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ACCN中国四国支部オンラインイベントに参加して


OHBYカードとセルフキャリアドックの学び

本日、ACCN中国四国支部主催のオンラインイベント「キャリア教育とセルフキャリアドック」に参加してきました。イベントは、前半がOHBYカードの活用方法、後半が企業へのセルフキャリアドックの導入方法について学ぶ内容で、講義を受けた後、グループディスカッションがあり、実際にどう活用できるかを深く考えることができました。学びの多いイベントでした。
OHBYカード(参考)
「OHBYカード」は、カード式の職業情報ツールです。カードを分類したり、並べ替えたりといった作業をすることで、自分の職業興味を知り、関心のある職業やこれまで知らなかった職業を知ることができます。収録職業は48個と少ないですが、トランプにいろいろな遊び方があるように、様々な活用ができます。(HPより抜粋)

山野明美先生の情熱と理念

今回の講師は山野明美先生でした。ホームページで先生のご経歴を拝見すると、その実績に圧倒されます。山野先生は徳島大学で教鞭を執られたほか、徳島県キャリアコンサルタント協会の代表理事も務められました。四国にとどまらず、全国のキャリアコンサルティング業界においても非常に著名な先生です。

講義の中で、先生の情熱と理念に触れ、非常に感銘を受けました。山野先生はキャリアコンサルタントの普及に力を入れていて、その必要性を広く伝えています。しかし、特に中小企業ではキャリコンを導入しても続けないことが多いそうです。その理由として、「キャリコンのスキルや知識が足りないこと」と「信頼関係がうまく築けていないこと」が挙げられていました。

キャリコンに求められるスキルとは

  • 企業にとって役立つスキルを提供する

    • 労務法規や助成金など、企業に有益な情報を提供するスキルが求められる。→これにより、企業や従業員を守ると同時に、キャリコンが信頼されるパートナーとなる。例えば、労務法規の知識が不足していると企業が法的なトラブルに巻き込まれる可能性があることも示唆されていました。

  • 研修を通じて信頼関係を築く

    • パワハラ防止などの研修を通じて、企業に価値を提供し、信頼を得る。実際に、研修を通して事の深刻さや経営への影響を実感し、それを入り口にしてセルフキャリアドックを導入する例も多いそうです。→そのためには研修講師としてのスキルも重要。

  • 企業と従業員の橋渡し役

    • 企業では、従業員と経営層は意識が違う(例えば、経営層が目指すビジョンと従業員が求めるキャリアが食い違っているなど)。キャリコンは企業の構造や従業員の意識を理解し、どちらとも信頼関係を築く役割を果たす。→広範な知識と自己研鑽が必要である。実際に山野先生も数多くの研修に参加してスキルアップを図っている。

質の高い研修を受けるためのヒントとして以下のサイトを紹介していただきました。労働政策研究・研修機構は、キャリコンにはおなじみの厚生労働省所管の独立行政法人で、キャリアコンサルティングの最新の資料やツールなどをサイトで紹介しています。今回のOHBYカードもこちらの機構からのみ入手が可能です。

私の視点:外国人向け日本語研修との共通点

私はこれまで外国人採用企業向けの日本語研修のコンサルに携わってきましたが、セルフキャリアドックの考え方には多くの共通点があると感じました。セルフキャリアドックのポイントを押さえることで、企業とのコミュニケーションがスムーズになり、それによって日本語研修の質も上がり、「継続」の可能性が高まるかもしれません。今回のイベントで得た知識は、私にとって非常に役立つものでした。

専門分野を絞るという選択肢

ただ、キャリコンのスキル向上には賛成ですが、山野先生のように情熱的に取り組むのは、誰にでもできることではないと感じました。特にネットワークを広げることには、もともとの社会的背景も関係してきます。

そこで私が考えたことの一つは専門分野を絞ることです。例えば、IT分野なら技術的なサポートが求められることが多く、教育分野なら教育関連の制度や支援が求められることがありますね。自分がなじみのある分野を扱うことで、より深く、効率的にサポートできるのではないかと思いました。

もう一つのアプローチは、特定のテーマに絞った勉強会を定期的に行うことです。例えば、「パワハラ」「OHBYカード研修」や「セルフキャリアドックの報告書の書き方」など、細かく分けて学ぶことで専門性が高まります。これらのテーマは既に多くの講習やセミナーで取り上げられていますが、定着のためには「反復」と「継続」が重要なので、いつでも自分のタイミングで受けられる勉強会の形式で行うことが望ましいと考えています。

山野先生のような方をスーパーバイザーとして、個々のキャリコンができる範囲で取り組むのが現実的だと思います。これからも自己研鑽を続け、より良いサービスを提供できるよう努力していきたいと強く感じました。

最後に

いろいろと述べましたが、結論としてこのセミナーは参加者に行動を起こす力を与えてくれるものだったと思います。知識や方法論だけでなく、先生の生き様や情熱に触れることで、さらに大きな影響を受けたように感じます。もっと多くの人に先生のことを知ってもらい、その熱意に触れてほしいと思います。

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