企業分析『旭化成』
皆さん、
おはこんばんにちは!
kumazoです!
今回も、
不動産・建設業界の企業分析をしていきたいと思います。
不動産業界・建築業界に所属するものとして、
企業分析をすることで、
企業の良いところを自分自身に取り入れていきたいと思います。
いくつかの企業の数字を分析して比べていくことで、
企業の特色がわかるのではないかと思います。
参考資料としては、
決算短信、決算説明資料、EDINET、株探、IRBANKを用いて、
数字の分析をしていきます。
今回は、旭化成について分析していきますので、
よろしくお願いいたします。
本編に入る前に、少しだけ自己紹介をさせてください。
Kumazoは一級建築士で不動産・建築業界で15年以上従事し、
マンション・ホテル・戸建て住宅などを設計してきました。
個人的にも不動産投資を行っており、
建築専門の立場から不動産コンサル等を行っております。
現在では、不動産投資用のマンションを設計する立場で、
不動産関係のいろんな方々と仕事をしていることもあり、
内情には明るい立場におります。
不動産投資を正しく理解し、
大失敗をする人やだまされる人が減ればと思い発信をしております。
Kumazoは建築オタクなので、
建築を通して人が幸せにすることができたらうれしいです。
自分で「不動産投資の基本のき」というブログも書いておりますので、
こちらもどうぞ。
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では、本編に参りましょう。
1.企業概要
皆さんも名前を聞いたことがある会社だと思います。
一般的にハウスメーカーとしてヘーベルハウスが有名ですが、
建築業界では杭の会社としても有名です。
事業内容としては大きく3つの分野があり、
「マテリアル」「住宅」「ヘルスケア」で事業を展開しております。
ここでは紹介しきれないほどあるのですが、
化学繊維や電子部品、サランラップなどの消費材に
断熱材やALC板、医薬品や診断薬と
幅広い商品をもっております。
創業 1922年5月
設立 1931年5月月
資本金 1033億
1922年 旭絹織株式会社を設立
1923年 日窒肥料株式会社で合成アンモニアの製造を開始
1924年 旭絹織株式会社レーヨンの製造を開始
1960年 サランラップを販売開始
1972年 旭化成ホームズ株式会社を設立
1974年 旭メディカル株式会社を設立
1983年 旭マイクロシステム株式会社設立
2001年 旭化成工業株式会社から、旭化成株式会社へ社名変更
2018年 米国セージ・オートモーティブ・インテリアーズ社を買収および連結子会社化
歴史は長く、
もともと織物から化学繊維や化学肥料からはじまり、
化学製品を軸に生活に関わる製品を生み出しています。
配当利回りが3.60%(2022/12/12時点)となっており、
大株主は証券会社や信託銀行となっております。
2.バランスシート
「旭化成のバランスシート」について解説していきます。
(2021年4月~22年3月 決算短信より作成しております。)
1.バランスシートの大きさは3兆3142億円となり、
これが旭化成が資産の大きさとなります。
時価総額は1兆3925億円(2022/12/13時点)
2.流動資産の内訳としては、
現金が2446億円あり、
他は在庫や受取手形、原材料になっております。
住宅以外の部分が大きいため、
原材料費などが項目に上がってきております。
3.自己資本比率は51.32%と高く
安定感がありますね。
3.損益計算書
「旭化成の損益計算書PL」について解説していきます。
(画像の図は2021年4月~22年3月 決算短信・株探より作成しております。)
1.営業収益(売上高)は2兆4613億円
2.売上原価は1兆6915億円で原価率は68.72%
3.営業利益は2026億円で営業利益率は8.2%
4.営業CFは1837億円でFCFは-377億円
上記のようになっております。
売上の総額が2兆4613億円と大きな売り上げとなっております。
その中で、住宅部門は約3割を占めております。
マテリアルセグメントは約5割弱、
ヘルスケアセグメントが約2割となっております。
売上原価は1兆6915億円で、
原価率は68.72%です。
営業利益率は8.2%となっております。
原価率が低いですが販管費が大きくなっております。
これは不動産や住宅というよりは化学製品の方の影響が
濃くでていると考えられます。
(化学製品は利益率が良いが販管費が多くなり、
不動産は原価率が高くなるが販管費が低くなる)
営業CFは1837億で、
FCFは-377億となっております。
4.株価と指標
「旭化成の株価と指標」について解説していきます。
決算短信と株探のサイトから数値を引用しております。
株価は、
バブル時の2000年に822円を付けその後下落。
上下を繰り返し、
2008年のリーマンショックで290円を付けそこから
徐々に上昇。
アベノミクス以降、2018年10月には1765円の最高値をつけております。
その後コロナショックで2020年3月に606円を付け、
その後横ばいとなっております。
その後上昇2006年には1480円を付けています。
2022年12月15日の時点で1009円となっております。
PER 10.9倍。
日経平均のPER(荷重)だと13倍程度なので、
低目ですが、他社比較で高め。
PBR 0.73倍。
低め。
配当利回りは3.57%で、
もう少しで高配当と言った感じです。
総資産回転率は0.77となっております。
最後に、
売上高のグラフを掲載しております。
全体的な流れてとしては右肩上がりです。
リーマンショックやコロナショックなど、
少しの波はあるものの、
ほぼ影響なくなだらかに右肩上がりを続けております。
2022年には過去最高となっております。
マテリアルや医療の分野で幅広く素材を提供しているため、
景気の影響は受けにくいと考えられます。
ぶれがなく着実に成長をしていくように感じます。
5.補足
「旭化成の分析補足」について解説していきます。
※内容はIRBANKを引用しております。
今回、
高配当株ということで、
配当金について、
データをまとめてみました。
1.配当金推移について
10年以上未減配を続けております。
直近では配当金維持が続いており、
絶対減配しないという方針が表れていますね。
2.配当利回り推移について
2%~3%でしたが、一時4%を超えた年もありました。
こうゆうときがねらいめですね。
3.配当性向推移について
配当性向は直近では少し高くなっておりますが、
22年に29.1%まで下がりました。
このまま30%前後で維持できるか注視が必要ですね。
目標としては配当性向30%~40%を目安としている。
4.EPSの推移について
2020年、2021年と大きく落ち込み、
2022年には回復しておりますが、
持続的に上昇トレンドに乗れるかを注視していきたいと思います。
2023年には増配予想がでており、
2022年12月16日現在で配当利回り3.64%です。
一時期4%を超えた年もありましたが、
コロナショックからの株価下落だったためです。
引き続きのEPSの成長と配当利回りについて
注視していきたいと思います。
6.まとめ
売り上げの規模的にも
化学製品がメインで不動産や住宅関連がサブです。
サランラップも旭化成というのは発見でした。
生活必需品や医療関連商品もあるということで、
なくてはならない企業です。
住宅の方は売り上げの3割程度ですが、
それでも金額規模はかなりおおきいので、
見過ごせないレベルとなっています。
化学製品から住宅関係部門をもっているところは
積水ハウスと似ていますね。
今後、
化学製品がメインの企業が、
住宅部門もエリアを広げていけるかを注視していきたいと思います。
引き続き
高配当株×不動産関係会社の分析していきますので、
参考程度に読んでいただければ幸いです。
少しでも良いと思ってくれたら、
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