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キャリーか?リュックか?欧州旅に最適な旅行鞄選び【住んでみた北欧#3】

ヨーロッパ周遊にキャリーが向かない理由

北欧長期滞在出発まであと16日。今回は荷物の話をシェアしたい。
旅のプランを考える時、旅程と同等ぐらいに悩ましいのが旅行鞄選びだ。私はこれまで海外旅行というと60LのRIMOWAを持っていったのだが、これがヨーロッパの周遊型の旅には全く向かない。

なぜかというと、欧州内周遊には鉄道を使うのが必須なのだが、ヨーロッパの鉄道はホームが急に変わることがあるのだ。それも直前に変わる。イタリアでもフランスでもそれをやられてRIMOWAを引きずって走る羽目になり、ああ、これは無理と思った。いざとなったら走れる状態にしておかないと大変。それと、むこうの鉄道は日本のようにホームと入り口が同じ高さになく、ステップをよいしょと上るタイプも多いので、153センチの私が大きな荷物を持っているとしんどい。街中は石畳が多いので、キャリーだと歩きにくい。また、近距離でよく運航しているLCCは荷物預かりは有料なので、機内持ち込みできて上のバゲージスペースにも押し込みやすいバックパックが正解、ということになる。

ということで、今回の最初の1週間の周遊旅はバックパッカーをやることにした。

バックパッカー1年生のギア選び

そう言っておきながら、実は私はこれまでキャリー専門で学生の時ですらバックパッカーをやったことがない。10万以上もするパープルカラーのRIMOWAを持っていることでもわかる通り、バブル世代あるあるのエレガント志向で、ディナーのためのドレスやジュエリーなんかも持って行ったクチだ。

ところが昨年秋、3泊4日の北海道取材旅をいつも通学用に使っていたキャンバス地のリュック一つでやってみた。そこで両手を空けて移動することの快適さに遅まきながら目覚めてしまったのだ。エレガントからアクティブへ、完全な宗旨替えである。

手持ちはというと、大きめサイズの登山用リュックは持っているのだが、やたらにベルトがついていているし縦に長いので普通の旅には使いにくい。そこで、世界中をバックパックで旅するユーチューバー「しげ」さんの動画を見て、同じものを買うことにした。

さすが旅のプロ、非常に合理的な荷物マネジメントをしていて、とても参考になる。バッグのブランドはCABIN ZERO。バックパッカーが考えたブランドということで、細かい配慮がいっぱいのようだ。

迷ったのが大きさ。しげさんは44Lで、さらにメッセンジャーバッグを持っていることがわかった。でも44Lは私には大きすぎる気がして、迷ったあげく、その下のサイズの36Lにした。

キャビンゼロ36Lタイプ

実際に届いてみると案外小さい。軽いのはうれしいけど、このサイズで大丈夫なのかと非常に不安になる。ところが交換しようにも44Lは売り切れで交換不可。まあ、腹を決めてこれでいくしかない。あとは荷物のミニマム化をこれからがんばることにしよう。しげさんのように、服もユニクロを多用することになりそうだ。

「買う」旅から「買わない」旅へ
言うまでもなく、この状態で「買い物」をたくさんしてしまったらアウトである。「かわいい!」とか言って北欧デザインの雑貨なんかを買うのはNG。今回はお土産もなし。自分のものも買わない。

楽しみが半減するようだが、しかしこれは悪いことではない。「買わない旅」のデザインをすればいいのだ。コロナが進行すると同時に円安も進行し、気づけば旅費が跳ね上がり、旅のスタイルも変わったと思う。以前は旅行といえば買い物も楽しみの一つで、自分のものやお土産をたくさん「買う」旅だった。でも今、「買わない」旅で価値を出すことに興味がある。自分のテーマを持った「テーマ旅」が楽しい。

たとえばサーキュラーエコノミーをテーマにした先日のヨーロッパの旅では、買ったのは家族のお土産の絵本、自分のものではパタゴニアのダウン、再生素材のリュックとキャップだけ。いずれも旅のテーマであるサーキュラーエコノミーに関連する商品である。

これが、観光地をまわるだけだとそうはいかない。観光地はお土産を買うようにデザインされているのでついつい何か買ってしまう。チリも積もれば山となって帰る時にはスーツケースのほかにもうひとつバッグを現地で買って。。。なんていうの、昔はよくありました。

今回の旅も、北欧のサステナビリティ、サーキュラーエコノミー、スマートシティをテーマに歩き回ることになる。モノのお土産は買っても最小限で、そのかわり見たもの感じたものを「書く」ことに集中したい。

長期滞在用の荷物はRIMOWAの60Lに、周遊旅用の荷物はキャビンゼロの36Lに。


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