企業分析『住友林業』
皆さん、
おはこんばんにちは!
kumazoです!
今回も、
不動産・建設業界の企業分析をしていきたいと思います。
不動産業界・建築業界に所属するものとして、
企業分析をすることで、
企業の良いところを自分自身に取り入れていきたいと思います。
いくつかの企業の数字を分析して比べていくことで、
企業の特色がわかるのではないかと思います。
参考資料としては、
決算短信、決算説明資料、EDINET、株探、IRBANKを用いて、
数字の分析をしていきます。
今回は、住友林業について分析していきますので、
よろしくお願いいたします。
本編に入る前に、少しだけ自己紹介をさせてください。
Kumazoは一級建築士で不動産・建築業界で15年以上従事し、
マンション・ホテル・戸建て住宅などを設計してきました。
個人的にも不動産投資を行っており、
建築専門の立場から不動産コンサル等を行っております。
現在では、不動産投資用のマンションを設計する立場で、
不動産関係のいろんな方々と仕事をしていることもあり、
内情には明るい立場におります。
不動産投資を正しく理解し、
大失敗をする人やだまされる人が減ればと思い発信をしております。
Kumazoは建築オタクなので、
建築を通して人が幸せにすることができたらうれしいです。
自分で「不動産投資の基本のき」というブログも書いておりますので、
こちらもどうぞ。
※ 最近読んだ話題の本
では、本編に参りましょう。
1.企業概要
ハウスメーカーとして広く知られておりますが、
最近では会社名にある通り、
林業事業が会社の原点であり、木材に強みをもっています。
高層の木造建築物に挑戦しており、
2041年に高さ350mの木造超高層建築物を実現する構想があります。
事業内容としては、
資源環境事業、木材建材事業(林業)、海外住宅・不動産事業、
住宅・建築事業、生活サービス事業を行っております。
設立 1948年2月 創業1691年
資本金 500億円
1691年 銅山備林がスタート(銅を製錬するための炭の材料となる木材)
1894年 森を守るための植林事業
1984年 住友林業を設立
1975年 木造住宅事業に進出
1990年 東証一部上場
2000年 アメリカで海外事業を開始
2016年 ニュージーランドにて山林取得
2018年 超高層木造ビル構想発表
歴史は古く、
元禄時代から続く林業の老舗。
林業が主体ということで、
今では木質バイオマス発電事業にも取り組んでおります。
配当利回りが5.77%(2022/11/07時点)となっており、
大株主は信託銀行がほとんどで、住友金属鉱山が5.02%保有しております。
2.バランスシート
「住友林業のバランスシート」について解説していきます。
(2021年1月~21年12月 決算短信より作成しております。)
1.バランスシートの大きさは1兆3142億円となり、
これが住友林業が資産の大きさとなります。
時価総額は4463億円(2022/11/08時点)
2.流動資産の内訳としては、
約783億円分の受け取り手形となっており、次いで現金が234億円となっております。
工事期間が長いため、お金を受け取れるまでの期間が長くなります。
3.自己資本比率は40%を超えております。
この規模の企業が40%を超えていると安心感がありますね。
3.損益計算書
「住友林業の損益計算書PL」について解説していきます。
まず、画像の図は、
(2021年1月~21年12月 決算短信・IRBANKより作成しております。)
1.営業収益(売上高)は1兆3859億円
2.売上原価は1兆639億で原価率は76.76%
3.営業利益は1136億円で営業利益率は8.1%
4.営業CFは915億円でFCFは513億円
上記のようになっております。
売上の総額が1兆3859億円です。
海外住宅・不動産事業が6446億円、国内住宅・建築事業が5109億円、
木材建材事業が2169億円となっており、
海外部門が半分程度を占めております。
売上原価は1兆639億円で、
原価率は76.76%です。
営業利益率は8.1%となっております。
少し低めとなっております。
営業CFは915億と毎年プラスを維持しております。
FCFはマイナスプラスを行き来しております。
4.株価と指標
「住友林業の株価と指標」について解説していきます。
決算短信と株探のサイトから数値を引用しております。
株価は、
バブル時の1990年に2454円を付け、
その後下落。
1997に540円、2003年に402円を付け
その後上昇2006年には1480円を付けています。
リーマンショック時に498円まで下がりますが、
その後上昇2021年には2582円の過去最高値を付けております。
PER 4.5倍。
日経平均のPER(荷重)だと13倍程度なので、
日経平均よりかなり低め。
PBR 0.69倍。
かなり低め。
配当利回りは5.59%で、
高配当となっております。
総資産回転率は0.98となっております。
最後に、
売上高のグラフを掲載しております。
全体的な流れてとしては右肩上がりですが、
コロナショックのあおりを受け、
2020年と2021年は落ち込んでおりますが、
2022年はV字回復して過去最高売上となっております。
売上の半分が海外なので、
コロナ禍でロックダウンを受けた分、影響が大きくでております。
2022年は良い方に影響がでましたが、
金利上昇による住宅の買い控えの影響も出てきそうです。
今後の動向の注視がひつようですね。
5.補足
「住友林業の分析補足」について解説していきます。
※内容はIRBANKを引用しております。
今回、
高配当株ということで、
配当金について、
データをまとめてみました。
1.配当金推移について
10年以上未減配を続けております。
※2020年は決算期変更
2.配当利回り推移について
ここ5年ぐらは2%台で推移しておりましたが、
直近では急な増配により5%以上で推移しております。
3.配当性向推移について
配当性向は20%前後で推移しております。
4.EPSの推移について
波をうちながら右肩上がりとなっております。
海外部門で2021年までは大きな売り上げを上げておりましたが、
2022年以降は金利の上昇により売り上げの減少があるかもしれません。
しかし、日本市場が堅調であるため日本の売り上げが支えていくものと考えられます。
アメリカ市場では人口増加が続いているため、
金利が下がり始めたら海外部門が伸びていくことでしょう。
6.まとめ
これだけ大きな企業でありながら、
EPSも売り上げも右肩あがり。
日本だけでなく、
アメリカやオーストラリアの市場にも参入しており、
先進国でありながら人口増加をしているアメリカでは
まだまだ需要が見込めそうです。
アメリカのリセッション入りで
落ち込み懸念はありますが、
低金利での日本では伸びはないにしろ安定的に推移しております。
ESG投資の観点から見ても
木材の利用は推奨されていますので、
強みになりそうです。
また、配当金についても2022年12月の配当金額も1株80円を維持する予想がでてますので、
短期的には問題なさそうです。
今後の成長も楽しみですね。
引き続き
高配当株×不動産関係会社の分析していきますので、
参考程度に読んでいただければ幸いです。
少しでも良いと思ってくれたら、
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