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流通・チャネル戦略はマーケそのもの!ということに気づいたよ、という話。

社内の経営戦略勉強会「Tribal Professional Academy」、通称「TPA」。今回のお題は「チャネル戦略」。

課題図書はこちら。

たった2冊、と思っていたらとんでもなかった! というのも、読んでみたら「チャネル戦略」って企業活動をほぼカバーするほどに広範囲。川下りをしようとカヤックに乗ったのに、いつの間にか外海に出てしまった気分。ああ、心許ない。

伝統的にこの分野は「コマース・チャネル」として間接チャネルに焦点を当てた、マーケティングの4Pの中に相当する分野だったという。しかし、インターネットの登場により、変化の激しい現在においては自社の資源と環境・市場、消費者までををいかにマッチングさせるかという、より広い視点で語られる。

『流通・営業戦略―現代のマーケティング戦略〈3〉』では、この視点を消費者を含めたリンケージの問題として捉え、「拡張チャネルにおける情報駆動型リレーションシップ・マネジメント」と定義している。定義なのにワードが長い。さすが有斐閣アルマ。

その内容は、流通の変化、顧客インターフェース・マネジメント、営業の変化、ロジスティクスの変化、販売部門と生産部門のリンケージ問題、最終消費者との直接流通問題など、企業間関係、企業内組織、その先の最終顧客との関係を捉える際に問題となるトピックがぎっしりずっしり。正直言って、流れを追うのに精一杯。

みんなで勝ちに行く。それしか打ち手がない時代だから

一方で『流通チャネルの転換戦略』は、タイトル通り「流通」部分に焦点を当てた一冊。 自社のみでのバリューチェーンではなく、供給業者から中間業者、流通、最終顧客まで、チャネルに参加するプレーヤーたちはよきパートナーシップを築きましょうね。一連の流れの価値をいかに高めるかが大切ですよ。という点について、新概念「チャネル・スチュワードシップ」を提示して、豊富な事例とともに語られている。 はて、一体どんな意味が読み解けるだろう?

ひとつは背景。多様化し、変化の早い顧客ニーズを自社だけで満たすのは困難になったということ。商品開発から広告、流通までを自社でカバーすることは経営資源の上でも困難極まりなくなった今、チャネル全体に関わる全ての企業が協力することにより、顧客ニーズを満たすことができるという時代になったよ、ということだろう。

もうひとつが、市場対応への柔軟さ。流通チャネル全体で共通の利益を生む関係性を築ければ、顧客に近い側が情報収集を行い、それに基づいた製品を供給業者が開発していくという役割分担をすることが出来るという。コストの面でもメリットが生み出せる。

ともに、一社だけでチャネルを仕切り利益を独占する時代なんてとっくに終わっている、ということなのだろう。

そして気づかされるのは、”マーケティング”を考えるとき、どうしても商品の価値を中心に考えがちだったなあ、ということ。マーケ初心者かつ情報商材ばかり扱ってきた身としては、「流通」とか「チャネル」と分野を考えるときどうしてもしがらみとか合理化とかロジスティクスなんて言葉しかアタマに浮かばなかった。けれど、企業活動のほぼ全てをカバーしているこの分野、戦略的に取り組むことで収益アップにつながるまさに企業にとっての生命線だし、どこを切り取ってもマーケの気づきになっていて面白い。

まだまだ知らないことだらけだな、マーケティング。もっと仲良くなりたい!









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