【歌に時間が流れている】EMNWG vol.2リリース記念!山田あさひ「少女」で1.3倍泣けちゃうnote
こんにちは!
アキレスと亀のともきです!
今回は!EMNWG vol.2 Chapter #2に収録されている
山田あさひ「少女」
について
どんな曲なのよ?
昨日よりも少しはマシになれたかな
あなたも同じ景色を見たのかな
の3つのキーワードで勝手に深読みしていきます!
どんな曲なのよ?
この「少女」という楽曲!優しい!優しいのに切ない!
なんだこのバランス!夕暮れ時とかに聞いたら泣いちゃう。
優しい音像とあさひさんの繊細な言葉選びが相まって心がキュッとなる作品になっています。
優しく心の奥の方にある思い出とかちょっとした傷みたいなものに触れてくるバラード。こういう曲、好き。
シンプルながら美しい音像であさひさんの澄んだ声がバッチリ引き立てられています。歌詞が良いのでそれが一つ一つ耳に染み込んでくるのが心地よい。だからこそなんだか切なくなるのだけれど。
いやぁ…良い曲だ…
昨日よりも少しはマシになれたかな
さてさて歌詞を見ていきましょう。最初っから飛ばしてんのよ。
殴れるものならこの手で掴んで一思いに
消費しきれない感情を砕いて海に撒いても魚の餌にすらならない
どこから間違えた?
結構切れ味鋭い言葉が並びます。
魚の餌にもならないって…そりゃならんけども。でも役に立たない感情が渦巻く時ってありますよね。その感情がぐるぐるしていることによってさらに心が下を向いてしまう。わかる。
でもなんでこんな気持ちになっているのか。それは続きの歌詞で考えていきましょう。
きっとあの日落とした小さなあくびが
栞になって閉じた物語りに答えはあったのだ
小説から引用したような美しい言い回しです。
小さなあくびとありますが、これはきっと軽いあくびというよりは幼い頃のあくび。幼い頃眠ってしまう前に思い描いた将来の夢。閉じた物語りということは諦めてしまったのでしょうか?
そしてサビ
あなたの見てきた景色が見たいのに
遠ざかるばかりよ
理想とは
夢みがちな少女のままで
あたし昨日よりも少しはマシになれたかな
あなたの見てきた景色が見たいのにという言葉
憧れの人のようになりたいというように取ることもできますし、少女だった自分が見ていた夢を叶えたいという意味にも聞こえてきます。
でも現実は理想のように行ってない。まだ自分は夢を叶えられない、でも諦める事もできない夢みがちな少女のままだ。と歌います。
そして昨日よりも少しはマシになれたかなですよ。少女の頃の自分の理想には全然届いていない。でもせめて昨日の自分よりはよくなっているだろうか?マシになれたかなという言葉から滲み出る切なさというか哀愁というか、そういうものが心にキます。
こういう影のある繊細な歌詞を書かせたらこの人最強よ。つよつよのつよです。ほんまに。
あなたも同じ景色を見たのかな
さてこの先も繊細な感情をなぞる歌詞が続くわけなんですよ。
背伸びになるのよトゥシューズ
つま先は痛いけれど
軽やかに踊るの、あたし
好きだもの
Un,dues,trios…
ページを捲る指がだんだん遅くなる
バレリーナさんがログインしました。
トゥシューズはバレエ用の靴。爪先立ちするあなたにぴったり!
少女の夢はバレリーナだったのでしょうか?
この描写もやっぱり心が表れているように見えます。
つま先は痛いけど背伸びをする。現実はうまくいかないけれどそれでもよく見せようとしてしまうから、背伸びした爪先が痛む。とかね。
ページを捲る指がだんだん遅くなる。これは先ほど出てきた物語りという言葉に係っているのでしょうか。
徐々に進歩が目に見えなくなって進めなくなってきたとか、閉じてしまったと言ってるくらいだから先がなくて結末にたどり着くのが怖いとかそういう感じの心が顔を覗かせます。
あなたの見てきた景色が見たいから
布団の中で耳を澄ます
この歓声を浴びながら
あたし昨日よりもずっと上手くなれたよね
布団の中で耳を澄ます。これもなんだか胸が苦しくなる言葉だ。
もちろんあさひさんは眠っているだけで歓声が起こるほどのスーパーウーマンであることに疑う余地はないわけなのですが、実際のところそこに歓声はないはずです。
少女の頃は眠ってしまう前に夢見ていた光景を、今は文字通り夢の中で見るようになってしまっている。
それでも昨日よりもずっと上手くなれたよねというくらいだからきっと夢は諦めていないのでしょう。
泣き腫らした瞼が示す「今を忘れないように」
成功も失敗も垢と同じと知った
成功も失敗も垢と同じってすごいこと言い出しましたよこの人。
どちらも溜まっていくものってことなのか?
こういう美しいものと一見汚く思えるものを組み合わせていける人の感性って憧れる。さすが。
でも爪の垢を煎じて飲ます。みたいな言葉があるように、憧れた人がいるのならその人の成功も失敗も自分の糧にして行けたら強いのかもです。
あなたも同じ景色を見たのかな
立ちすくむようなこの夜を
夢みがちな少女のままでいたい
残ってるの
どれも全部取り込んで
あたし昨日より少しはマシになれたかな
ついに最後のサビ。あなたも同じ景色を見たのかな。ここで筆者泣きそうになりました。そうか。ついにそこに立ったかって。
ついに舞台に立つのです。そこが憧れた舞台なのか、小さな劇場のようなところかはわかりませんが立ちすくんでしまうほどに勝負の夜なのです。
夢みがちな少女のままでいたい。この言葉も先ほどとは先ほどまでとは違った雰囲気に聞こえ始めます。
夢見る少女。つまり夢を見続けて諦めることも知らず向かっていくような自分でありたい。そんな心を抱いて舞台に上がる。
成功も失敗も全部取り込んで、その舞台に上がった「あたし」はきっと昨日よりマシな、一歩夢に近づいた人となることでしょう。
この歌の中にしっかり時間が流れている感じというか、少女の自分と今の自分が一曲の中に同居している感じが鳥肌。聞けば聞くほど目頭にくる。素敵だ。
ということで紹介してきました山田あさひ「少女」は以下のリンクから!
https://nex-tone.link/A00091738
今回紹介していない楽曲も名曲揃いですのでぜひお聞きください!よろしく!
それではまた次回の記事でお会いしましょう!バイバイ!!