子が産まれた
子が産まれたとき、『自分のお腹の中に、人間のかたちをした赤ちゃんが本当にいた!』と、びっくりした。ちいさくて、あかくて、『だから赤ちゃんっていうのか!本当にあかい!』と、さらにびっくりした。達成感と解放感と、無事赤ちゃんに会えた嬉しさ。ほっとして力が抜けた。横を見ると旦那さんが泣きそうになりながら、「がんばったね〜」と、ひたすら私の頭を撫でていた。
子が産まれてすぐ、おっぱいをあげた。
それまでに一度も母乳が出たことはなかったので、『そんなにすぐに出るの!?』と思いつつ、助産師さんにしぼってもらうと、母乳がじわ〜っと、出てきた。
「え!?すごい!」と言うと、助産師さんは「最初はびっくりするよね。胎盤を出すと出てくるみたいだよ。」と、教えてくれた。
子が産まれて1時間たったかたたないか、それくらいであっという間に子を育てる準備が始まっている。自分の身体の変化に驚いた。
退院してからの1週間は、おっぱいがカチコチになり、痛くて痛くてたまらなかった。特に夜になると痛くて、ペットボトルに水を入れたもので冷やしながら寝ていた。
泣くほど痛かったのに、2ヶ月と少したった今は、痛みが気にならなくなっている。不思議。
誰に教わったわけでもないのに、おっぱいを一生懸命飲む子を見ていると、生命の力強さを感じる。毎日一生懸命生きている小さな小さな子を見ていると、愛おしくてたまらない。
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