人類を變えた鳥 鶏
今日はHaroさんとHaroさんの主人とお逢いしまして、お昼に海鮮丼を戴いているときに、どうして鶏の話になったのかはよく覺えていませんが、Haroさんの主人が鶏伝説をして下さったので、その聯想ということで前に知った鶏について、「鶏が人類を救った」みたいな主題の本をうろ覚えで食料を提供していたのに踏まえて、時を告げるのを覺えてい、しかしそこからどう話が展開されていたかは覺えていないということでお話できなかったので、恁うしてnoteで、浅薄な知識であれど、執筆することにしました。
南極とバチカンを除いて地球上には200億羽生息していると言われる鶏。卵やチキンと成って我々の前に姿を現しますが、生きている姿を見る機會が實は非常に少ない、或いは見たことがない人がもしかしたらいらっしゃるかもしれません。烏や鳩や雀や鴨がいなくなっても困らないのに対して、鶏がいなくなってしまうと暴動が惹起される危険性を考慮せねばならなくなる、悩みの種となるでしょう。鶏が鳥インフルエンザに罹るとその飼育場の鶏は殺処分され、卵が不足することになり、生卵は言うまでもなく、卵を用いた食品、卵料理なんかはすべて市場から消え失せることになると思われます。それほど鶏は市場原理主義に基づいたこの物質文明社會を影で操っているとも言えるでしょう。
地方の鶏は、地元の風土に合った鶏は、放し飼いで野原を走り廻っているらしく、その分免疫力が高く、病原体に強い個体になっていて健康的な鶏がそこにいるわけです。その一方、産業用、工業用鶏は遺伝子改惡が進み羽がない、または羽があっても擴げられない個体が出現していたり、共喰いしたり嘴でつついて鶏を殺してしまう個体まで。更に醜悪な鶏への仕打ちは立てない程細く改造されて無理矢理肉を付けさせたり、夥間をつついて殺してしまわないように嘴を切るなどして生産者の都合のいいように、物言えぬ鶏達に悲惨な目に遭わせるのです。個體數トップのカブトムシに準ずるであろう數ある鶏が、恁うも我々の前から姿を消したのはみな、工場に幽閉されているからと考えられます。
猪や豚の樣に家畜化したときに人間から猪や豚へ回虫が感染し、それが猪や豚から人間に回虫が感染するんだと勘違いされて、その勘違いのまま猪や豚に人間に感染する寄生虫や菌類細菌類を先手を打ってワクチソ、抗生物質等を注入して免疫力を低下させた病弱な個體の肉が市場に出回っている。免疫力を低下させた代わりに、化学物質、脂が豊富な個體へと變貌させてしまっている。それと同樣なことが鶏界でも起きているのではないかと思っています。しかも、アメリカのとある鶏飼育場では、飼育現場を見せないといった、非常に不氣味な施設もあるそうです。
鶏が人類を變えたということで、むろん、食料危機から卵や自らの尊い命を捧げたことで人類を救ってくれたのもあるんですが、エジプトでは鶏は、卵を提供してそれを戴くとか家畜ではなかったらしく、マダニや蚊を食べる害虫対策や朝を告げる、時を告げる時計として重寶されていました。鶏が朝を告げることから太陽が昇るのと結びつけて、光や目覺め、勇気に希望といった象徴的なものから宗教に潜り込み脈動しているという。ありがたい鳥なんです。鶏の人類への接近は穀物に手を出さないので、家畜化が容易な特徴もあります。
余談ですけれど、鶏って姿かたちからして恐竜の末裔じゃないかと思います。強くなり過ぎた個體が絶滅する生命史的法則性から、昔他の強い恐竜によって活動範囲が制限され、身を潜めながら、肉食恐竜の食べ残しを周りに敵がいないかを確認しつつびくびくしていた個體が生き延びた結果が、今の鶏の、生命の目的である種の繁栄存続が達成された成功者の姿なんだと思います。強い個體は種の繁栄存続が困難で、弱い個體は種の繁栄存続が比較的容易であるという自然界の鐡則(といっていいのかどうかは怪しい)に基づいて考慮すると以上の事柄が言えるのではないでしょうか。
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