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【日記】忘年会/フランツ·リストの晩年の曲を練習したこと

今日は、家の忘年会として、飲茶の食べ放題へ行きました。小籠包やちまきなど、いろいろなものを食べ、とてもおなかいっぱいになりました。
料理もおいしかったけれど、デザートのマンゴープリンがおいしくて、何個も食べちゃいました。


きのうの、2024年に新しくやったことの中から、2の、自分にとって難解な曲を練習したことについて書きます。

今年の初め、私は主にフランツ·リストを弾いていました。レッスンに持っていっていた曲は、『泉のほとりで』など、巡礼の年1年でした。

この曲集は、とても美しい曲が多く、リストの中では若い時代の作品でした。20代の頃、スイスに逃避行していた頃に書かれた作品を、あとからまとめなおしたもの。スイスの美しい情景と、20代のフレッシュな感性があらわれた曲たちです。

この時私は、リストについていろいろ本を読んだりして、理解を深めようとしていたのですが、リストがだんだん作風が変わっていったことに、興味が出てきました。ヴィルトゥオーゾ的な感じから、信仰へ。そして、とても先進的な作曲家で、最後は、無調の曲まで書いていたのです。当時はとても斬新すぎて、理解できる人はいなかっただろうと思います。

そこから、晩年の作品を弾いてみたいと思うようになりました。それで、晩年の小品集から数曲練習してレッスンでも見てもらうことになりました。

まず初めに、この楽譜がとても高価で、買うかどうか悩みました。日本で出版された楽譜がなく、ブダペスト版しかないため輸入品のみになります。当時、新品は1万5千円くらいでした。

1冊の楽譜に、1万5千円?
音楽を専門でやっている方ならともかく、アマチュアピアノ弾きの私には、とても高い値段でした。

何回も買おうかどうか悩んでいたら、ある日中古品で1万円を少し切るものが出品されたのです。
中古だけど、店頭に残っていたもので、誰かが使ったあとの中古ではありませんでした。

そこで、これは買いだろうと思い、楽譜を購入。そして、練習を始めました。

数曲やりましたが、とくに力を入れたのは、悲しみのゴンドラ2曲と、暗い雲など。
シンプルだけど、深い味わいのある曲です。
よく知られたリストの華やかな曲とはまったく違う音づかいでした。

少ない音で、速くないテンポで弾くのは、とても難しく、自分の欠点が目立ちます。1音の表情や、2音の音程感を意識する必要性をとても感じました。自分の演奏の表現の弱さを知りました。

作品の中に没入していくことも必要でした。弾いていると、とても不思議な感覚になりました。

これらの曲は、とても新しい感覚を、私に与えてくれました。ここから、調性のない曲や、不協和音の曲にも興味が出て、いろいろ聴くようになりました。音楽の世界がとても広がりました。

そのあとも、近現代の別な作曲家の曲も練習したりしました。先生からすすめられた曲は、私が選んだものよりもっと難解なものを含んでいて、自分ではとても選ばないような曲でした。

その曲もやはり、日本では楽譜が出版されておらず、海外から取り寄せになるため、先生からPDFで見せてもらって練習していました。

こんなレアな曲を弾くなんて、自分では思ってもいなかったから、驚くとともに、貴重な経験が出来ました。

そういうわけで、2024年は、音楽の世界がとても広がった年でした。弾く曲も、聴く曲も、弾き方も、音の聴き方も、みんな変わってしまいました。今振り返ると、とても大きな変化です。

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