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集団で行動する冬鳥 マヒワ
いつのまにか、4月になり夏鳥たちが登場する季節になりました。当noteでも、冬鳥から夏鳥に衣替えの予定でしたが、最後に今冬シーズンの野鳥観察で、私にとって象徴的だったマヒワについて、買いてみたいと思います。
象徴的と書いた理由は、今冬シーズンにマヒワを何度も観察したということです。
関西のとある場所に現れたマヒワの群れの中に、ベニヒワが混じっているとの情報があり、ベニヒワを見たいために通った結果、マヒワを何度も観察したということです。結局、ベニヒワは確認できませんでした。
マヒワは、北海道や本州中部以北では、留鳥として年中生息しています。関西には、ウスリー川流域で繁殖したマヒワが冬鳥として、飛来するようです。
マヒワは、体長約12.5cm。スズメより一回りぐらい小さい野鳥です。オスは、頭部・喉が黒色、顔・胸が黄色、背・翼は黄緑色、腹は白色です。
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オスが黄色味が強いのに対して、メスは淡い色で、頭・背・翼は緑褐色です。オスもメスも翼・腹に黒い縦縞があります。
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マヒワを漢字で表すと「真鶸」。「鶸」は、ヒワを称するマヒワ、ベニヒワ、カワラヒワ等を表し、「真」は、 動植物の種の代表的なもの、標準的なものを表すことから、ヒワと言えば、マヒワと言うことで名付けられたと考えられます。
ただ、ここで、ヒワの仲間がなぜ「鶸(弱いに鳥)」と表されるのかということに疑問があります。調べてみると、「鶸」には、①細く弱弱しい鳥、②形の繊小な鳥の意味があるようで、いずれにしても、マヒワの小さい姿を見て、「鶸」の字を名前にあてたのだと思います。
また、黄色味の強い黄緑色のことを「鶸色(ひわいろ)」と言います。これはマヒワのオスの色から名付けられたようです。
マヒワは、関西では冬鳥として観察できます。大概、群れで行動している姿を観察することになります。
数十羽が群れになって、「チュイーン」と鳴きながら上空を旋回しながら飛んできて、お目当てのヤシャブシの木などにに止まり、実を啄みます。
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実を食べる時は、必死です。枝や木の実に捕まって、頭を下にした体勢や上下逆の体勢で、木の実を食べています。
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食事中に異変を感じた1羽が飛び立つと、他のマヒワも一斉に飛び立ちます。上空を旋回して、また戻ってくる時もあれば、どこか別の場所に行ってしまう場合もあります。それでも、暫くすると戻ってきます。縄張りの中を群れで移動しながら、食事をしているようです。
マヒワは、秋、日本に戻ってきた当初は、高い山にいます。時間が経過し、寒くなってくると下りてきますが、平地ではなく、低い山での観察が多くなります。しかも、高い木の実を食べる姿を見ることが多く、また、異変を感じると一斉に飛び立つので、じっくり観察するのは、難しい野鳥です。
それでも、山の中を探すとのんびり佇んでいる姿に遭遇することができます。裏山でも、マヒワが現れることがあり、低木にとまってゆっくりしている姿を観察したこともありました。
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また、都市公園に現れて、水浴びする姿を観察したこともあります。
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こんな感じで、マヒワを観察しています。