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【日曜日のweb教室】自然界の最新トレンドと室内で植物の基礎を学ぼう
毎週日曜日更新のweb教室は2部構成です。前半は自然界のトレンド情報「ネイチャースナップ」と、後半は週替わりの自然に関する話題をお届けしています。今回は植物の基礎編。涼しい室内でお勉強しましょう。
ネイチャースナップ
今が旬の自然の姿をお届けするコーナーです。毎日忙しくてなかなか自然とのふれあいタイムがなかった〜という方は、ここで追いついてくださいね。今の自然界はこんな感じです。
アマガエルののど
まとわりつくような湿気。まだ朝早いというのに、昨日からの暑さがまだ残っていて、じわじわと汗がにじんできます。
森の中を歩いていたらアマガエルたちがぴょこぴょこと飛び出てきました。
ところが、周囲には水辺がありません。大丈夫なのでしょうか?
じつはアマガエルは陸上での生活に特化しているため、水辺がなくても問題ないのです。
彼らは手足の吸盤を駆使して、巧みに草木をよじ登ります。そして、樹上でじっと待機し、やってくる虫を捕まえるチャンスを伺います。目の前にいたアマガエルの一匹は、まさにその狩りの最中であろうと思われました。
そのアマガエルは、のどをヒクヒクと動かしています。
この日は特に暑い日だったため、一瞬「暑さで苦しんでいるのでは?」と心配になりましたが、実はこれがアマガエルにとっては正常な呼吸の様子なのです。彼らはこのようにのどを動かすことで呼吸をしているのです。
巻きひげの工夫
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ボクがよく訪れる散歩道はツル植物が元気いっぱいで、今にも覆い尽くしそうな勢いで、歩道に迫ってきています。この光景は、なんとも言えず壮観で、まるで自然が人工の世界を取り戻そうとしているかのようです。
実はこのようなタイミングが観察に適しています。普段なら、やぶの中まで入らないと見られないツル植物の様子を、歩道脇で手軽に観察できるのですから、これは幸運なことです。そして、あと数日もすれば草刈り作業が入ることでしょう。これが最後の観察チャンスかもしれません。
今日はツル植物の巻きひげに注目してみました。特に興味深いのは、巻きひげが途中で方向を変えることです。中央あたりでU字の部分が、見えますね。これが方向転換のあと。
ひげが一方向にのみ巻き続けると、引っ張りによる負荷で切れてしまうリスクがあります。途中で向きを変えることで力が分散され、より強固になるわけです。
この現象を初めて教えてもらったとき、自然界の創意工夫にただただ驚かされました。
よし、ここで手を打とう
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セミのぬけ殻をあちこちで見かける季節です。今日見かけた彼らは、羽化する場所として、このロープを選んだようです。(園路を区切る杭と杭とを繋ぐロープです)
片方から進むセミのAさんと、もう片方から進むセミのBさん。あろうことか、正面衝突。たがいに、みあったみあった。
しかし、ここで下手な意地の張り合いは時間の無駄です。今、やるべきことは、この窮屈な殻を脱ぐことです。
よし、ここで手を打とう。
両者そう考えたのでしょうね。争うことなく、ここで長かった地中生活に別れを告げたのです。
暑いので家の中で植物の基礎を学びましょう
外へ出かける気持ちが湧かないほどの猛暑の日々が続いていますね。危険な暑さですし今回は、涼しい室内で植物の基本を楽しみながら学ぶことにしましょう。ボクがこれまでで「知ってたおかげで役立ったなあ」というポイントに絞ってご紹介したいと思います!
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