人生初「禊」体験!
ワーケーション実験も10日を過ぎ、新しい環境での生活リズムも落ち着いてきました。落ち着いてきたということは、新鮮だった刺激にも慣れてきてワクワクも減ってきたとも言えます。
この辺で一度、予定していてできていることと、やろうと思ってできていないことを整理してみよう!と思っていたのですが、「やってみたいことリスト」の「一番リスト」にあったことができた、そんな話を書いてみます。
ワーケーションの目的
先週書いたことと重なりますが、このワーケーション、ぼんやりやってみたいと思ってはいましたが、ついに決行となった理由は、よく眠れなくなっていたのが一番大きな理由です。1時間半ごとにパッチリと目が覚め、そこから明け方までベッドの上をドタバタする日が続いていました。そこに梅雨疲れの食欲不振が重なり、これはちょっとサボってみるかと思いました。これまでの十数年は仕事で日本中を飛び回っていたのが、このコロナ禍で出張が激減したのも環境因としては大きかったと思います。どちらにしても、自覚できているうちにメンテナンスしてみよう!と(年を笠に着た)言い訳も携えて、さほどの計画もなく実験開始したのが10日前のことです。
10日間やってみて意外とできているのは仕事でした。「旅行に来たわけではない」と自分に言い聞かせてきたので、どんなにお天気が良くても、商店街で楽しそうなイベントのお知らせを見かけても、通常どおり部屋で仕事ができています。これまでは出張で地方に行くと、必ずその土地の目新しい場所を訪ねていました。たとえ移動時間と次に向かう先から計算して滞在時間が10分となっていたとしても、「行ってみる」ことが最重要事項の私には、滞在時間が短いことなどどうってことはありません。とにかく「行ってみる」「やってみる」が最重要。ですので、楽しそうなイベントに心が動かないのは、私にとっても画期的な変化なのです。
その中でも、これだけはやってみたいと思っていたこともいくつかあります。私の「休日」は、秘書時代から土日ではないことが多いのですが、何とか時間を作って「やってみたいリスト」に書き連ねたことを、上から順番にやってみようと決めていました。どうしてもやってみたいリストの中の一つが「禊体験」でした。
禊体験
私の友人で、銀座で超高級クラブを経営している女性がいるのですが、彼女は大の神社好き。神社が好きすぎて仕事をしながら國學院大學で神職の資格をとり、今は博士課程にも進み「勉強が超面白いの!」と彼氏自慢のごとく私に神社の話してくれます。その楽しそうな話の中で「私、禊が大好きなの!」と言っていたことがありました。冬でも外気が何度でも、禊で水に入るのが大好き。川の前に立っている時は震えているんだけど、川の中に入ると不思議と寒さは消えていて、ただただ気持ちがいいのだ、と。そして、先日も緊急事態宣言でお店を休まなきゃいけなくなったから、ちょっと行ってみる!と言って、吉野川にドボンしに行っていた写真がFacebookに上げられていました。もう楽しそうでしかない。何?そのミソギって、そんなに楽しいの?
こうなると、我慢できません。ちょっと調べてみたら、あるではないですか。「禊(ミソギ)体験会」
私は即申し込み、その日程に合わせて無理やり仕事を一段落へと持ち込み、やればできるもんだと呆れながらその日を迎えました。
行ってみたら私の想像していた「禊体験」は、思っていたのとちょっと異なっています。ピーカンの真夏の空の下、集合場所に現れたご案内の女性からその日の流れを伺います。この日一緒に「禊体験」をするのは全部で18名。ものすごく暑い日で、開始時間までほんの15分待っていただけなのに、着ていたコットンのワンピースが汗で身体に張り付いてきます。スタッフの「時間になりましたので」のひと言で、会場に向かうのですが、私たちはまだ互いに何も知りませんので、慎重に距離を保ちながら神主さんが待っているその場所まで進んでゆくことになるのです。
鳥居をくぐったとき、頭の上からポツッと何かが落ちてきました。見上げると青空に黒雲がかかっていて、雨が降り始めます。「少し急ぎましょう」と言われ小走りで向かった「禊体験の会場」。その屋根の下に入った途端にバケツをひっくり返したような大雨。雨には濡れませんでしたがもう汗でびしょ濡れでしたので、汗を拭いて「勉強の会場」へ。
あ、そうか、勉強するのか。
神職の方からのレクチャーからスタートです。考えてみたら当然です。通常は一般人が入れない場所で、一般人ができない「禊」を体験させてくれるというのです。私は申し込みのサイトに書かれていた説明をよく読んでいなかったことが判明。でも、何があっても現場力で乗り切る技は秘書時代に仕込まれています。私は広い勉強会場の最前列の席を陣取り、レクチャーを受けました。雨が止まなければ危険なので禊は中止になる旨のエクスキューズを聞いてから、窓をたたく大雨の音に声をかき消されながらみっちり2時間。久しぶりの座学でした。
そして、その講座が終わったちょうどその時、申し合わせたように雨が上がりました。
「決行ですね」
用意されていた白い着物(なんていうのかわかりません)に着替え、頭に鉢巻を巻き、そこに「神拝詞(おおはらえのことば)」という祈りの言葉が書かれた紙を挟み込み、禊場へ。
「エイッ」「ヤァ」と声を合わせる準備を終え、いよいよ禊池へ。一歩足を入れた途端、気持ちいいー!水温は13度とのことでしたが、真夏の暑い日には最高に気持ちが良く、友人のセリフを思い出しました。水の中での「大祓詞」は、朗々と奏上する方々の横で、私は漢字も読めずにシドロモドロでしたが、初めての本当に楽しい体験でした。次の機会があるのなら、もう少し漢字を読めるようにして挑みたいと思います。
この他にも、行ってみたい場所、食べてみたいものもまだまだたくさんあります。何とか効率よく自分を焚きつけて仕事を猛スピードで進め、そのリストをつぶしていこうと思っています。この続きはまた来週の火曜日に!今日も読んでくださってありがとうございました。
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