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【日曜日のweb教室】今週の自然トレンドと、シジュウカラを時間軸と関係軸で観察しよう

毎週日曜日更新のweb教室は2部構成です。前半は自然界のトレンド情報「ネイチャースナップ」と、後半は週替わりの自然に関する話題をお届けしています。


ネイチャースナップ

今が旬の自然の姿をお届けするコーナーです。毎日忙しくてなかなか自然との触れ合えなかった〜という方は、ここで追いついてくださいね。今の自然界はこんな感じです。

朝散歩で見つけた小さな秋

コヒガンバナ

こんなに残暑がつづいて、9月らしさが微塵も感じられません。季節の移ろいといえば、日の出日の入りの時刻の変化ぐらいでしょうか。なんて、汗ばむ朝散歩。

すると、意外なものが視界に飛び込んできました。燃えるような赤い花。なんとヒガンバナが、朝の光を浴びて輝いているではないですか!
その鮮やかな赤に、眠気が一気に吹き飛びました。
しかし、同時に疑問が浮かんできます。さすがに早すぎない?
この夏の暑さで狂い咲きでもしてしまったのでしょうか?

これはコヒガンバナ。名前に「コ」が付きますが、小さくなく、通常のヒガンバナと比べても、見た目の違いはほとんどありません。

両者の大きな違いは、開花時期です。
コヒガンバナのほうが早く花を咲かせます。そして、通常のヒガンバナはタネが残せないのに対し、こちらはタネが残せます。

もう少し時間が経てば、この花には新しい命を宿した種子が育っていることでしょう。また、この場所を訪れる楽しみがひとつ増えました。その頃には、さすがに秋らしさが感じられるといいのですが。

小さなアサガオの大きな戦略

左)マメアサガオ、右上)アサガオ、右下)マルバルコウ

右上のアサガオはご存知のアサガオ。全部同じ大きさで色違いに見えるかもしれませんが、他の2種類はずっと小さいのです。1〜2センチほどの小さなアサガオ。

大きさは違っても、3つとも花の形は同じ「ろうと状」をしています。この形は、特定の「お客様」を選んでいる証拠です。

この花の蜜は根元に隠されています。そこまで届くような長いストローがないと、ありつけません。チョウのように長いストローを持参できる虫だけが、このレストランの常連になれるのです。

一見、お客を選り好みする、高飛車な経営戦略にも思えます。でも、そんな心配をよそに、彼らは力強く繁栄しています。

小さな体に秘められた、したたかな戦略。可愛い顔して、なかなかです。

知らないことは良いことです

クズの花

今年も、クズの花が甘い香りを漂わせる季節になりました。グレープジュースのような香りは、、グレープが大好きだった幼い頃を思い出させてくれます。

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