文祥窯_佐賀_工芸思考
究極のSDGsがここにありました。
有田焼の原料の主流が、扱いやすくて白い熊本県天草産の天草陶石になるにつれ、
前の投稿の泉山陶石は使われなくなりました。
この地元の『財産』泉山陶石の価値を
400年前の江戸時代の技法を試行錯誤して学び、
息を吹き返そうとさせる試みが文祥窯にあります。
こちらの技法のメリットは、割れにくい、作っているときに失敗しにくい、とのこと。
完璧な白、を求める必要などなく、精製は捨てることを伴うのであまりしたくない。鉄粉の跡も味だし、一期一会の釉薬の垂れも美しさ、色むらも器の個性と捉える。
でいて、モチーフや意味づけには手を抜かない。
「使い手の顔が見えない中でつくるのは、
作ってもいいのかなと思ってしまう。
売れなかったら、使われなかったら、
自分が自然破壊していることになってしまう。」
ふと漏らした地球愛にきゅん。
工房にいるワンちゃんの佇まいも独特で心に残る。中川さん、ずっとワンちゃんの写真撮ってた。
思想とものづくりの緩急を知る。思想は、言葉だけじゃなく行動が担うのだ。
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