バイク遍歴:中年篇
5)Z1
RZ250を失ってから約10年、バイクが欲しい、という気持ちはずっと持っていましたが、家族のこともあり中々言い出せませんでした。
そんな時、赴任先のドイツで知り合った方がバイクの中古売買雑誌を持って家に遊びに来られ、
「CB750が欲しいんですよ」
「俺はZが良いですね」
という話で盛り上がりました。両方の奥さんとも、嫌な顔をされていましたけど。。。
バイク熱の高まりと共に、ちょうど帰任する前で家族は先に帰り、時間ができましたので雑誌やインターネットでいろいろと調べ、Frankfurt近郊にあるZ専門ショップLendenを訪ねてみました。
ちょうどレストアが終わった1973年式のイエローボールZ1があって、これも運命かと勝手に思い
「これちょうだい」
といった感じで購入してしまいました。奥さんには電話で話したのですが
「家族のことも考えて」
と、半分怒っていましたけど。
ドイツでは一度も乗らずに、専門業者に日本への輸送とナンバー取得を依頼して、帰任してから届くまでの間に大型免許を取りに自動車学校に通ったりと首を長くして憧れのZ1を待ち、いよいよ到着です。
ワクワクしてエンジンをかけましたが、調子が良くありません。当時ゼファーに乗っていた友人に見てもらうと、キャブの一気筒だけパイロットスクリューが折れてささった状態になっていることを発見してくれました。折れたスクリューの先端を取り除き、新しいパイロットスクリューに交換しましたがそれでもイマイチでした。
市内のバイク屋(ビップブラザーズ)さんに見てもらうと、プラグホールはヘリサート加工がされていてその部分が取れたりとか、バルブスプリングも1個だけ違うものが入っているとか、結構いい加減なレストアがされていたみたいです。見た目は非常に綺麗でしたけどね。
ならばという事で腰上のOHを行ってもらい、その後は普通に走れるようになったので、電装をDYNA2000に交換したり、キャブをスムーズボアVM29に替えて調整したり、家族サービスそっちのけで毎週のようにバイクをいじる日々が続きました。
ちなみに購入時についていたキャブは、Z1000用のVM26のパイロットスクリューとエアースクリューの両方があるタイプで、VM29より調子は良かったように思います。なので、VM29のポテンシャルを引き出そうと調整を永遠と続けたわけですが。
ただこんな日々も突然終わりを告げます。
信号待ちで青になったので飛び出した時、左側から赤信号で侵入してきた軽自動車の側面に突っ込んでしまいました。自分のケガは手の打撲程度だったのですが、バイクはフレームから逝ってしまいました。
6)750SS
約6年所持していたZ1を事故で失い、バイクをどうするか、修理するか買いなおすか、と考えたとき
「やっぱりバイクは2サイクルだ」
と青春がよみがえり、お世話になっているビップブラザーズさんにMACHを探してもらいました。なんとか、相手から支払われるZ1の修理代と廃車に近いZ1の売却代金で750SSを購入することができました。
結構ガタが来ていて、すぐミッションが逝ってしまってオークションで探したりとか大変でしたが、何度か乗ることができて、ビップブラザーズさんに預けて今度は中国に赴任しました。