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悪 vs 悪 vs 悪・・・ vs 悪?


悪と闘う事、それは一見、善や正義に見える。
しかし果たしてそうだろうか。
実際は、悪と闘う事を強調すれば善とは限らない。


白人至上主義 vs ディープステート

 今日2021年1月20日はアメリカ大統領の就任式だ。

6日には選挙に負けたトランプ大統領の支持者達が連邦議会議事堂に乱入、暴動事件が起きて死傷者が出る事態となった。13日に米下院はトランプ大統領が暴動を煽ったとして弾劾訴追決議案を可決し、大統領就任式でも暴動が起きる恐れがあると警戒を強めている事態だ。

トランプ支持者は、民主党が選挙で不正を行ったとの主張や、バイデン氏の次男のハンター氏の脱税疑惑やウクライナの汚職捜査対象の会社の役員だった事などの疑惑を主張している。
トランプ大統領の支持率は18日の時点で34%と就任以来最低となっているが、トランプ大統領が支持されてきた理由には、トランプ大統領がディープステートという深い闇と闘っているとする、Qアノンという陰謀論がある。民主党の大統領やリベラルはその深い闇の人達であり、それと闘っているというのである。ディープステートは悪でありトランプ大統領はその悪と闘っている。それが支持者達の主張だ。

Qアノンの詳細はさておき、表に出ない深い闇が世界を支配しているのは事実かもしれない。トランプ大統領がそれと闘っているのも事実かもしれない。しかし悪と闘っているからと言って善とは限らない。

トランプ大統領の父親はKKKだと言われておりトランプ大統領が就任して以来KKKや白人至上主義が突然活気づいた。人種差別運動と白人至上主義が衝突し白人至上主義が暴力を振るった時も白人至上主義者を否定しなかった。差別で分断を煽る事で自身の支持基盤を強めようとしていたように見えた。またトランプ大統領は国民皆保険を行う事を社会主義としてひどく嫌っている。人種差別や貧富の差による医療の不平等を擁護しているのは善だとは言い難い。人種差別や貧富の差、不平等は悪だ。

アフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイド氏が白人警官に殺された事に端を発したBlackLivesMatter運動では、トランプ支持者は「黒人の命だけが大切などと言うのはおかしい」と反発していた。しかしBLMの言葉には「だけ」という言葉は入っていない。言葉を歪めて反発しているのだ。
またトランプ支持者は、ジョージ・フロイド氏が偽札を使おうとした犯罪者である事を主張した。しかし問題は実際に犯罪を犯したかどうかは関係なく、仮に死刑になる犯罪だとしてもそれは裁判によって行われる事だ。1人の警官が勝手に容疑者を殺してよい訳がなく、しかも黒人だけが非常に多く警官に殺されている事が問題なのだ。
トランプ支持者は言葉を歪めて反発したり、軽犯罪容疑で警官が人を殺した事を容認し、黒人ばかりが警官に殺されている事は無視した上で、BLMに反発している。

つまりQアノンが事実だとしても、トランプ大統領(≒白人至上主義)vsディープステートは、悪vs悪、と言える。


政府vs官僚

 かつて官僚は力を持っていると言われていた。政治家の作ろうとした法律は官僚によって邪魔をされ政治家の思う事は実行できないと言われていた。また霞が関は官僚の汚職、天下り、不祥事、スキャンダルなどにまみれて、政治家も汚職にまみれていた。

2001年小泉政権が発足しいわゆる小泉改革が始まった。郵政などの民営化、公益法人制度改革、選挙制度改革、中央省庁等改革などの改革を掲げ、改革を推し進めた。省庁の改革で政治の闇がきれいになると当初は多くの人が期待した。しかしその改革はきれいになる物ではなかった事が安倍政権の頃から顕著に露呈した。政治主導の名の元に官僚は政府に支配される事になった。

安倍政権の犯罪疑惑を隠すために、公文書の隠蔽や改竄が横行した。虚偽答弁をしたり隠蔽や改竄に協力した官僚は罰せられる所か出世をした。佐川氏、太田氏、谷査恵子氏などが出世をし、伊藤詩織さん事件で逮捕状執行停止を命じた警視庁刑事部長の中村格氏は警察庁次長に昇進した(中村氏についてはスガ首相が昇進させたとの事だ。)
そういう人達が今も高い位置にいて仕切っている状態だ。

現在はスガ政権の元で政治主導の名の元に支配が続いている。そんな中、黒川検事長定年延長問題で、答弁を変更し虚偽の答弁をしたと言われる松尾恵美子給与局長も昇格した。

従えばご褒美の出世、逆らえば左遷。

 去年の年末に桜を見る会前夜祭の費用補填の公職選挙法違反や政治資金規正法違反の疑惑について安倍元首相が不起訴となった。これに対して市民グループが検察審査会に申し立てを行い受理されたが、司法の状態は、全ての最高裁判官は安倍政権により選ばれた裁判官、そのうちの1人は加計学園の弁護士という状態だ。

以前は霞が関を仕切り汚職や天下りをしていた官僚の悪。
自民党政治は、その悪に対しての改革をし、悪と闘う事は一見正義であるかのように見えた。
しかし蓋が開いてみれば、利権を官僚から奪い、巨悪を深める事だった。
悪vs悪だ。


 霞が関ではないが、知り合いが知り合いの知り合いと少しだけ話した時の事。その人のいる地域は東日本大震災で深刻な水不足が起きたと聞いていたので、水がなくて大変でしたね、という話をした時、「いえ、うちは親戚が水道局なので」と悪びれる事もなく微笑まれた。霞が関以外でも、非常時でも、職権乱用、横領が横行している。

政治家も悪。公務員も悪。


嘘の自由民主主義による全体主義 vs 嘘の共産主義による全体主義


 日本もアメリカも自由民主主義とされる。そして資本主義と自由民主主義の意味は関係ないにも関わらず、コマーシャリズムによって資本主義=自由民主主義のように語られる。これはトランプ支持者がBLMで「黒人の命だけ大切」と言っていないのにそのように歪めて反発している事と同じように、言葉が歪められている事の1つだ。ブランドやスターのイメージを使って自由民主主義と資本主義が混同されるように歪められている。また自由民主党はいわゆるご飯論法という言葉のゴマカシをよく用ったり、言葉を歪める。自由民主党は1955年に保守合同という保守政党の合体でできた保守政党、右翼の政党だ。にも関わらずその名前はリベラルデモクラシー、自由民主主義という左翼の名前がついている。名前からして歪んでいる。リベラルデモクラシー、自由民主主義というイメージのよい言葉を盗んだ状態で、やっている事の内容は保守、右翼なのだ。
資本主義も自由民主党も本当の自由民主主義じゃない。

また共産主義とされる国々の多くも共産主義ではない。独裁主義による全体主義は本当の共産主義とは相反するものだ。本来、共産主義は左翼であり権力からの自由と平等を求める物だからだ。
(※自由民主主義vs共産主義 or 自由民主主義≒共産主義 or 自由民主主義⊃共産主義

自由民主主義としている国も共産主義としている国も歪んだ偽物だ。
本当の自由民主主義も共産主義もどちらも実現していない。

そして偽の自由民主主義と偽の共産主義には共通点がある。
それは独裁と全体主義だ。それこそが悪だ。

自由民主主義vs共産主義ではない。
独裁による全体主義vs独裁による全体主義の、悪vs悪だ。


国民は善良?


 政治は悪だらけ。官僚、公務員も悪だらけ。国対国も悪vs悪。

しかし政治家や官僚だけが悪くて国民は善良だろうか?
安倍政権で格差が広がって消費増税に加えてコロナ禍で困窮している人が続出の事態。格差に対しての問題提起のニュースも多い。国民が平等を求めているのだろうか。

しかし1億総中流とか言われていた時代やバブルの時にだって貧しい人もホームレスもいた。その頃に格差が騒がれていただろうか?数は今より少なかったかもしれない。今、格差が騒がれているのは貧しい人が増えたから、というだけの理由なのだろうか?ならば、’21年1月の内閣支持率に書いたような「ある程度のばらまき」を政府が増やし、貧しい人が少なくなりさえすれば、格差を問題視する声は途絶えてしまうのだろうか?少しの人なら困っていも、自分さえよければかまわないのだろうか?それが正しい民主主義と言えるだろうか?

自分さえよければ民衆が飢えてもかまわない王様に対して民衆が立ち上がった。日本ではないがそれが民主主義のルーツだ。「ある程度のばらまき」で自分だけの満足によって声を上げる事をしないならば、本質はその王様と同じになる。全ての国民の飢えに対して全ての国民が関心を持ち声を上げ続ける。それが民主主義のルーツであり本質だ。自分さえよければかまわないというなら、それは本当の民主主義ではないと言えるだろう。今、自分が困っているから今だけ声を上げる、自分さえよければかまわないならば、国民も悪、という事だ。



公務員の給料を下げるべきではないと思ってしまう訳


 政治家に忖度したり、正義を歪めたり、虚偽答弁をしたり、公文書を改ざんしたり、天下ったり、賄賂をもらったりの公務員の悪。

政治家が世襲制になっていると言われるが、官僚と政治家は親戚だらけでもある。高級官僚から首相になった首相は多く、麻生太郎元首相の祖父の吉田茂元首相、安倍元首相の祖父の岸信介元首相と佐藤栄作元首相の兄弟、福田康夫元首相の父の福田赳夫元首相は、官僚から首相になった上に首相も世襲だ。それ以外にも池田勇人、大平正芳、伊東正義、中曽根康弘、宮澤喜一など、官僚出身の元首相は多く、首相以外にも官僚出身の政治家は多い。官僚と政治家は密接につながっている。そんな霞が関の省庁は国家公務員試験に合格しただけでは入る事ができず、各省庁が認めた人のみが入れると言う。このルールはどうなのか?コネのある人ばかりが入っている可能性が非常に高くないか?この状況で、頭もよく知識もあるのに一般人でコネがない人が入れるのだろうか?そして入れたとしても、周りには政治家や上司のコネを持つ人だらけの、巨悪な伏魔殿なのではないだろうか?その状況で正義を貫く事が簡単な事だろうか?

正しい事をするなんて、当たり前と言いたい事だがそんな伏魔殿の中では、簡単な事だとは思い難い。しかし難しい事でもやってもらわなければ困るのだ。

 また公務員には国民の味方であってもらわなければならない。
日本の話ではないが、香港でデモをする国民を直接、攻撃したり逮捕したのは警察、公務員だ。天安門事件で学生を銃を撃ち直接殺したのは、国民を守るべき存在の軍隊だ。実際に手を下したのは公務員なのだ。これらは外国の話であり、人権が尊重され国民主権の国であるならばこんな事は起きないはずだ。だが日本の国民主権はちゃんと機能していると言えるだろうか。司法の独立が政治家により歪められ三権分立が存在しているといえない状況で。また自民党が国民の権利をなくし独裁へと憲法を改正しようとしている状況で。

バイデン氏の大統領就任式で軍隊が警備をするそうだが、アメリカの軍隊は大統領ではなく憲法に忠誠を誓うのだそうだ。大統領が無茶苦茶な命令をしても、憲法違反な事は行われないようになっているのだ。
日本はどうだろうか?

去年の10月に行われた中曽根元首相の葬儀には、コロナ対策として計上された予備費から約1億円が支出され、また自衛隊が物々しい警備を行った。予備費を葬儀代に使用する事は憲法違反であり、また自衛隊による警備は自民党による自衛隊の私物化と言える。スガ政権になってからこのような憲法違反が当たり前のようになっている。

日本では自衛隊が自民党の私物として使用され、検察、警察が憲法や法律を無視して司法を私物化している状態。
こんな状態でも国民主権が機能していると断言できるだろうか?公務員を信用できるだろうか?

信用などできる訳がない。こんな公務員の給料が高いなど言語道断だ、という声があるのは当然だ。

しかし森友学園問題で死に追いやられてしまった赤木さんのような人もいた。悪い事を好まず国民の味方でありたいと思う公務員もいたのだ。

そういう正義の公務員にどうか巨悪に立ち向かってもらわなければいけないのに、国民は巨悪からの悪いご褒美より多くの報酬を出す事はできない。巨悪に立ち向かってくれる公務員にはボディガードとたくさんの報酬をあげたい位だが、国民があげられるのは、せめて国民より少し給料が高い事、それと敬愛だけだ。

だから、「公務員の給料を下げろ」という話を耳にするたびに、「下げるべきではない」と思ってしまう。

公務員は信用できない。しかし信用したい。信用できる公務員もまだ他にもいるはずだ。信用できる状況にしないといけないのだ。


天安門事件で銃を撃ち、国民を殺したのは軍人、公務員。
国民を攻撃する、多くの公務員がそれをした。
しかし、それを望まない人だっていたはずだ。
ただし、それをやめようと言えない。命令だから。みんながするから。
人を殺したのは同調圧力もあるだろう。そして戦争も同じだろう。
上がやれと言ったから仕方がない、と複数が思うだけで、同調圧力で全員を動かす事ができるのだ。
この仕組みが不合理な悪の支配を続けさせている。支配者はそれを利用している。
これは公務員に限った話ではないだろう。


独裁の政府vs汚職官僚。
嘘の自由民主主義の独裁による全体主義 vs 嘘の共産主義の独裁による全体主義。

悪vs悪vs悪・・・vs・・・。


この悪だらけの状況をなんとかしてほしい。

賢く、知識もあり、正しい事をしようとする公務員。
巨悪に立ち向かっても正しい事をしようと思う公務員がいるならば、その人は国民にとっての宝物だ。なんとしても守らなければならない。
なんとか政権交代して、正しい公務員を守る制度を作って下さい。



#スガ政権の退陣を求めます
#自民党独裁政治に終止符を
#野党共闘国民共闘



https://twitter.com/atMPTa_JgmTG4gK/status/1317454217716453377

※↑これは警察ではなく自衛隊でした。


https://twitter.com/sha_down/status/1350673355624464384













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