地方ロケの楽しみ
数日間、朝から晩までやる事が詰まっていて、note書く暇も無かったので、今日は気楽な話にしたいと思う。
自分は結構地方ロケに出ることが多い。
いつもホテルを予約するサイトも、使いすぎていつの間にかプレミアム会員になっていた。
それで、地方ロケの楽しみと言えば、美味しい郷土料理を食べることなんかもあるが、旅情を楽しむ、というところがポイントだ。
自分はつげ義春という漫画家が好きで、読んでいる人はわかると思うが、つげ義春の旅はいつも貧乏旅である。
釣り宿に泊まって、昔の置き時計のボーン、ボーンなんて音を聴きながら、侘しい気分になるなんてシチュエーションに出くわしたら最高だ。
何を言ってるんだこの人はという感じかもしれないが、わりと栄えた街のビジネスホテルに泊まって、東京にいる時とさして変わらない行動をするよりは、スペシャルで楽しい体験だと思う。
聞いたこと無い街に宿を取るとワクワクする。で、僻地だったりするとビジネスホテルもなく、旅館になったり。
まず、宿に入るといきなりたぬきの剥製なんかが置いてあったりすると、その昭和的センスに対する敬意の気持ちが湧いてくる 笑
で、部屋に入ると、和室で独特の畳の匂い。それも新しい畳の匂いではなく、年季の入った匂いだと尚更良い。
謎の襖を開けると、隣に真っ暗な部屋があったりして、ちょっと怖くなる。
それから、宿のお風呂に入っても良いのだが、敢えてお風呂を求めて出かける。
すると、近くに公衆浴場なるものを見つける。まあ、銭湯ってやつだ。スーパー銭湯なんかじゃなく、街で暮らす人しか行かない銭湯だ。
大体お湯は激熱。汗をかいて出てくると、壊れたマッサージチェアかなんかが置いてあって、そこに腰掛け、まるでいつも通っているかのように自然と隣の本棚から「美味しんぼ」を手に取って読んでみたりする。
で、お風呂が終わったら、街をぐるぐる歩いて、裏路地を無駄に歩き、写真を撮ったり(自分は裏路地好き)
普段は寄らないのに魚屋のラインナップを確認したりしつつ、夕方にはカウンターだけの焼き鳥屋に入る。
で、ぼーっと野球中継が流れるテレビを見てるんだから見てないんだかわからない塩梅で、濃いチューハイをクイっと飲み干す。
ほどほどに酔っ払って焼き鳥をつまんだら店を出て、ラーメン屋を探す。
これは、山梨の都留に行った時の写真だが、こんな赤提灯の店と出逢えたら最高だ。
ちなみに、店内に入るとこれ
この店の店主の言語感覚に、ただただ圧倒される 笑
そんな感じで、腹もふくれて帰る夜道、真っ暗な小学校の前を通ったらちょっと怖くなったりして、足元に大きなガマガエルが突然出現して「おわっ!なんだカエルかよ!びっくりさせんなよ」なんて大きな声を出してみたけど、そんな声も闇の中に吸い込まれていく。
そんな感じが地方ロケの醍醐味、旅情という事だと自分は思っている。
ロケが決まって、それどこ!?という地名が出てきたら常にワクワクしているのだ。
いや、普通に旅行で行けば?と言われてしまうと困ってしまう。
いや、旅行なら、もっと良いとこ泊まるから…
人間は常に勝手な生き物だ。。。
では、
つづく