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~鶏さんは食べ物なのです~ネパール滞在記③
ネパールと日本の生活は違いすぎます。
ただ、海外で過ごすには、郷に入っては郷に従うことはとても大事で、
そうすることに、さほど抵抗のないわたしは驚くほどそこでの出来事を当たりまえのように受け入れていました。
ネパールの村にはいるとお風呂などはありません。
今は、シャワーなどがあるのかもしれないですが、
当時は、お湯の出る素敵なものなどはなく、何日もお風呂に入らない生活が普通でした。
日本では何日もお風呂に入らないと自分のことを嫌いになってしまいそうですが
そういうものだと思えば気にもならなくなっていました。
時々水場で頭を洗ったりしていたのですが
ハイビスカスをすりつぶして髪の毛につけたらシャンプーの代わりになると聞いて
やってみましたが、髪の毛がガビガビになるだけでした。
村での食事は、地べたにむしろのようなものを敷いて、そこに座って食べました。
基本の食事は、ダルバートという一つのお皿に、
コメとカレーっぽい味付けのマメとイモが一緒に盛り付けられたものでした。
肉料理などはほとんど出てこないのですが
ある日、わたしが滞在していた家のお父さんが、むしろに座ってぼんやりしていたわたしに
「今日の晩めしはごちそうにしよう」と声をかけてくれました。
そして、おもむろにその辺りを歩いていた鶏の首を捕まえました。
何が始まるのかなと見ていたら、
突然、その場所で鶏をさばき始めたのです。
当時、
何が起きても当たりまえの感覚になっていたわたしは
めったに見られないものだからとさばき方を横で観察しながらメモをとりました。
日本でいう魚をさばくのと似た感じなのですが
今、鶏をさばいている横で観察しろと言われるとできる自信はありません。
その頃のわたしは、
半ば本気で、いつか何か起きて食べるのに困ったときに
こういう知識があると役に立つはずだと思っていました。
今のところ、実践で役に立つことはありませんでしたが、
こうして貴重な経験として書くのには役立っています。
ちなみに、
メモした内容がこんなのです。
にわとりのさばき方
①ここをククリで首ちょんぱする。でも、首がもげるまでしない。微妙につながっている。(血はとびちるけど、小さな入れものに出す。)
②羽根をむしる
③おけに入れてお湯をかける。羽根をだいたい洗い流す。
④頭から足の先までのばして火に直接くべる。この時全体がやけるように何度も方向をかえる。だいたい、表面が黒くこげてきたら火から出す。(この時、ニワトリから汁が出てくる)
⑤胴体を洗う
⑥足の部分を両側に開く、羽根の部分も開く(骨を折る)
⑦●の部分を手でひきはがす。
⑧内臓をとり出す。
⑨足や手の肉の部分を固まりでひきはがす
⑩肉の固い部分をホシヤでたたく
⑪肉の部分をそぎ落としトレイに入れていく。
*ククリ ネパールのナイフ
*ホシヤ ネパールのナイフみたいなもの
当時のわたしに会うことがあったら伝えたいです。
今は、スーパーで買った鶏肉で間に合っているよと。