オリジナルキャラクターのつくり方 - YouTube再生数6億回「クマーバ」の事例 -
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株式会社Kumarba代表の樋渡(ひわたし)です。
今後もみなさまに有益な情報を小出しできればと思いますので、よかったらフォローよろしくお願いします。
今回はクマーバをつくった時(2019年)を事例にして、「オリジナルキャラクターのつくり方」について書いていこうと思います。
※ちなみに「クマーバチャンネル」についてはこちら↓
1、キャラクターの要件定義
・ キャラクターをつくる目的を明確化し、ビジョンをつくる
キャラクターをつくる前に、まずはキャラクタープロジェクトのWHY(ビジョン)、WHAT(テーマ)、HOW(戦略)を決めます。
これを言語化することで、キャラクターをつくる目的を明確化しチーム全員の目線を揃えます。
ちなみにクマーバをつくった時は以下のようにプロジェクトの方針を決めました。当時一緒に新規プロジェクトを進めていた(株)アカツキの滝渕と一緒に話しながら決めました。
・ モチーフを決める
次にキャラクターのモチーフを決めます。犬、猫、ロボット…などモチーフとなるものは無限にあります。しかも、何をモチーフにするかでキャラクターのコアの部分を決めることになるので非常に重要なパートになります。
僕がクマーバをつくった時のことをお伝えすると、キャラクターづくりは初めてでしたので、その当時発売されていたキャラクター作りに関する本を全て読ました。その中で一番参考になったのが、いとうとしこさんの著書「売れるキャラクター戦略」です。
いとうとしこさんは元ADKのクリエイティブディレクターで、「コアラのマーチ」のCMを約20年担当されるなど、キャラクターを使った多くの広告キャンペーンを手掛けられた方です。今は独立されて(株)エソラリアを設立され、企業のキャラクター戦略やマーケ領域などをアドバイスされています。
この本にとてもお世話になったので、クマーバが立ち上がった後にいとうさんにはアドバイザーとしてクマーバチャンネルのIP戦略部分に入っていただきました。
【モチーフの決め方】
詳しくは「売れるキャラクター戦略」に記載があるのでそちらを参考にいただきたいのですが、クマーバの場合は「プロジェクトへの思い」や「どういうキャラクターになって欲しいか」「会社の企業理念」などから10個のキーワードを出し、そのキーワードを掛け合わせてモチーフを決定しました。
クマーバをつくったときはキーワードの掛け算から、「ライオン」、「コアラ」、「クマ」の3候補が出てきました。自分でキャラクターをかいてみたり、人気のキャラクターのモチーフと比べたりしながら、「クマ」に決定しました。
「クマ」は最も多いモチーフと言われています。競合も多いのですが、逆に言うと「かわいい」と思ってもらいやすいモチーフでもあります。スタンダードなのですがYouTube発の「クマ」のモチーフのキャラクターはいないと思ったので「クマ」にしました。
2、世界観・設定を決める
キャラクターの要件定義が決まったら、次にキャラクターの世界観・設定をつくります。
【設定する内容】
・時代
・舞台
・キャラクター設定
クマーバをつくった時の世界観と設定資料をおいておきます。
世界観・設定は、アカツキゲームスのシナリオリーダー水野につくってもらいました。
僕がどのようなキャラクターにしたいかをひたすら水野に伝えて、それをプロの水野が膨らませながら資料としてアウトプットしてくれる流れです。
ちなみに最初の名前は「クマーバー」でした。クマのYouTuberなので「クマーバー」で仮置きしていて、4文字にしたかったので最終的に「クマーバ」にしました。
※流行っているキャラは大体4文字に略さているので4文字にしました。
3、キャラクターデザイン
・ キャラクターデザイナー選定
ここから一番重要な、キャラクターをかいていただくキャラクターデザイナーさんの選定になります。モチーフ、世界観・設定にあったキャラクターをかいてくれそうなデザイナーさんを探します。
イラストレーターをかかえる企業に依頼したり、TwitterやInstagramなどのSNSで直接探すやり方などやり方は色々あります。
クマーバをつくった当時はデザイナーさんのつてが全くなかったので、イラストレーターさんを検索できるサイト「イラストレーター名鑑」から探しました。
色々なイラストレーターさんの作品を見て、今回の世界観・設定にあったキャラクターをつくってくれそうな方を見つけたのが、谷口亮さんでした。
谷口さんは、東京2020オリンピック・パラリンピックマスコットの「ミライトワ」「ソメイティ」のキャラクターデザインを担当された方だったので、絶対断られるだろうな…とおそるおそる連絡しましたが、谷口さんは快くOKしてくれました。
・ キャラクターデザイン
キャラクターデザイナーさんに、プロジェクトの概要と世界観・設定資料を見てもらい実際にキャラクターをかいてもらいます。イメージの方向性を合わせながら数回修正して完成させます。
クマーバの場合は、谷口亮さんに世界観・設定は同じだけど方向性が違う3パターンのキャラクターをつくってもらいました。
大人だけで決めてはターゲットに響かないと思い、実際に子ども50人に3パターンのキャラクターを見てもらうアンケートを行いました。
この50人のアンケート結果をもとに、1つのキャラクターをブラッシュアップすることに決定。その後、色や服の有無を検討してクマーバが完成しました。
ちなみにクマーバの黄色は、子どもに視認性がある色ということと、YouTubeが軸のキャラクターなので一番画面映えする色にしました。
以上、クマーバの事例を用いながらオリジナルキャラクターのつくり方について書きました。
弊社は企業様のオリジナルキャラクター制作を請け負っておりますので、お気軽にお問い合わせいただけますと幸いです。
▼実績:講談社様(オリジナルキャラクター開発、アニメ制作)
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