企業分析『飯田GHD』
皆さん、
おはこんばんにちは!
kumazoです!
今週も企業分析をしていきたいと思います。
不動産業界・建築業界に所属するものとして、
企業分析をすることで、
企業の良いところを自分自身に取り入れていきたいと思います。
いくつかの企業の数字を分析して比べていくことで、
企業の特色がわかるのではないかと思います。
参考資料としては、
決算短信、決算説明資料、EDINET、株探、IRBANKを用いて、
数字の分析をしていきます。
今回は、飯田GHDについて分析していきますので、
よろしくお願いいたします。
本編に入る前に、少しだけ自己紹介をさせてください。
Kumazoは一級建築士で不動産・建築業界で15年以上従事し、
マンション・ホテル・戸建て住宅などを設計してきました。
個人的にも不動産投資を行っており、
建築専門の立場から不動産コンサル等を行っております。
現在では、不動産投資用のマンションを設計する立場で、
不動産関係のいろんな方々と仕事をしていることもあり、
内情には明るい立場におります。
不動産投資を正しく理解し、
大失敗をする人やだまされる人が減ればと思い発信をしております。
Kumazoは建築オタクなので、
建築を通して人が幸せにすることができたらうれしいです。
自分で「不動産投資の基本のき」というブログも書いておりますので、
こちらもどうぞ。
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では、本編に参りましょう。
1.企業概要
「飯田GHDの企業概要」について解説していきます。
皆さんも、
少し前に海老蔵さんの出演しているCMなどで
良く見かけているかと思います。
「飯田のいい家」は有名ですね。
低価格の戸建て分譲住宅を手掛けていることで有名です。
低価格が他者と一線を画すぐらい安かった記憶があります。
10年前ぐらいで木造戸建て住宅が坪単価40万円台ぐらいでした。
(他社は坪単価60万円台ぐらい)
事業内容としては、
戸建分譲、マンション分譲、工事請負となっております。
創業 2013年 (1967年 飯田建設工業として創業)
資本金 100億円(2022年3月31日)
従業員数 12,815名
もともと飯田建設工業(現:一建設)として創業し
1975年に不動産業に進出。
子会社を作ったり売却したりを繰り返し、
2013年に一建設、飯田産業、東栄住宅、タクトホーム、
アーネストワン、アイディホームが経営統合契約を締結し、
飯田GHDとなった。
2008年にリーマンショックのあおりをうけ
1147円だった株価が114円まで下落。
そこからアベノミクス以降上昇し、
2015年に2472円を付けてその後横ばい。
コロナショックで1179円まで下げるも、
コロナバブルで2021年6月に最高値3065円を記録しました。
その後落ち着きを取り戻し、
2022年7月25日現在の株価は2179円となっております。
配当利回りが4%を超えており、
高配当株となっております。
大株主は飯田興産が17.99%を保有。
その他信託銀行などがあるが、
トップ10の中に個人名が4人も名があり、
珍しい株主構成となっております。
この高配当を維持できるかを、
資料を見ながら情報を集めていきたいと思います。
2.バランスシート
「飯田GHDのバランスシート」について解説していきます。
(2021年4月~2022年3月 有価証券報告書より作成しております。)
1.バランスシートの大きさは1兆6960億円となり、
これが飯田GHDの資産の大きさとなります。
2.流動資産が流動負債の3倍程度あります。
その中でも現金が5612億円もあるので、
現金だけで流動負債をカバーできるほどの現金持ちです。
流動資産の中には商品としての不動産が、
6200億円程度あります。
3.自己資本比率は54.86%となっております。
かなり高い自己資本比率となっております。
戸建て住宅がメインの事業なので、
借り入れが無くても商品としての不動産を現金で買えてしまうので、
負債が少ないと考えられます。
3.損益計算書
「飯田GHDの損益計算書PL」について解説していきます。
まず、画像の図は、
2021年4月~2022年3月 有価証券報告書・IRBANK・決算説明資料より作成いたしました。
1.営業収益(売上高)は1兆3,869億円
2.営業原価は1兆910億で原価率は78.6%
3.営業利益は1,533億円で営業利益率は11.05%
4.営業CFは31.2億円でFCFは-216億円
上記のようになっております。
売上の総額が1兆3,869億円あり、
その中で1兆1,904億円が戸建て分譲セグメントからとなっております。
85%以上が戸建住宅となっており、
戸建分譲で伸びてきた会社といえます。
マンション分譲事業は750億円程度です。
売上原価は78.6%で、
原価率は少し低めとなっており、
戸建分譲なのでそれほど複雑な材料が必要ないことと、
戸建分譲に特化しているので、
材料取得に対しても規模の原理で積極的に価格交渉をしているように
見受けられます。
営業利益率も11.05%なので、
他者よりも少し高め。
利益率の2%~3%は大きいので、
特筆すべき部分ですね。
全体的にみると営業CFに関しては、
低めに抑えられてるように見受けられます。
FCFはプラスマイナスを繰り返しております。
4.株価と指標
「飯田GHDの株価と指標」について解説していきます。
有価証券報告書と株探のサイトから数値を引用しております。
2008年にリーマンショックのあおりをうけ
1147円だった株価が114円まで下落。
そこからアベノミクス以降上昇し、
2015年に2472円を付けてその後横ばい。
コロナショックで1179円まで下げるも、
コロナバブルで2021年6月に最高値3065円を記録しました。
その後落ち着きを取り戻し、
2022年7月28日現在の株価は2179円となっております。
PER 6.6倍。
日経平均のPER(荷重)だと13倍程度なので安め。
PBR 0.68倍。
1を超えていないので、
かなり安めに放置されている感じですね。
当利回りは4.13%で、
これだけPBRが低いのであれば、
(株価が低く放置されているのであれば)
もう少し配当金が高くても良いかなと感じます。
他の投資対象に見劣りしてしまう気がします。
最後に、
売上高のグラフを掲載しております。
2013年にGHDとなっているので、
それ以降しか資料がありませんでした。
2014年には7500億程度だったのが2021年には1兆4000億を超えており、
6年で約倍となっております。
低金利が続くなか、
戸建て住宅には追い風になったのだと思います。
2021年にピークを付けて2022年には少し落ち込んでおりますが、
2023年に巻き返せるかに注目していきたいと思います。
5.補足
「飯田GHDの分析補足」について解説していきます。
※内容はIRBANKを引用しております。
今回、
高配当株ということで、
配当金について、
データをまとめてみました。
1.配当金推移
2.配当利回り推移
3.配当性向推移
4.EPSの推移
についてまとめてみました。
1.配当金推移について
2014年以降は減配せずに、
横ばいもしくは増配を続けております。
2023年は2022年と同じ90円配当を維持する予想がでています。
2.配当利回り推移について
配当金利回りは徐々に上昇しており、
現在では4%台を付けております。
2014年以降で現在は高配当利回りとなっております。
3.配当性向推移について
全体的に30%以下で推移しております。
2023年も27%予想なので、
固い数字だと思います。
4.EPSの推移について
少し波はありますが、
右肩上がりのグラフとなっております。
2023年は前年比で落ち込む予想となっております。
決算発表を見ると、
市場がコロナから回復しつつあるとのこと。
販売戸数が前年比121%となっており、
今後も売り上げが伸びて過去最高を更新していけるか、
注視していきたいと思います。
6.まとめ
ここまで一通り飯田GHDの数字を見てきましたが、
配当金を減配しないで続けてこれたこと、
営業利益率が比較的高いこと、
EPSの上昇傾向が続いていることなど、
好感のもてる数値だったと思います。
一つだけ懸念があるとすれば、
ロシアの木材企業を買収、子会社化しており、
その会社が売り上げに寄与できるかどうかが、
今後の分かれ道になりそうな予感がします。
引き続き
高配当株×不動産関係会社の分析していきますので、
参考程度に読んでいただければ幸いです。
少しでも良いと思ってくれたら、
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