サラリーマン考 『「つながり」の精神病理』
本書には私が社会人になった前後に書かれたものが収載されている。私が大学を卒業して証券会社に就職したのが1985年だった。あれから38年。世相というものは生き物のように時々刻々変化するものとは承知しているつもりだが、本書を読んでいて「そんなこともあったな」と懐かしさを覚えるところが少なからずあった。それが懐かしいと感じられるほどの過去であることに若干の衝撃を受けた。
自分はいわゆる「サラリーマン」だと思っていたが、近頃「サラリーマン」という言葉を聞かなくなった。ひょっとしたら