰り返します。私がXデザイン学校で初めてこの経験をした時は、本当に焦りました。1ヶ月やって何も進んで無いように見えたからです。しかし、振り返った時に必要な時間だったと強く思いました。
そして、1人でやることは限られているが、チームでやると自分の理解を越えた発想や高いクオリティが出せるという気づきもマスターコースで体験したことでした。

今回の案件では、そういった3つのポイントを熟知した上で取り組みましたが、更に重要な要素があることに気づきました。
「人の可能性を信じることができる、人間ことが好き」な人の存在です。
どんな時にもポジティブで、メンバーやユーザーから出た小さな声に着目し、本質を知ろうという努力ができる人はなかなか居ないので、社内で見つけたらどんどん巻き込むべきだと感じました。

学んだ事3:未来のビジョンを描きつつ、ユーザーの成長もデザインすること

最初はバックキャスティング型を取り、先に有りたい未来を描いた上で逆算してどんなプロダクトが必要なのかを考えました。しかし、どうもしっくりと来るプロダクトにはなりませんでした。
有りたい未来のためには、「あなた達はこう使うべきだ。」とユーザーに強制させている様に感じたのです。
ユーザーの成長に応じたプロダクトになっていないのではないと感じました。

私は今まで、何回かハッカソンに参加してきました。ハッカソンで選ばれるアイディアやプロダクトは、誰もが着目していないユーザーの小さな特性に気づき、仮説を立てその仮説を検証できるプロトタイプができているチームです。
アイディアやプロダクトが、壮大なビジョンで誰が聞いても実現したらビジネスになりそうなネタもあります。でもハッカソンでは絵に書いた餅はどんなに良くても実現可能性がなければ選ばれません。

そこで、ハッカソンのでの体験を元に、ユーザーヒアリングを通してフォアキャスティングとよばれる、現状の課題を解決していくプロダクト開発に切り替えました。
ユーザーヒアリングを何十回も重ね、3名のメンバーでヒアリング後にディスカッションを何度も行いました。その都度仮説を立て仮説を検証するというプロセスを何度も何度も重ねました。
そういった中で、不思議とメンバーの中で「今やるべきこと」が明確になっていきました。
それまでは、社内で複数回プロダクトのアイディアを共有しても社員全員が「これでいける!」という感覚はありませんでした。今回は仮説と検証を何度も繰り返し、初めて社員全員に「これでいける!」と思って貰うことができました。

バックキャスティング的に先に未来を描き、フォアキャスティング的に今を起点にし、未来と今を行った入来たりし、ユーザーの成長に応じたプロダクトにまで落とし込んだの良かったのだと思います。
この方法が100%良いというわけではないと思いますが、今回のメンバーではいちばん実現可能性が高いアプローチ方法だったと思います。

失敗と、これから試したいこと

完全な失敗だったと感じたことが1つあります。
今回このアプローチを試す前に、何度もディスカッションや社外メンバーを交えて、新しいサービス開発の為の時間を持ちました。
しかし、「同じユーザー像」をみているはずなのに一致しませんでした。
心理的な安全性があり、言いたいこと言うべきことは言えている状況なのに何故かズレているように感じるということが続きました。

結論としては、立場や思惑がそれぞれ異なり、そこを明確にしないことが大きなズレとなって最後に表面化しました。
例えば、外部メンバーは本気でプロダクトを作りたいわけではなく、あくまでノウハウの提供のみと思っていたり、会社の内部の状況や、自分の体裁があり、素直に言えなかったりなど。

本当に時間の無い中でやってきて、この時間が非常に勿体なかったと感じます。
是非、次回は個人の想いを先に出すプログラムをやってみたいと思います。
そもそも、本人もネックになると気づいていないと思ます。
絵や言葉で可視化することで、明確になるのではないかと感じました。

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