健太郎窯_佐賀_工芸思考
迷いがない。そんな印象を抱く、健太郎窯。
虹の松原を見下ろす絶景の地に工房をつくると決めて
山を開墾して石垣を積むところからはじめたらしいけど
この窓の借景は、ぴたっと最初からこう計算されていたかのようにはまってる。
お客様をまず迎えるのは、ほんのりお香も炊いてあるお茶室。
そうだ。器をめでるときは、お茶室で落ち着いて低い位置で手に取りたい。
そうして、器と絶景とを眺めていたら、芋羊羹のような壺焼き芋がお茶と一緒に出てくる。
抜かりない。。('◇') このおもてなし、なに。(感動してます)
「作り手八分、使い手二分」の理念に則ってか
お茶室も、料理会に場所貸しできる縁側も
抜かりなくて感嘆する。
健太郎窯の器は、まず素材ありき。
土は常時20種類くらい揃えていて、器の形は土からインスピレーションを得るという。
延々ととれる土はないから、土の種類は入れ替え制。
土の種類は無限にあるからキャラクターの違う土を揃えるようにしているそう。
陶器の質感が好きで、
器をつくるものすべて自然の素材で構成するという制約の中で新しい発見をしたい。
土からインスピレーションを得るってどんな感覚なんだろうって、
お茶室の中で、皿や徳利やお猪口やコップや小皿やボウル、茶碗を手にとり、馴染む感覚や佇まいを確認してしまう。
唐津焼の朴訥さもありながら
土のボテっとしたどん臭さがなく
シュッとしたお洒落な軽やかさがある器が印象的。
健太郎窯さんの野太いけど軽やかな感覚。
器、買っちゃった。
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