
【集団嫌がらせ】記録と資料の作り方/250112日
記録で相手を見極め
ケースを積んで追い詰める
面識のない人たちからの迷惑行為は、
・説明しにくい
・対処しにくい
・被害を訴えると妄想レッテルを貼られかねない
厄介さがあります。
私も「芸能人でもあるまいに、なんであなたに関心なんか持つの?」と言われたことがあります。そのツッコミは、相談に行く前にすでに自分に対して行なっている。それでも看過できない被害があるから相談に来たんです。
そうじゃないんですよね。世の中には色々な嫌がらせがある。立ち退きとかリストラとか、不祥事潰しとか、時には宗教や攻撃的な団体が無茶苦茶な理由で組織的嫌がらせを仕掛ける場合もある。
それだけではありません。特になんの組織団体でもないけど、人をいじめたいとか不幸にしたいとかそういう理由で、手ごろな人を標的にする市民もいる。
そういう「嫌がらせそのものが目的」な人たちは大変狡猾でもあります。低リスクで後腐れなく楽しむためには、標的が知り合いでないほうがよいと考える人たちが、現実に存在するのです。
では実際にこの面識のない人たちの被害に遭いはじめたら、どうしたら良いのでしょうか。普通は記録を集めて警察に相談に行きますよね。しかしこの手の〝集スト〟と呼ばれるケースは、警察の反応がよくありません。
事件としては筋が悪かったり、犯罪要件を満たしていなかったり、偏見があったりと理由は色々でしょう。あまりまともに取り合ってはもらえません。これはネットの集スト界隈のウワサ通りです。
しかしこのように困った状況でも、私たち集団いじめの被害者に、できることがあります。それは「記録と資料で武装する」ことです。
ご存知のように、集スト的な嫌がらせは、
加害者の素性も、
加害の理由も、
グレーな手法も
説明しにくいものです。この手の集団いじめや民衆犯罪は、この説明のしにくさに守られてきました。
しかし逆に言えば、この有利な点さえ破れば、加害者側は不利になります。ですからなんとか被害を可視化し、警察や弁護士などの協力を引き出さなければなりません。
そこで関心を持っていただきたいのが、徹底的に記録を取り、ケースで押してゆく方法です。今日はこの、不特待多数の集団嫌がらせ案件の記録の取り方、資料の作り方について、ご提案しようと思います。
相談に必要な資料とは?
ネットの集スト手法に限らず、今世紀流行りの精神いじめのやり口は、説明しにくくあいまいです。偶然を装ったり、身振り手振りの非言語シグナルで悟らせたりするグレーな手法です。
やり口の特徴としては、直感的に被害はわかるものの、説明が難しい、多くの言葉が必要、言葉にすると嘘くさく聞こえる、などがあります。さらに被害数が多く、とても全体像を説明しきれないというケースの場合、説明の負担は益々重くなります。
精神いじめを伴う集団嫌がらせの資料化は、この情報量の多さを制する必要があります。そこで必要なのは、記録と資料作成で、この情報量の多さをさばく工夫です。
実は警察や行政などの公的窓口なども、この手の迷惑行為の、リソースを食う点が苦手です。ですから情報の整理は、状況を明らかにするだけではなく、行政の側の相談員を助ける行為ともなります。話を聞いてもらう可能性が高くなるのです。
そこでオススメしたいのが、受け手にとって負担が少なくわかりやすい資料作りです。

相談資料にフローチャートを用いる方法は、後出の元警察官の相談指南本の提案を採用したものです。普通の相談でも威力を発揮しますが、特に情報量が多く説明しにくい不特定多数の精神いじめの場合には有効です。
相談資料には全体の流れのわかるフローチャートと、個々のケースがわかるケース集をセットで持っていってください。
なぜフローチャートが効果的なの?
・集団嫌がらせ案件は情報量が多いので、受け取り手の負担を減らせるフローチャートが望ましい
・自治体の人権相談や有料無料の弁護士相談で、説明時間節約になり、より多く話せるようになる
・被害者自身の頭の整理になります。これは意外に重要です。置かれた状況や被害の全体像がわかるようになり、ストレスが減ります。加害の傾向など、新しい気づきもあります。なにより、記録で被害状況に対処できるという感覚が、閉塞感を破り、自己効力感を取り戻させます。

厳選「事例集」を持っていく
では一緒に持っていく事例集はどのようなものが良いのでしょうか。
事例集は、現場の雰囲気を掴んでもらうための資料です。一般に多めの資料は喜ばれないので、最初はインパクトの強い極端な事例を2、3件持っていくのが良いと思います(私はこれで失敗しました)。
事例は、文章よりは絵の方が望ましいです。相談窓口は決めつけもあるし、集スト的相談にうんざりしている雰囲気もあります。追い払われることも多いのですが、強烈な事例を、わかりやすい一枚絵で、数少なく差し出すと、ちらっと見てもらえることも多いです。
再現図の一枚絵を描かない場合は、グーグルマップを印刷したものに、棒人間や記号で描くのもありだと思います。その場合はストリートビューで周辺の画像もおまけでつけると、現場の空気感がわかって良いかもしれません。
事例の再現シートを作る際は、なぜこれが加害と思ったか、なんとか言葉にします。経験では、うまく言葉にできると自分が間違っていなかったと安心でき、自信回復にもつながります。

〈資料作りのまるポ〉
フローチャートも再現図集も、事例を書き出すところからはじめます。事例を1つずつ名刺状のカードなどに書き出し、時系列に並べます。
その中から重要なケースを選んでフローチャートにします。そして重要ケースをさらに厳選し、インパクトがあって絵にしやすいケースを再現図にします。
凝りたい方はお絵描きソフトの3D素材を使うと臨場感が増します。
フローチャートを作りまくる
・最初は大きな流れのフローチャートで。
・相談実績もフローチャート化。複数窓口に相談実績があったり、地域の協力を引き出した実績があると、行政や公的窓口も動きやすい。
ちなみに110番は、あらかじめの相談実績があれば対応はスムーズです。また聞いた話ですが、執拗な嫌がらせの場合、警察は相談ごとに段々怖くなるそうです。
・なかなか信じてもらえそうにない被害、情報抜きほのめかし被害などの場合、事例を詳細に積み重ねたフローチャートが威力を発揮することがあります。
また同フローチャートは、手法の共有者グループや、拡散状況などを暴き出してくれることもあります。拡散状況は、背後のネットワークを推測するヒントになります。

【書籍】
新装改訂版
警察は本当に「動いてくれない」のか
本当に役立つこの本をお勧めします。
警察官も人の子ですし、また法の規定でしか動けない職種でもあるので、受けてくれないからといって一方的な叩きはしないようにしたいものです。

フローチャート使用は、この本から採用しました。
すみませんが中古しか見つかりません。本当は800円くらいの本です。↓
危機的状況の人の記録はどうする?

・危ない状況の方は、中傷などで悪者扱いされたりすることもあるので、数年にわたり被害があったと証明できる多めの記録を残してください。
・被害件数の多い方
・汚れ仕事の被害
・中傷や包囲網で生活に支障が出るほどの被害
・リストラや不祥事絡みの被害
・全部残す場合は、自分の行動も残しておくと陥れに対するアリバイになります。
・訴えの通りやすいタイプの被害があります。暴言や、繰り返しの待ち伏せ、度重なる煽り運転などです。個々の記録シートとは別に、被害発生地図を作ると、広域性や熱量の高さの証明ができます。
・記録は年単位を覚悟してください。
・ドラレコや防犯カメラは強力な記録ツールです。
・精神いじめは些細に見えますが十分悪質なので私は記録に残しています。ネットの集スト手法も同様です。
・些細な痕跡ですが深刻な犯罪被害というものもあります。住居侵入などのガスライティングです。記録をとると、見逃してはならないこの手の被害に気がつくことがあります。
あなたは有能な情報分析官
自分を有能な情報分析官だと思って、無理にでも気分を上げて見てはどうでしょうか。ちなみにこのノリの時の私のテーマソングは大江戸捜査網のOPです。他にもいろいろあります。

記録は正直めんどくさいです。しかし得るものは非常に大きいです。
・とっとと習慣化する
・楽に記録できるシステムを作る
が乗り切るコツです。やらねばならないなら好きになるしかありません。
楽に続けられるシステムを作る
・書き込むだけの記録用テンプレートを作る
・記録用のグーグルマップのスクショをストックし、書き込むだけにしておく
・事例が大量になる場合もあるので、簡単に見返したり、事例を引き出せる仕組みを作る
記録の注意点
・バックアップは複数。紙もあると望ましい。
・サイバー攻撃や情報抜きほのめかしがある場合、オンラインの記録やデバイス記録には注意が必要(私は標的型攻撃で、職場向けフローチャートが変なスクショに差し替えられる被害に遭いました)。
・記録の方法、保管方法は人に教えない。
※私は自分の記録システムを公開しない主義なので、曖昧な表現で申し訳ありません。
記録は相談活動だけではなく、SNS発信でも役立ちます。ハブられて寂しい集団嫌がらせ被害者ですが、MY事例を前面に発信すると、驚くほど受け入れてもらえます。それだけでも嬉しいですよね。
また最近は、ネットの集団嫌がらせ界隈に属さず、自分の事例だけで活動する方も見かけます。
では最後に、大江戸捜査網のOPテーマをどうぞ!