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本を出しました・・・

「良い食品には物語がある」(風媒社)という本を昨年9月出版しました。

小さな食品店の店主が、どうして本を出したのか? 少しお話します。

まずは熊野屋というお店を知っていただきたいこと。そして扱っている食品を知っていただきたいと思ったからです。

熊野屋は今と同じ場所(名古屋市東区赤塚町)で江戸時代、享保年間に商いを始めました。ですから約300年、同じ場所で商いを続けています。名古屋市博物館の方から変化の激しい時代を越え、同じ場所で商いを続けている店は名古屋でも少ないとのことです。当初は名古屋城に灯りの原料を納める油屋でした。それが時代の移り変わりに伴って、今は食料品をあつかっています。ただ小さな店を家族で経営しているため、一般のスーパーやコンビニと異なり、多種、多量な商品を販売しているわけではありません。

熊野屋が大切にしていることは、「安全につくった、ごまかしのない、美味しい食品を、リーゾナブルな値段で、安心して買って、楽しく食べて、使っていただくこと」。だから、ここで販売している食品は、普段、お店を経営している私たち家族が食べたり、飲んだり、使ったりしているものに限ります。逆にいえば、私たちが食べたくない、飲みたくない、使いたくない食品は販売していません。これから少しづつ「熊野屋」と「良い食品」のお話を始めます。どうぞよろしくお願いします。   熊野屋十一代目 熊田博


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