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この店の中であなたが1番可愛いよ

こんにちは
くみこです

最近
自分を好きになる
ことの凄さを実感してて

そのことに付随して
過去の記憶が
蘇ってきた

嬉しくてありがたい
祖母との買い物の記憶
わたしすぐ忘れちゃうから
残しておこうと思います


高校1年の時
わたしはにきびが本当に酷くて
体型も痩せてるとは言えなくて
自分のことが好きじゃなかった

女子校だったことと
友人に恵まれたことで
楽しく過ごしては居たけど
私の友人は美人ばかりで
自分のこと可愛いなんて
思ったことはなかった

わたしの母方の祖母は
車で6時間くらいの
遠いところに住んでいて
わたしは初孫だったから
特別可愛がってもらった気がする

その日はわたしだけが
帰省してたのかな?
よく覚えてないけど
わたしと祖母と2人で
電車をたくさん乗り継いで
都会のデパートに服を買いに行った

好きなブランドの
服屋さんで
何を買ってもらおうかな?って
選んでいたら
祖母がわたしのことを見て

「この店にいる人の中で
くみちゃんが1番可愛いわ」
って言った

わたしは
「あーうん。ありがとう」
って言ったかなぁ
なんて言ったかなぁ

とにかく否定はしなかったけど
大喜びもしなかったと思う
あーはいはい、みたいな
そんな反応をした気がする

お店の中には
メイクばっちりの
モデル体型みたいな人もいたし
わたしは田舎のどすっぴんで
可愛いはずなかったから

昔から遠慮しいなわたしは
高い服を買わせるのが
申し訳なくて

4000円くらいの
トップスを1枚買ってもらって
「もう欲しいのなかった」
って嘘ついて
祖母の家に帰った

帰りの電車の中で
本当はあの8000円の
ワンピースがよかったな、とか
あの靴も欲しかったな、とか
カバンも買ってもらえばよかった、とか
後悔が押し寄せてきて

祖母はなんでも買ってあげる!
って言ってくれてるのに
素直になれない自分も嫌いだった

弟なら
ぜ〜んぶ買ってもらうんだろうな
従姉妹なら
他の店にも行きそうだな
そんなことを思ってた

あの時もそう
この店で1番可愛い!
なんて言われても
全然受け取れなかった

ニキビがひどいし
足も太いし
おまけに天邪鬼で
欲しいものも素直に言えない
そのくせ後悔して
中身まで可愛くない自分が嫌いだった

でも、娘が産まれて
母になった今はよく分かる

娘がどんな状態でも
世界で1番可愛いと思う
人よりも顔が可愛いとか
頭がいいとか
そんなの関係なくて
たとえ天邪鬼でも
泣き虫でも
とにかくもう生きてるだけで
時々笑ってくれるだけで
本当に可愛いんだなあ

ばあばはきっと
あの服屋さんで
そう思ってくれてたんだね
遠慮してることも
天邪鬼も見透かされてたかもな
それでも可愛いって
思ってくれたんだね

嬉しいなぁ

にきびが酷かったのも
思春期のせいだし
足が太いことと
可愛くないことはイコールじゃないし

天邪鬼なのも
祖母の財布を心配する
わたしの優しさだから
いいところなんだよね
自分の欲よりも
相手を思いやれる
わたしのいいところだと思う!

もう祖母は亡くなってしまったけれど
今日思い出せて
嬉しかった!

いい日!!!

おわり

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