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わたしの生涯のパートナーはきっと食欲だ

ひとには誰しもがなにか突出したものがあると思っている。たとえば、長所とか個性とか。
わたしの場合は、食欲だ。
noteのデビュー作のプードルでもすこし書いたが、わたしはヒトの三大欲求のなかでも、食欲がすさまじい。
今日は、この話題について話していこうと思う。

食欲が大きくなった理由


わたしが生まれた高瀬家では、食卓は戦争だ。わたしは4人兄弟で、兄が2人と、3つ年の離れた妹が1人いる。
男の兄弟がいると、かならずぶち当たる壁がごはんの時ではないだろうか。育ち盛りにくわえ、兄弟みんなスポーツをしていたこともあり、兄たちはとても食欲旺盛だった。
母の料理がおいしいのも、やつらの食欲を刺激した。
「ごはんよ~!」と呼ばれてからすこし遅れようものなら、もう食卓のからあげがほぼないのである。みんなが食卓に着いてからも、兄たちのおかわりのスピードはすさまじい。

高瀬家の食卓は、
「食べるか、死ぬか」
「食うか、食われるか」
の世界だった。
「食べ物がなくなるかもしれない」という恐怖に妹とともに怯えながら、兄たちに負けじと、ごはんをもりもりと食べていた。

わたしはこの期間を「第四次タカセ家戦争」と呼んでいるのだが、この幼少期がわたしの食欲を形成した。

おいしいものは何でも、誰よりも早く食べろ。
そんな食へのがめつい意識が身に付いた。

食欲のエピソード


①おみやげを食べてしまう。

Wikipedia様によると、おみやげとは、

『知人や縁者に配る目的で旅行先などで買い求めるその土地にちなむ品物(進物)のこと。』
だそうだ。
引用サイト:Wikipedia
URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%9F%E7%94%A3

うん、それはそうだろう。おみやげは、いつもお世話になっている誰かにあげるものだ。そんなおみやげを、わたしは食べてしまう。

何なら、最初はあげるつもりでちゃんと買うのだ。しかし、なかなか会えないとなると、おみやげが食べてほしそうにこっちを見るようになるのだ。
そして、食べる。
食欲という本能にはあらがえない。
浮気を繰り返す男性と全く同じ言い訳だ。
※渡辺直美さんもお土産を食べてしまうと聞いてからは、罪悪感は少し減った。(減るな)

②一日でお菓子がなくなる

大量にあるお菓子が、すぐになくなる。
ファミリーパックですらも、ファミリーではなくなるのだ。
なんだかさみしい響きだ。

ちゃんと、分けて食べようとは思っている。しかし、そのおいしさにどんどんお菓子の袋を開ける手は進み、気づけばあれだけあったお菓子はいつのまにかなくなっている。
わたしはこの現象を、神隠しにあうと呼んでいる。

食欲を小分けにできている人って何なのだろうか?じつは前世がリスなのだろうか?
なんなら、お菓子を頬張るすがただけは、私もリスに見えないわけでもない。
しかし、ほっぺに入れて食料を貯めるふりをして、その場で食べているのである。
貯める貯める詐欺だ。
本当にリスなら、冬を越す食料がなくなり餓死してしまっているだろう。「あのとき、食べるんじゃなかった…」と、一番後悔する死に方である。

ちょくちょく食べるコツを誰か教えてほしい。



食欲が大きくて良かったこと


①バイキングで元がとれる。

おいしいものをたくさんその場で食べられるのは、食欲が旺盛でよかったなと思うところだ。食欲旺盛ということは、人よりもおいしくご飯を食べられる時間が長いことだと思っている。たしかに、普通の24歳女性よりも食べている自信はある。
そんな、食べるのが好きなわたしに、胃下垂という才能を与えなかった神様は、いつか会ったらしばく。

②比較的少ないお金で満足できる(気がする)

社長が行くような店にたびたび行くなら、食費はバカにならないとは思う。しかし、基本的にウマくて安い店でたくさん食べて満足できるタイプなので、そこもよかったのかなとは思っている。安い女だ、私は。

③痩せることにたいして努力ができる

食べたら食べたぶん、わたしはちゃんと太る。
仮に、食べても太らない体質だとしたら、痩せる努力をしていなかった気もする。
努力をしたぶん結果が出るのは、嬉しいことだ。
太るからこそ、痩せる努力をしてそれが達成できたときの充実感や爽快感は大きいと思う。そして、痩せるために運動をたくさんするきっかけにもなるし、まあ、健康的で結果オーライなのだろうか。

というわけなのである。

人は死ぬ間際、聴力はさいごまで残っているというが、わたしにさいごまで残るものはきっと食欲だ。だから、わたしが天国へ旅立つときは、「ありがとう」よりも「ごはん食べる?」と聞いてほしい。

まあ、これからも食べるという楽しみとともに生きながら、おばあちゃんになってもバイキングのシニア割でお得に食べ物をお腹いっぱい食べていきたいと思う。

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