葦をさがすクマ -質より量-

「企画作りは”質より量”だから」

専門学校で放送作家の先生に言われた言葉だ。



『じゃんけんを使う新ゲームを考えてみてください』
というお題があった場合、以下の二つの場合で新ゲームを考えてみてほしい。

①一つだけ自身がめちゃくちゃ面白いと思う新ゲームを考える
②自身が少しでも面白いと思った新ゲームを数多く考える

どちらの方が良い企画が思いつくだろうかという話である。

実際に班に分かれて授業でやった際には、②の方向性で考えた新ゲームの方が良いという結果が出た。


企画作りは縛りと自由の塩梅が重要なのではないだろうか。

縛りはルールや条件ということである。
今回の場合は『じゃんけんを使う』ということだ。
これくらいの方向性を示される方が、やるべきことが明確になって集中できる。

自由については、無意味な数の制限を設けないことである。
今回の場合は『数多く』や『少しでも』ということだ。
自分の中で『たった一つ』や『めちゃくちゃ面白い』という制限は、発想を硬くするだけで良い影響は与えない。

この縛りと自由の塩梅は、個々人によって違う。
私は『じゃんけんを使う陣ゲームを考えてみてください』だと、自由過ぎたので個人的に『20個』という縛りを設けた。
この縛りが個人的にちょうどよかったのかギリギリ思いつく数で自分の中のアイデアを出し切ったと感じた。

つまり、この縛りと自由の塩梅を見つけることは、企画作りにおいて非常に大事なのではないかと思う。



ただ個人的に感じている問題は、シナリオコンクールなどに出す作品の企画案を考えている時に結局どれを出すべきなのか迷ってしまうことだ。

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