法螺吹き雜記 身體編 壹
🐍はじめに
普段何氣なく立ったり歩いたりしているのでありますが、足裏の前方向に力を入れているか、それとも後ろ方向に力を入れているか、今一度「当たり前」に猜疑心製のメスを入れていきます。
🐍昔の日本人の基本姿勢
現代人に多い足裏の前方向で体重を乗せてしまう立ち方は、脛骨の四分の一の太さしかない腓骨に体重を任せてしまい、他の筋肉も参加しなくてはならないので非常にエネルギーを浪費し、餘分に體力を消耗してしまいます。
一方、脛骨での立ち方は脛骨の太さは腓骨の四倍。中心は距骨にあって踵周邊を地面に重く、母趾球を輕く地面に付け脱力します。「骨で立つ」極意は脹脛を小刻みに使い、半膜様筋、半腱様筋、大腿二頭筋へと力を散らし、大腰筋、腸腰筋という内側の強大な筋肉に体重を任せるために、膝は少し曲げます。そして足裏から脹脛、大腿筋へと順に休ませます。これが「立って休む」方法です。腰から下、二本の鞭の樣な足を独立させて運動させる處にあります。
上半身は小胸筋を緊張させ猫背を改善し、肩甲骨を下に下げて窮屈になった腰を輕く膝を曲げて安定させます。身體感覺としては上半身は上に吊るされている感覺で、足をギリギリで立つ感じで脱力し、腰に任せる風にすることで、地球の内側から己の體内を突き抜け自分の眞上に位置する宇宙空間にまで到達している樣な、一本の軸を感じとるこのマスノベの姿勢と呼ばれるこの姿勢は、着物を着た昔の日本人の基本的な姿勢だったのです。
🐍歩行術
歩く時は、私は言われた記憶はないんですが、「爪先で地面を摑むようにして歩く」と言われてきたみたいですが、それは誤りです。「骨で立つ」方法でもあった「踵周邊で確り踏む」の通り、歩く時は踵で地面を蹴って前進します。母趾球を使って歩くと微量ながらも歩いている間に疲れが蓄積して、まだ一時間も歩いていないのにへばることあると思います。母趾球の働きは主にブレーキと方向位置の微調整で、前進するのには不向きです。ですから、母趾球で地面を蹴って歩くのはブレーキを掛けながら前に進む樣なもので疲れて当然です。
それに母趾球を使って歩くともう一つの強大なブレーキ、大腿四頭筋を使ってしまうことになって大変です。筋トレで一目で「わかりやすく」効果が出てると、それを見て自信が付いてる憐れな陸上系の人達には惡いのですが、大腿四頭筋はブレーキです。
🐍脱線
長距離走はエネルギーに變換されやすい足の筋肉が先に燃焼され足が細くなるんですが、活性酸素過剰になって老化、疾患、また、ミトコンドリアにはDNA修復機能が活性酸素種に弱いことから、ミトコンドリア自ら産生する活性酸素の酸化ストレスが核DNAの傷害となって遺伝子變異が蓄積し、癌の發生率を向上させます。マラソン選手は踵で蹴って走っているみたいで安心ですけれど、大腿四頭筋を使う限りハードな運動となって食欲が倍増し、痩せるどころか太ってしまいます。ジョギングでも同様、消費されるのは筋肉ですから。
話が脱線しましたので戾しますと、、。え、 と。そうですね。歩き方ですね。歩く時は膝を少し曲げて力をハムストリングスに任せて脹脛は細かく小さく短時間に使い踵で蹴って前進すると、足が疲れることは中々なく、十時間以上は歩ける足になるでしょう。慣れない間は足が痛くなりやすいのでお氣をつけて。
また、歩く時には歩く速さに合わせて腕を振るのですが、足を速く動かす程腕を振る速さも、内部運動量の一致の物理法則より速くなるのですが、それだと不格好なので腕は振りません。不格好意外にも腕の餘分な運動まで加算されて疲れやすくなってしまいます。
というわけで、腕を振る代りに背筋(肩甲骨周邊に筋肉)を使用して樂にかつ自然にかつ美しくゆとりを持った歩き方にしちゃいましょう。前に出て來た、足を暴れる鞭に見た立てて表現は、足を完全に独立させた運動にするために腰、大腰筋、腸腰筋で制御した足の激しい動きを可能にした樣に適当な表現ではないかと思えます。
歩いている時に團扇や扇子で扇いでみると面白いのですけども、足は忙しく動かしているにも関わらず、團扇、扇子の動きはゆったりしていると、足が身體から独立して動いていることを確認できるかと思います。
🐍座
最後に、座り方の話に移ります。古来から現代まで生き残っている正座なんですが、これは非常に理に適った座り方でして、頭から足の裏まで一本の軸が貫通し、安定していて樂な座り方なんです。合氣道の座り方同様、踵を外側にして足の裏にお尻を乗せます。正座は足が最初は痺れて簡單に音を上げてやめてしまう、勿體ない方がいらっしゃいますが、どうか續けてやってみて欲しいものです。椅子やソファーやスツールなんぞは上半身と足の裏とで軸がズレてしまい、人體に負荷を掛けるしんどい道具です。座布團が最適解ですね。何度も座り直したり足を汲んだりと、忙しない思いは嫌というほどしました。
🐍最後に
こうした身體の究極性を識り、「常識」では考えられない身體能力を體得して、文明の力に依存してしまった人たちを驚かせちゃいましょう。最後まで長々とお付き合いくださりありがとうございました。
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