企業分析『和田興産』
皆さん、
おはこんばんにちは!
kumazoです!
今回も、
不動産・建設業界の企業分析をしていきたいと思います。
不動産業界・建築業界に所属するものとして、
企業分析をすることで、
企業の良いところを自分自身に取り入れていきたいと思います。
いくつかの企業の数字を分析して比べていくことで、
企業の特色がわかるのではないかと思います。
参考資料としては、
決算短信、決算説明資料、EDINET、株探、IRBANKを用いて、
数字の分析をしていきます。
今回は、和田興産について分析していきますので、
よろしくお願いいたします。
本編に入る前に、少しだけ自己紹介をさせてください。
Kumazoは一級建築士で不動産・建築業界で15年以上従事し、
マンション・ホテル・戸建て住宅などを設計してきました。
個人的にも不動産投資を行っており、
建築専門の立場から不動産コンサル等を行っております。
現在では、不動産投資用のマンションを設計する立場で、
不動産関係のいろんな方々と仕事をしていることもあり、
内情には明るい立場におります。
不動産投資を正しく理解し、
大失敗をする人やだまされる人が減ればと思い発信をしております。
Kumazoは建築オタクなので、
建築を通して人が幸せにすることができたらうれしいです。
自分で「不動産投資の基本のき」というブログも書いておりますので、
こちらもどうぞ。
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では、本編に参りましょう。
1.企業概要
「和田興産(8931)の企業概要」について解説していきます。
※2022年6月
以前の会社で一度お仕事に携わらせていただいたことがあり、
神戸ではかなり大きい会社なのかなという感じでした。
(本社にも伺ったこともあります)
ワコーレブランドで有名なマンションデベロッパーです。
メインはマンションですが、
他にも戸建てやアパートなどの販売用物件や単身者賃貸物件にも
事業を拡げております。
1899年創業
資本金14億
従業員128名
時価総額は89.4億円となっており、
地道に営業をしているイメージですね。
企業理念を『共生(ともいき)』と掲げているように、
神戸市の街に根付いた事業をしているようです。
株価は、
2006年に2100円の最高値を付けて
その後190円まで下落して、
2018年に1160円までもどしております。
2006年の不動産ミニバブルで株価をあげましたが、
それ以降は横ばいで推移しております。
コロナ禍では一時507円まで下落しましたが、
現在ではコロナ前の推移にもどして
2022年6月20日の株価は805円となっております。
2022年6月20日の株価に対して、
配当利回りが5.22%なので利回りが高く、
注目の銘柄ですね。
大株主は(株)四三二という会社と和田一族で45%ほど占めています。
(株)四三二という会社はネットで調べても出てこないので、
創業者との関係のある会社かと考えられます。
2.バランスシート
「和田興産のバランスシート」について解説していきます。
1.バランスシートの大きさは983億円となり、
これが和田興産の資産の大きさとなります。
2.流動資産が流動負債に比べるとかなり大きく、
破綻のリスクが小さい財務諸表となっております。
流動資産の内訳としては、
現金170億、販売用不動産100億、仕掛不動産408億が
大部分を占めております。
デベロッパー的には一般的な内容ですね。
PLのところで書きますが、
売上高が400億ぐらいなので、
しっかり目標に向けて仕入れをしていると
推測できますね。
3.自己資本比率は27%となっております。
不動産業は低くなりがちなので30%前後であれば
問題ないと考えられます。
3.損益計算書
「和田興産の損益計算書PL」について解説していきます。
まず、画像の図は、
2021年3月~2022年2月 決算短信・株探より作成いたしました。
1.営業収益(売上高)は417億円
2.営業原価は337億円で原価率は71%
3.営業利益は38億円で営業利益率は8.0%
4.営業CFは82億円でFCFは84億円
上記のようになっております。
売上が417億円で、
次期の売り上げ予測も400億円程度となっております。
原価率は不動産業では、
平均的な数値ですね。
営業利益率が8%です。
少し低いので、
10%ぐらいはほしいところですね。
不動産業系は、
アベノミクス以降2018年ぐらいまで
右肩上がりで業績を伸ばしておりますが、
業績の良いときに営業利益率10%ぐらいは
ほしいところですね。
ここ2・3年は原材料の高騰がありますので、
今後も利益率の圧縮側に市況は動くとおもいますので、
利益率的には厳しい状況になるかもしれません。
CFに関しては、
10年間を通してマイ転プラ転を繰り返しており、
現在はプラスになっている状況です。
4.株価と指標
「和田興産の株価と指標」について解説していきます。
決算短信と株探のサイトから数値を引用しております。
株価は、
2006年に2100円の最高値を付けて
その後190円まで下落して、
2018年に1160円までもどしております。
2006年の不動産ミニバブルで株価をあげましたが、
それ以降は横ばいで推移しております。
コロナ禍では一時507円まで下落しましたが、
現在ではコロナ前の推移にもどして
2022年6月23日の株価は800円となっております。
PER 4.4倍。
日経平均のPER(荷重)だと13.19倍なので
かなり安めですね。
PBR 0.33倍。
こちらもかなり低めです。
不動産は低めになりがちですが、
それでもかなり低いですね。
小型株なので、
誰の目にも止まらず割安に放置されている感じがしますね。
配当利回りは5.25%で、
かなりの高配当ですね。
EPSは108です。
2010年から右肩上がりで、
2021年に一度落ち込みましたが、
回復基調にあります。
このまま最高値更新できるかが注目ですね。
資産回転率が0.43とかなり高め。
他の不動産会社と比べて
トップクラスに良い数値となっております。
最後に、
売上高のグラフを掲載しております。
2000年から右肩上がり。
2012年に一度落ち込みましたが、
そこから回復、
2022年は最高値を付けております。
5.補足
「和田興産の分析補足」について解説していきます。
※内容は有価証券報告書・株探・IRBANKを引用しております。
今回、
高配当株ということで、
配当金について、
データをまとめてみました。
1.配当金推移
2.配当利回り推移
3.配当性向推移
4.EPSの推移
についてまとめてみました。
1.配当金推移について
2010年から連続増配を続けております。
きれいな右肩上がりが気持ちいいですね。
2023年も増配予定としております。
2.配当利回り推移について
配当利回りは上昇しており、
株価が上がらない中、
増配を続けていることが要因となっております。
3.配当性向推移について
2021年に一度30%まで上昇しましたが、
基本的には18%ぐらいで推移しております。
余力は十分にありそうですね。
今後は20%前後まで想定しているとのこと。
4.EPSの推移について
2021年に一度凹みましたが2022年には
最高値をだしております。
決算説明会資料には、
行き先不透明感があるため、
次期は減益を想定しております。
最近の原材料の上昇や金利の上昇などがあるため、
保守的にならざる負えないと思います。
不動産業界、過渡期にあると思いますので、
来期は特に注目ですね。
6.まとめ
今後の原材料価格の上昇と金利の上昇よそくから、
行先不透明感から次期は減益想定をしているため、
株価は重くなりそうです。
しかし、
財務体質は問題なく、
PER、PBRがかなり低くなっており、
他の小型不動産業株と比べても割安と考えられます。
配当利回りも5%を超えており、
さらに連続増配を続けております。
Kumazoとしては、
連続増配を続ける限り、
チェックリストに入れておこうと思います。
今後も
高配当株×不動産関係会社の分析していきますので、
参考程度に読んでいただければ幸いです。
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