メンバーの「わからない」はチームが成長するチャンス
こんにちは。くまごろーです。
最近「わからない」ということに関して、個人的にかなり衝撃的な体験をしたのでここに書き留めていきます。
私にとって「わからない」というのは、当人が努力でなんとかするものだった
私は昨年の5月に転職してエンジニアになったのですが、それまでは新卒からずっと公安系の公務員をやっていました。
根性が全ての職場環境で、研修の修了試験や昇任試験はとにかく暗記。現場での業務に関しても、体系的で正確なマニュアルというのは存在しないことが多く、新人は怒鳴られながら、仮眠時間を削りながら仕事を覚えるという感じでした。当時は「非効率だなあ」と思っていましたが、どうやら私自身知らず知らずの内にその価値観に染まってしまっていたようです。
メンバーの「仕事がわからない」という問題は、個人の問題ではなくチーム全体の課題だった
私のチーム10月から1月までの間に、私以外の既存メンバーが全て抜け、計3人のメンバーが参入しました。
先月のスプリントレトロスペクティブで、10月中旬に参画したメンバーが「まだ全然だけれども、やっと業務の話が頭に入るようになってきた」という話をしたんですが、他のメンバーが発したこの一言で目が覚める思いをしました。「そもそも、システムへの理解に時間がかかるような職場環境自体に問題があるのでは?」
他の現場を知らないので比較はできませんが、たしかにうちのチームはドキュメントが整備されていない。資料が全くないわけではないんだけれども、どこに何があるのか誰も把握しきれてない状態。新しく入った人からしたら「何もない」のと一緒な環境でした。
今まで、開発環境構築関連の資料は更新できていたのですが、その他のドキュメントについては野放しの状態でした。この一言がきっかけで、長期タスクとして導入資料やシステム概要図をしっかり整備していくことに。
私は5月に入社してから今まで、わからなかったことがいくつもありましたが、質問したり調べたりしてその壁を乗り越えた時、後続のメンバーが私と同じ目に合わないようにするための試みは一切やってきませんでした…
メンバーの「わからない」は、むしろチーム全体が成長するためのチャンス
今回の一件を通して。
今まで私にとっての「わからない」は、自力で乗り越えなきゃいけない障害でしたが、協働的に仕事を進めていくチームでは、皆で乗り越えることもできるし、チームを良くするための踏み台にすらできることがわかりました。
導入資料が出来上がれば新メンバーの受け入れも格段に楽になるし、新メンバー自身も更に早い段階で実力を発揮できるようになる。
ドキュメントを整備することで、メンバーが変わっても知識の継承がスムーズになる。息の長いチームになれる。
「わからない」を成長の材料と前向きに捉えることで、より質問しやすい雰囲気になった
資料作成と一口に言ってもかなり膨大になることが予想されるので、私たちはとりあえず、仕事をわかりやすくするためにやりたいこと・作りたいものを書き留めておくための専用チケットを作成しました。
思い立ったら都度書き留めていって、今進めている開発が一段落したら着手することに。
そうやって「わからない」をチームが良くなるための材料として前向きに捉えるようになったおかげか、それ以降メンバーの「わからない」という言葉、質問がさらに増えました。私も、自分の中で無意識に抱いていた「わからない」= ネガティブ というイメージを払拭できて、ものすごく質問しやすくなりました。
さいごに
皆誰しも最初はわからないことだらけだと思いますが、同じチームに長期間いると、どうしてもわからなかった頃の自分を忘れてしまいます。でも、わからないことに対して何のアクションも起こさなければチームは何も変わらない。後から入ってきたメンバーも同じ壁にぶち当たるので、すごいコストかかるよなあとしみじみ思いました。
今後は皆が私と同じ轍を踏まないように、「わからない」という気持ちをもっと大事にしてチームの成長につなげていきたい。