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30歳過ぎて、NY留学した話 #14 FIN -留学生活で得たこと。

結局3年10ヶ月という留学生活の中で、何を得たのか。

人生手探りで、本当にこれで大丈夫なのかといつも自分に問いかけ、何が自分のしたいことなのかと頭を巡らせ、ただただ日々を過ごした。時には人に言われたくないことを言われ、でも、自分がやってみたいことをとりあえずやってみた。

私には時間があった。人に自慢するほど、色々なことはやっていないと思う。ただ、時間があった。だから、その時間の中で、マイペースに自分の見たいものを見て、会いたい人に会い、行ってみたい場所に行き、そして、新しく出会ったクラフトビールを試してみる。ただ、それだけの毎日だった。

だが、その休息が新しい視野を与え、リフレッシュしたチャレンジ精神を取り戻し、自分の精神に新たな層を造り上げていた。

英語がある程度できるようになったのも、良かったと思う。英語ができるようになったことで世界が広がったことも良かったが、それ以上に、そこに至るまでの努力をしたことで、自信を回復させていた。

日本に返って来て、元の業界に戻り、少し不安だった。その頃、コロナで業界が一変し始めており、その新しい環境で自分が通じるのか、ギャップが生まれないか、心配していた。

が、この一変した世界で、自分の新たな価値観を生かした働き方が出来ていると感じる。もちろん、会社の同僚や上司の理解があるからこそ、その価値観を生かせている部分が大きい。

だが、留学生活の中で、何か自分を進化させたい、と常に思い続けていたことが、自分の道が少しづつ前につながった理由だとも思っている。

困ったら一旦自分で調べる。分からなければ、誰かに聞く。仕事でつながれば、一旦色々な方向性を探ってみる。ただ、これを繰り返しただけだと思う。損も沢山したとは思う。でも、その損を超えるプラスがある。

何を得たのか。


それに対して、明確な回答はないだろう。この留学中の一辺いっぺんの記憶が、脳のあちらこちらにこびりつき、体に指示を与えている。チャレンジしたこと、癒されたこと、良かったこと、嫌だったこと、今までなかった考えに出会えたこと、その全てが私をアップデートさせた。

この4年弱の変化が無駄にならないように、自分に少しづつ変化を与え、自分を変え続けるしか、この糧を生かし続けることは出来ないと思う。これからも努力していきたい。