フィンランドからバルト海を渡ってストックホルムへ【北欧めぐりの旅 #1】
「私は旅をする」で終わった前回の記事からはや3日が経ったが、20日早朝、無事ヘルシンキ空港に到着した。しかしそこからは移動が多すぎて、そして慣れない場所で消耗しすぎて、さらに情報量が多すぎて、noteに何を書いていいかわからなくなってしまった。発信しながら旅するのはなかなか難しい。Facebookにはリアルタイムで投稿しているので、よかったらそちらも見てください。
時刻通りにはいかない世界
初日は空港からアパートに直行し荷物を置いて、バルト海に面する南西部の古都トゥルクからフェリーに乗る、という手はずだった。しかしながらアパートの登録アドレスが微妙に違っていたり、家主がスイス旅行中で奥さんが対応してくれるはずが連絡がつかず、現場で1時間待ち。なんとか預けてヘルシンキ中央駅に行ったら、今度はトゥルク行きの列車がまさかの運休。2時間で行けるところを大回りして3時間半かかるという。トゥルク在住のテキスタイルデザイナー「サーナヤオッリ」夫婦の店に訪問するはずが時間に間に合わずリスケ。さらに、乗り換えする列車が機材トラブルで遅れて乗換駅からバス便になり、さらに遅れるという事態に。それでも、こちらの人って騒ぐこともなく、ひたすら辛抱強くバスを待ってるんですよね。
たった3分遅れても「お急ぎのところ申し訳ございませんでした」というアナウンスが入る日本では考えられないことだけど、これがこの国の文化であり「当たり前」なんだと思うしかない。日本の常識は世界の非常識、そして逆も同じ。つまり、「常識」なんてこの世には存在しないということか。これからしばらくこの国に滞在するので、もうひとつの「当たり前」を受け入れようと思う。
活気に満ちたフェリーの旅
バルト海のフェリー体験はまさにカルチャーショックだった。船は夜9時に港を出て、朝に着く。エンタメ満載の船なので、金曜ということもあり、仲間とパーティしに来ている若者多し。箱のビールを抱えている人多数。私は疲れ果ててすぐに寝てしまったが、オールナイトで騒いでいた若者もたくさんいた。
改めて調べてみると、バルト海は10の国に囲まれている。Googleマップの地図の向きだと奥にロシアのサンクトペテルブルグがあり、ストックホルムと対峙している形になる。かつてバルト海の覇権を争っていたロシアとスウェーデン。地政学的に見てもそりゃ争うだろうという形だ。バルト海は北ヨーロッパの交易の中心でもあった。そしてあのフェリーの多様な賑わいを見ると今もそんな感じだ。ヨーロッパのひとつの側面を垣間見ることができたと思う。
ストックホルムの美しさに圧倒される
海から上陸したストックホルムは感動的に美しかった。「北欧のベニス」と言われているだけあって「水」と「建物」そして空のコントラストが美しい。建物の色と形状のバランスが絶妙なのだ。自然に完全に溶け込み、余分なものがない。こういったところが北欧デザインの原点なのではないかと思わせる。
一口に北欧というけれど、フィンランドとスウェーデンは似ているところもあるけれど根本的に違う気がした。女性に例えると、フィンランドがかわいらしく素朴な女性だとすると、ノルウェーはクラスのある都会的な女性という感じか。
勝手がわからず物価も高く
ストックホルムは残念ながら一日半しか時間がないので、観光はせず、ホテルに荷物を置くとお目当てだった郊外のリサイクルショッピングセンターを目指した。そう、今回の旅の目的は「サーキュラーエコノミー」なのだ。
この話はまた後日するが、慣れない国での鉄道やバスの移動は想像以上に大変だ。バスの停車ボタンを押し忘れて(正確に言えば弱くて押せてなかった)目的地を通過してしまって青くなるなど失敗もすでに数知れず。でもきっとそのうち慣れるに違いない。そう信じるしかない。
コーヒー一杯700円
それにしても物価が高い。カフェのコーヒーは600円から700円ぐらい。ちょっとしたランチをコンビニで買うと1500円ぐらい。普通にレストランに入れば一皿+ドリンクで5000円はかかる。ホテル近くのカバ(スペインのスパークリングワイン)専門店で、カバのグラスが10クローネ、1300円だった。
サンドイッチばかりでしっかりしたものが食べたいと思っていたら、大好きなカラマリ(イカのフリット)があったので頼んだらすごいのが来た。超美味しかったけど、さすがに半分残してしまう。これでカバと合わせて約4000円。1人だといろいろ無駄が多いなあ。でも、店員さんも感じがよかったし、インテリアもオシャレでめちゃくちゃいい店でした。その名も「CAVA」。
一日のコンテンツがありすぎて、もうどうまとめていいかわらかなくなってきた。とりとめがないけれど、今回はここまで。旅を続けます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?