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002_猛吹雪の中の軟禁

もう、タイトルがあれよねww

最初に言います、今回長いです(笑)


今日もまりゑさんのShowroomを見ていて、過去の恋愛の話になり、2億5000万年振りぐらいに思い出したあの猛烈な彼女のこと。


忘れもしない大学1年の冬。

私はカナダの大学に留学していて、当時は日本人の彼と付き合っていた(仮にKとしよう)。寮に住んでいたから夜は寮の外で待ち合わせをして、キャンパス内を散歩しながら、その日あった他愛もない話をして笑い合う。そんな素朴なお付き合いをしておりました(笑)

その日は金曜日。朝から雪で、夜になると風が強くなってきて吹雪に。天気が悪い日も会う約束をしている日は女子の寮の前まで来てくれて、「天気悪いから今日は散歩やめようか」とか二人で決めるのがいつもだった。


が、


寮の前で待っていると、やって来たのは彼のルームメイト。彼曰く、「今日は忙しいから会えない」と。少し違和感は感じたけど、伝えに来てくれたルームメイトにお礼を言って自分の部屋に戻った。




22時過ぎ、突然の私の部屋を訪れた同じ寮の女の子。

「私のルームメイト(仮にAとしよう)を知らない?ダウンタウンに行くと言って帰ってこない。」

と。


(Aが帰ってこない?)


少し嫌な予感がした。


Aは私の彼に好意を寄せているのは知っていた。

なんでって?ハッキリ言われたことあったし、なんなら彼に何度も告白していたから(笑)

告白だけに納まらず、自分の写真をプレゼントしてきたり、ストーカーに近い行為も何度か。

そんな彼女だけど帰ってこないとなれば話は別。みんなで協力して、寮の中の使ってない部屋、ランドリー、生徒が使える学内の施設、探し回ったけど見つからず。

携帯もない時代。もし何かあったらと思い寮のセキュリティに相談、かなりの大事に。


数時間経ったところでAから寮の共用の電話に連絡が。

「ダウンタウンのモーテルに泊まるから心配しないで」と。

無事だということがわかってみんな安心し、部屋に戻ろうとすると、ダウンタウンで飲んで帰ってきた子が、私に耳打ちしてきた。


「KとAがダウンタウンで一緒にいるのを見た」


嫌な予感的中。


Aは何か欲しいものがあると手段を選ばずに暴走する傾向がある。

Kは優しさの塊のような部分があり、困った人を見ると放っておけない傾向がある。


これはやられたな。


怒りというより、諦めというか呆れるというか、変な感情が渦巻いていた。

みんなに伝えてしまうと大騒ぎになると思い、耳打ちしてきた子に内緒にしてほしいと伝え、セキュリティにはAが無事であることだけは伝えた。

モヤモヤしたけど、ピザのデリバリーも断られるくらいの猛吹雪(マイナス20度レベル)ダウンタウンまでタクシーで20分。お金もかかるし、モーテルに行ったところで自分がどうしたいのかもわからないし、一緒にいるのを見たというだけでモーテルに一緒に入ったという確証はない。



もう、寝るしかなくね?←



ふて寝を決め込んでいた4時。


凄まじいノックで叩き起こされる。

ドアを開けるとセキュリティのおっさんが。(何度もすまないおっさんw)

「寮の前にお前の彼氏が倒れてるぞ」と。



(まだこの時点で私の頭は完全に寝ぼけている)


ん?


んん?


えっ!!!



マッハで着替えて寮の入口に行くと、全身に雪が積もり寒さで震えが止まらない彼が確かにいた。

うちの大学の寮は異性の寮に立ち入ってはいけないというルールがあったんだけど、セキュリティのおっさんが「俺が許可する」と言って、有無を言わさず彼を抱えて女子寮のラウンジに連れて行く。

私はとりあえずありったけの防寒着と、温かい飲み物を用意。私のルームメイトや友達も毛布やタオルを持ってきてくれたり協力してくれた。

時間の感覚があまりなかったけど、1時間くらい経っていただろうか?震えも納まり体温も戻ってきたところで彼が話し始めた。

夕方、男子寮にAから「二人で話がしたい」と電話があった。優しさの塊な彼は断れず、けど私に伝えると心配するからと判断し、ルームメイトに私への嘘の伝言を頼みダウンタウンへ。

カフェに入ると案の定、Aから何度目かわからない告白をされ、その気持ちは受けることはできないとこれまた何度目かわからないお断りをすると、Aが店を飛び出してしまう。急いで追いかけるも猛吹雪で見失い、ダウンタウン中を探しAを見つける。

Aは寒いからモーテルに泊まると言い出し、心配だから部屋まで送るつもりでついて行くと、部屋に押し込まれ「帰ったら死ぬ!」と騒ぎ始めたらしい。

そして、帰るに帰れなくなり軟禁状態に。

そんなAをなんとか落ち着かせる。そして、Aが疲れ果てて寝たすきをついてモーテルを脱出。そして、終バスもなくなりお金もない彼は猛吹雪の中、歩いて大学まで戻り、女子寮の前で力尽きたと。


うん、ツッコミどころがあり過ぎて笑うよね。当時の私はまだまだ子供だったし、そんな強烈な女に出会ったことなかったから、ビックリの連続で。

まず私、彼女がいる男に告白しねーしw


彼も優しいのはとても良いことだけど、度が過ぎるとこんなにダイナミックな大騒ぎになるのよ。



事情を知った女子寮のメンバーは全員激怒。

翌日何事もなかったかのように帰ってきたAは、まず自分のルームメイトから大説教を食らい、一部屋一部屋訪ねて謝罪をすることに。それでも許してもらえない部屋もあったらしいが。

私の部屋には最後にやってきた。(正直会いたくなかったけど←)

泣きながら謝り続けるAを見て私は怒鳴るでもなく、ひっぱたくでもなく、


「もういい」


としか言わなかった。

言えなかったではなく、言わなかった。

考え方も感覚も全く違う彼女に何を言っても無駄だし、たぶんこんな大事を起こしても「好き」という感情はそう簡単には消えないだろうから。


こういうときの私は冷たいなーと自分でも思う。

これは今でも変わらないかも。

どこかですごい冷めた感覚で見ている自分がいる。



もうだいぶ前の出来事なのに、鮮明に覚えてるなぁ(笑)


でもこれが結構私の中で軽くトラウマで、恋愛のゴタゴタ大っ嫌いなの。

色々起こるくらいなら、付き合わないほうがいいやって思うくらいw


でも、カナダはとても素敵な国なので、コロナが終息して渡航ができるようになったら、行ってみてね🤗


明日はまた、好きな事について書こうかな♪



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