「娘の中の娘」、中央線文化など
今日、さきほど、阿佐ヶ谷で「娘の中の娘」という映画を観ました。ホットなうちにnote。
夜からぷらっと映画でも。。。
とぷらっと来たわけではなく、これは予定していたフィールド・ワークです。
この映画で、勝鬨橋の開閉シーンがあるという噂を聞いていたので観たいと思っていたのですが、
レンタルされてないし、そもそもDVD化されてないし。。。
ということでたまたま映画館でかかったときに観るしかないのですが
今回、阿佐ヶ谷。。。 久々の。
いや、あの、東京で観れるだけで本当はありがたいと思うべきなんでしょうけど、東京の西側いくの、遠かった。。。。
昔より着実にフットワークは重くなり、フィールド・ワークの半径は狭まってきていますが、これはただ単に加齢によるものでしょう。
半径は狭まっているけれど、深化しているような気がするので問題なしです。
さて、映画の前に阿佐ヶ谷。今回、あちこち歩けたわけではないけれど、とにかく空気は吸いました。
中央線文化。の、濃厚な空気を。
四半世紀前、強く強く憧れた中央線文化。
今はもう、オトナになってしまったのでね。。。
憧れは、ないですが、中央線文化が素晴らしいのに変わりはない。
それと、なんですかこちらの映画館は。。。
ラピュタ阿佐ヶ谷。
いや、映画館じゃないか。。。「複合施設」か(笑)
お店の方、キレイどころしかいませんでしたがそれも謎。
ジブリパワーか(笑)
映画を映画館で観れるというのは嬉しいことではあります。
そしてなるべく映画館に行くというのは今年のmy抱負であります。
さてこの映画。
素晴らしかったです!
先ほど書いたように、要は映画そのものを楽しむ目的でなく、映像の記録を確認しにきたわけなので、内容も素晴らしいというのは超嬉しい誤算でした。
それにしても昭和33年。。。東京タワー建設中(最後のほう東京タワー少し写っています!)
主演、高倉健と美空ひばり!! まじか。
なんでDVD化されてないのかわからん。。。
美空ひばりの、女優としての才能の豊かさ。
高倉健の、若さ。笑顔。ふつうの若者の演技(笑)
高倉健、不器用ですから路線でホントによかったのか?(笑)
当時のファッションの洗練され具合。特に。。。
美空ひばりがとある会社の入社試験受けに行くのですが、そのときのひばりさんと周りの方のフォーマルファッションの個性。
素晴らしいです。かつて日本は豊かでした。
そして、無事その会社に合格し、通勤するわけですが、制服?に着替える前のBG(ビジネスガール)のファッションの優雅さといったら。
「映画だろ?」という声も聞こえてきそうですが、映画は、当時の世相を色濃く反映するもの。おそらく、当時のハイソサイアティのファッションは現代社会の中流よりはよっぽど洗練されていたのでしょう。
で、勝鬨橋なんですけど。
勝鬨橋の開閉もばっちりでした。あとシーンでの橋の使われ方も素晴らしかった。ベタではありますが(笑)橋が閉じていくと少しずつ向こう側にいる「彼」(高倉健」がみえてくる。橋が閉じ終わると同時に待ちきれず美空ひばりが恋人(その瞬間から恋人になった)のもとに駆けていく。
そして、抱き合うわけでもなく、ふたり川面に向かって話し始める初々しさ。
向いている方向が勝鬨橋から築地市場方面!私が頻繁に目にしている光景、の50年前!
見事なぐらい何もありませんな。
さらに掘り出し物だと思ったのは、勝鬨橋の次のシーンがいきなり神宮外苑いちょう並木へ!
こちらも、私が以前住んでいた場所の近く。
この映画は私(と家族)のためにあるのではないかという錯覚が(笑)
いちょう並木は今ほど観光スポットではなく、でも映画関係者はよく知っていたようで、古い映画ではよく使われる場所ですね。
いちょう並木から右に折れて今の秩父宮ラグビー場のほうへ歩いてゆき。。。そして「(苦笑)」(良い意味で)のラストシーンへ。
楽しいハッピーエンド。そして全編通して明るさがあふれる映画です。
実写版邦画は、ほとんどみないのですが、オールタイムでも上位に入るぐらいの面白さだったと思います。
昔の邦画も、面白いのはホント面白いですね。特に日本が高度成長期に入る前がいいのかな。世相的に。