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12月28日(土)

四人での忘年会…。

おばあちゃんと家の大掃除を終え、一年の汚れを落とせたよ…。
オジが、あの人のお墓参りをしたいと言ってくれて、お墓へ一緒に行った…。
(何か、どこかで見たな?)

そうか…!  あの時、元旦那が私と結婚したいと言った時と同じだ…。
光景が重なった。

オジはただ黙って手を合わせていた。

「オジ、何を思っていたの?」
『ミクちゃんは、もう僕のモノになるから、安らかに…』
「クミだってば!」
あの人の亡霊と私は決別出来たと、思って良いのかな?
そう心の中で呟いた。
雪がチラチラと舞ってきた…。

『このまま、忘年会まで一緒に居る?』
オジがそう言ってくれたけど…
亜紀夫婦との待ち合わせまでは、まだ時間があった。
「一度帰って、おばあちゃんと買い物だけ行きたいから」
本当は一緒に居たかったけど、着替えもしたかったから…
『解った。じゃあまた夜…』
お寺の駐車場で別れた。

家に戻り、おばあちゃんに買い物は?
『もう、行ってきたよ。久美ちゃんは忘年会でしょ?楽しんで来ると良いよ。ばあちゃんも昨日楽しんだから。』
おばあちゃん、ありがとう。

湯冷めするかな?って思いながらお風呂に入った…。
もしかしたら今夜、オジと…?
そんな思いがあったから、念入りに身体を…
ムダ毛が無いか確認もした…。

髪を乾かし、普段あまり香水は使わないけど淡い香りの香水を…。
下着は白のTにした…。
ニットのワンピース、オジの好きな色?って何だっけ?
ロングブーツと今日はマフラーも…
薄い赤の口紅…
これも普段は付けないけど…。
そんな準備をして待ち合わせ場所へ…

居酒屋…

待ち合わせは、初めてオジを紹介された居酒屋。
亜紀がきっと気を遣ってくれたんだな…

夕方6時半…になる
オジからもう着いた?って連絡が。
今、駅に着くよ…
じゃあ駅で待ってて、迎えに行くからと…
駅ビルの入り口へ行くと、オジが立っていた。
『ミクちゃん、可愛い〜』
「クミだってば、ミクって女がいるの?」
『ごめん…でも、俺の事もオジって…』
普段、僕って言っているオジが“俺”って言った…
「じゃあ何んて呼べば良いの?一俊さん?」
『オジ以外ならクミの呼びやすい名前で…』
今度は私を“久美”って呼んだ…。
なんか恋人になれた気がして嬉しかった。
「カズくんで良い?歳上の人に失礼かな?」
『カズくん…良いね〜それで良いよ。』
私はオジの腕に掴まった。
腕を組まれて照れくさそうに、居酒屋まで歩いた…。

居酒屋に入ると、略同時に亜紀夫婦も到着した。
まず、私達がお付き合いを始めた事を改めて報告してから乾杯を。
四人で色々話した。
あの時、亜紀達がオジを紹介してくれなかったら今の私は無いと思っている…
亜紀は涙ぐみながら喜んでくれた。
亜紀はオジに『久美を泣かせたら、ボッコにするから覚悟しなよ!』と…
皆で笑った。
亜紀は続けて『で、もうシタの?』って…
オジと私は声を揃え、「シテないよ…」
『じゃあ今夜だね?』と私達を煽る。
(煽るなよ亜紀、期待しちゃうじゃん…)と心で思った。

『どうする?この後…2次会にでも行く?』
亜紀のご主人が珍しく口を開いた。
『なら、僕が時々行くBARがあるんだけど行ってみる?』オジがそう話した。
(私はラブホの覚悟は出来ていたけど…)

そのBARに行った。
ジャズが流れ洒落た店だった。
オーナーらしき人が独りでやっている。
『カズさん久し振り。』
オジは私達を紹介してくれた…。
そして私の事も、『僕の彼女。久美さんです…』
オーナーは『良かったね、彼女なんていらないとか言ってたのに…』
(他の女性とは来た事が無いんだ…)
嬉しくなった。
カクテルを飲み、オジはウヰスキーをロックで飲んでいた。カウンターで見る横顔がとても素敵に見えた…。
亜紀達はそろそろ帰るよ、と席を立った。
私の耳元で、『私達はホテル…。久美も誘ってみたら?』そう言って店を出て行った。
オジが『もう少し一緒に居てくれる?』
「うん…。」
カウンターの下で、オジは私の手を握って指を絡めてくれた…。
私も絡め返した…。
指がお互いの掌や甲を彷徨う…
(もしかしたら…この後…?)
淡い期待をした。
『そろそろ帰ろうか…』
「う、うん…」
『久美、あのさ…』
(き、き、来た!)
『初詣、二年参り、どちらでも良いけど一緒に行って欲しいな…ダメかな?』
(そ、それ?)
「うん…行きたい。」
『じゃあまた連絡するね…タクシー拾おうか…。』
駅まで歩いた…雪がまた降りはじめていた…。
駅に向かう時に、私はオジの腕につかまり少し密着した。
大した事無い胸だけど、腕に押し付けるように…。
オジの足が止まった…。
抱きしめられた…。
顎を少し上げられ、キスをされた…。
私は自分からオジの舌を探すように唇を割った。
オジの舌も私の舌を探して…絡んだ。
駅に向かう地下道で…。
オジの右手は私の腰に。グッと引き寄せられた…。
『久美…。』
「カズくん…。」
(このまま私を…)
『好きだよ…久美。』
「私も、好き…」
強く唇を吸われた…。
(カズくんに抱かれたい…シタイ…。)
とは言えなかった…
タクシーを待つ列に並び順番を待った。
オジのコートのポケットの中で、指を絡めて繋いでいた。
(タクシーでホテルかな?)
タクシーが到着した。
私を乗せ、運転手さんに『〇〇まで』と言って私に1万円を渡して。『じゃあまた、直ぐに連絡するね。お願いします。』
ドアが閉まりタクシーは家に向かった…。
(なんで?いい雰囲気だったのに…)
涙が少し溢れた…。
魅力が無いのかな?
オジからLINEが来た…
“お疲れ様でした。楽しかったよ。あのさ…今度は一緒に朝を迎えたいな…”
だったらさっき言ってよ!
一人でツッコミを入れ微笑んだ。
返事を返した…。
“朝?イヤだ…今度…?イヤだ…。今夜、私はずっと一緒にカズくんと居たい…。居たかったのに!バカ!知らない!”

家に着き、ファンヒーターを付け、ベッドに横になった…
オジのバカ…
独りでしちゃうから…。

雰囲気の良いお店だったな〜♡

実話です…♡
レスはいつ解消するの…?










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kumiの93部屋
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