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アアルト大学デザインスクールの授業紹介:Collaborative and Participatory Technic for Design (CPTD)①概要とカリキュラム

24年度の第一学期(正確にはthe first period)、Collaborative and Participatory Techniques for Design (CPTD)というデザインスクールの授業を取ったので、復習を兼ねて内容をシェアしてみる。

※「どんな授業してんのかな」という興味の人→この記事を読めばOK
※「どんなテクニックがあるのかな」という興味の人→次の記事(Coming soon)を読めばOK

以前、1年目の学びをまとめた記事(↓)で書いたとおり、1年目はデザインメインな授業があまり取れなかったので今年はデザインスクールの授業を多めに取る予定。

授業の概要

CPTD?

コース名(CPTD:Collaborative and Participatory Techniques for Design)が、

☒ 参加・協創のためのデザイン

◎ デザインのための参加・協創テクニック

Collaborative and Participatory Techniques for Design (CPTD)の和訳 by 筆者

ということで、あくまでテクニック、又はアプローチのしかたについて学び考えるような授業だった。
参加型デザインとは?コラボレーションのためのデザインとは?というテーマについて考えることより、個別のテクニックやワークショップ、イニシアチブについて学び実践することを通じて、結果的にそれらのテーマについても理解を深めるような授業だったのだと思う。

教授

Andrea Botero:

https://www.aalto.fi/en/people/andrea-botero-cabrera

めちゃくちゃSimpaticaな教授。リンク先では准教授になってるけど、今年から教授になったらしい(本人談)。参加型デザイン(特にその矛盾、学部内での担当はNew Frontier of Design)の専門家。「参加型デザイン(PD)の研究者はアクティビストであるべきである」という言葉のとおり、本人も各種の取組を率いている。

カリキュラム

週2回の授業で1学期(6週間)に12回、以下のようなカリキュラム。

W1:①ペア・個人ワークショップ、②グループでのワークショップ
W2:①グループでのワークショップ、教授の講義、個人プレゼン説明、②教授講義、クラス全体でのワークショップ
W3:①ゲスト講義+ワークショップ、②ゲスト講義+ワークショップ
W4:①ゲスト講義+ワークショップ、②ゲスト講義+ワークショップ
W5:①チームプレゼン、②個人プレゼン
W6:①ゲスト講義+個人プレゼン、②個人プレゼン、"Learning Diary" の展示会

ゲスト講義

Andreaの仲間や、(多分指導している)博士課程の研究者が登壇。研究や実践内容について講義し、実際にワークショップを実施したりする。

チーム課題とプレゼン(Team Bite)

チームでは、各グループがCollaboration and/or Participationに関連したワークショップを実際に企画・実施し、その取組と学びについて全体にシェアするというもの(我がチームは Home Buildingをテーマに実施)。

ワークショップの様子🐈
ワークショップの様子その2

個人プレゼン(Technique Bite)

個人プレゼンは、Collaboration and/or Participationに関するワークショップやイニシアチブ、テクニック等について紹介(+実践)するもの(私は国分寺の投票率を1位にプロジェクト、特にまちなか野菜総選挙をテーマに実施)。
※「僕達の活動はフリー素材だと思ってどんどん紹介しちゃってください!」と利用の快諾も得ています!


まちなか野菜選挙という取組を紹介し、


アアルト大学の学生組合の代表選挙の投票率を上げるために


ハーラリ(オーバーオール)総選挙をやったらどうかな?
ということを議論した(詳細後述)

"Learning Diary"

""付きなのは、一般的なラーニングダイアリーとは異なるため(当たり前やないかい)。初回の授業で毛糸を渡され、それを用いて思い思いの形で、Collaboration and/or Participationに関する自分の学びを記録するというもの。世界史で習う「キープ」のようなものにインスパイアされたものとのことで、非常にアートスクールっぽくてよい。ちなみに、文書でのダイアリーも別途毎週提出する。

The second component of the diary is an invitation to make, not to write. This part is inspired by textile practices of record keeping of Indigenous people in the Americas (e.g. Aymara’s Kippus and Yacama’s Ititamats). Everyone will get a thread ball and will develop tactile conventions of their own, to mark their entries making a textile/tactile documentation that records important observations about participation, the class, life, as the person encounters them while we have the course. This artifact should be brought to the classes every dsession as we will be activating reflections when we start each class as we progress. At the end of the course the textile artifact should be documented together with the last entry of the written diary by answering two questions and by including 2 images of it taken at different stages of its making.

毛糸づくりへの誘い

私の”Learning Diary”と最終授業でのExhibition
私のものは、期間中に行ったオンラインミーティングについて、その参加者の数を結び目で記録。その時のコーヒーで糸を染める、というチャレンジ。結果あんまり染まり方は変わらなかったので非常に分かりづらい。
ただし、期間中友人と予定していたオンラインMTGの時間、コーヒーを淹れてPCの前で待っていたらしばらくしてリスケとなったときに「1」を結び目で記録しつつコーヒーで毛糸を染めたときのことは結構記憶に残っているので、なんやかんや見ると思い出す。

こんな感じ

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