~21世紀の幕開けはヒマラヤで~ネパール滞在記①
大学生の頃に
ずいぶんとお世話になった国がネパールでした。
当時、なぜ、ネパールだったのかと20年たって振り返ると
20代の頃、自分探しなんかが巷を賑わせていて
ご多分に漏れずわたしもそれをしていた一人でした。
自分を探しにネパールへ行っても
そんなところに自分なんて見つかるはずもないのですが
そこに行けば何かが見つかるのではと
きっと勘違いをしていたのだろうと思います 。
その頃のわたしは
もう思春期も終わり20代なのに
心と体のアンバランスさが異常に煩わしく
それを周囲にまき散らしていたと記憶しています 。
ネパールという国に興味を持ったのは、
わたしがお寺で生まれ育ったからです。
ネパールには、釈迦が誕生したと言われている土地ルンビニがあります。
そこに行けば、わたしがわたしとして生まれた意味が見いだせるのでは
と思いネパールに興味を持ちました。
とは言え、ネパールには何度か赴きしばらく滞在をしましたが、
結局ルンビニにはご縁がなくて未だに行くことはできてはいないです 。
ルンビニにもいけず
自分も見つからなかったのですが
ネパールでは日本ではできない貴重な体験を
させて頂けたことが今では財産だなと実感することができます。
いや、20年必死に生きてきたので、
ようやくあの頃のことを思い出す余裕がでてきたというのが
正しいのかもしれないです。
今が2020年なので20年前というと、
ちょうど21世紀になるかならないかの時期です。
1999年ノストラダムスの大予言で人類は滅亡すると言われていました。
将来に希望を持っていいのか分からない風潮の中
滅亡するなら滅亡すればいいのにと
悲観的になっていたわたしも確かにいました。
みなさんご存知のように人類は滅亡しませんでした。
そして、わたしは、21世紀の幕開けをヒマラヤの山中で迎えたのです。
年末にネパールのカトマンズに飛びそこから、
飛行機を乗り継いでポカラに。
ポカラからナヤプルまでクルマで向かい、
そこからトレッキングでヒマラヤ山脈のアンナプルナ連峰やダウラギリ峰が
大パノラマで見える展望台プーンヒルを目指しました。
21世紀初めての元旦。
ヒマラヤ山脈のアンナプルナを照らす初日の出。
標高3198mの地で不安と希望に満ちた21世紀の幕開けでした。