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諸国漫遊記 #6 福島県
東北?関東じゃないの?
青森県からスタートした諸国漫遊記も今回の福島県で東北六県のエンディングとなります。
訪れる前の福島県のイメージは、小さな巨人と称された田村投手の磐城高校の甲子園での活躍、その後の読売巨人軍で活躍していた中畑清さんの出身地としての認識くらいで私の感覚的には東北というよりは関東というイメージをいだいていました。
歴史的には戊辰戦争の際の白虎隊の悲劇は知っていましたが、勝てば官軍の言葉通り、敗者の歴史は詳しくは伝えられていなかったと後に感じました。
私だけかもしれませんが、北海道から見ると福島県以南の北関東方面の地理は血縁地縁がなければあまり感じる機会がなく、羽田空港や上野駅のある東京を中心にせいぜい埼玉、千葉、神奈川の南関東は日常的にテレビや紙媒体と通じて認識していても、その他の県域の情報には疎かった人が多いのではないかと思います。
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桃の衝撃
初めて福島県を訪れたのは、1991(平成3)年の8月でした。
例によって会社の野球部の大会参加で訪れましたが、この大会が私の野球部生活最後の大会となりました。
このシーズン終了後、結婚するとともに翌年2月に初めての転勤を命ぜられ、札幌市から転居しました。(この辺のエピソードは改めて記します。)
社会人生活も5年目を迎え、仕事も一定任されるようになる中、正直、月月火水木金金の野球部生活は楽しさゼロで辛さマックスの状態で、右足アキレス腱痛が慢性化してただでさえ低いパフォーマンスがどんどん低下してと心体両面からモチベーションは低下の一方でした。
例年のように飛行機で現地入りして、宿舎に入って、その夜にレセプションがありとすっかり慣れたスケジュールで過ごしていました。試合にでることもないだろうと物見遊山気分でいたと思います。
レセプションが始まり、偉い人のスピーチも終わり、酒食も一定行き届き、宴もたけなわの頃、開催県からの歓迎の演目が披露されました。
それは「桃」!
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「各道県の皆様お疲れ様です!少し時期が外れましたがご当地福島が誇る名産の桃をご披露します!」のアナウンスとともに数名のジャージ姿の男性がステージの中央へ横に並ぶとともに回れ右をするとともに腰を下ろしてジャージの下をおろすではありませんか!
文字通り桃の横並び!!!
会場には男女合わせて150名くらいの大人がいる中での出来事。
令和の今なら、ハラスメントやコンプラ事案になりかねない出来事だと思いますが、当時は昭和から平成に移る過渡期、まだまだ昭和の常識の社会です。
大爆笑の中、盛大な拍手と歓声を受けて桃は終了しました。
県営あづま球場のロッカールーム
桃の衝撃の翌日、大会が始まり、県営あづま球場で試合が行われました。
この球場は、近年、東京五輪2020の野球とソフトボール会場として使用するため改修され、とても綺麗なスタジアムに変貌しておりますが、当時は土のグラウンドで、それでも豪華な照明灯が印象に強く残っています。
当時の北海道にはナイター設備のある球場はなく、あの巨人の吉村選手が大きな怪我をされた円山球場もデーゲーム専用の球場でした。
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試合が進む中、ベンチスタートの自分は代打に備えて、ベンチ裏の控え室でバットスイングを行っていました。
試合の内容は全く覚えていないのですが、後輩が「まもなく終わります。」と呼びにきてくれた瞬間だけ今でも夢に見るほど鮮明に記憶しています。
小中高大社会人と当たり前のように続けてきた野球が終わるんだなと思う感慨がそうさせたのかも知れません、
ままどおる
その後、仕事で福島県に出張する機会が増えて、出会ったのがままどおるというお菓子です。
最初は、職場の同僚の帰省土産でいただいたと記憶しています。
その後、出張先でお茶菓子としてご提供いただいたり、出張土産で購入して自宅でと口にする機会が増えて、今ではすっかり我が家の定番のお菓子になっています。
懐かしいような新しいような毎回、不思議な美味しさを味わっており、日本橋の福島県のアンテナショップでも購入しています。
同じお店の商品でエキソンパイという商品をこの記事を書くための情報収集している中で発見したので今度、味わってみたいと思っています。
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