目薬が刺さりそうで怖いと悲鳴をあげていた子が克服するまでの3ステップ
保健室ではこどもに目薬をさしてあげることが時々あるので、他のママに比べれば色々なこどもに目薬をさした経験がある方だと思ってました。
(医療行為はNGの保健室ですが、目薬をさすことは医療行為ではない)
でも、今思えば。
私が保健室で目薬をさしていた相手は、ほとんど中学生。
じっとしていることができるし、それにきっと、この子たちはむしろ自らすすんで「先生よろしく!」と、目薬をさしてもらいに来ていたのだ…
だからうちの小学生が、こんなに目薬に対して拒否反応を起こすとは思わなかった…!!!
今日はそんなうちの子に、目薬という、目に刺さるかもしれない恐ろしい先端から、目に入るとしみるかもしれない液体が出てくる恐怖にどう向き合ってもらったのか、一部始終を書いてみようと思います。
1 目薬の何が怖いのか言語化してもらう
まずは目薬のなにが怖いのか、言語化してもらいました。
するとまず挙がるのは
・先端が怖い
・しみるかもしれない
この2つですよね。
確かに、目の先に細長いものが近づいて来たらフツーに怖いですよね。狩猟採集時代の人間だったら、目が見えなくなる=死、だったはずなので、本能的に無理って思うのは当然のはず。
でも、ここでよく考えてみましょう。
じゃあなんで、耳かきは怖くないの?
耳かきって、細長い棒を耳の中に入れてかきかきする訳じゃないですか。
でも、大抵の子は耳かきのたびに悲鳴をあげたりしないし、手元がくるえば鼓膜が破れる可能性だってあるのに、そこまで心配したりしないですよね。
(個人差はあるけれど)
耳かきは良いのに、目薬はこわい。
それはなんで?と聞いてみれば
「耳かきはいつもやってるけど、目薬はあんまりやったことないから」
当然、こうお返事が来ますよね。
うちの子も目薬は人生初か2回目。目薬に関しては、慣れの問題もあるなぁと思います。
2 目薬(先端)に慣れる練習をしよう
人間の脳って、慣れてないものは「こわい」って思うんですよ。
だからといって、目に近付いてくる先端を見つめているのは怖いし、そんな練習をするのは嫌ですよね。
なので、目薬を目に近づける練習はしません。
手で持っている目薬に、自分から近づきにいく練習をします。
分かりますか?
つまり、自分から顔を下(手元)に向かって近づけるのであれば、誰かに頭を掴まれてフンっ!!!ってされない限りは、目薬の先端に眼球がささることはあり得ません。
最初は顔を近づけられなくてもいい。
とにかく、手元(下)にある目薬の先端を、上から見つめる練習をしてもらいました。とにかく先端に「視覚的に慣れる」こと、「刺さらなかった!って体験を積み重ねる」ことが大事。
3 背筋ピン、首ぐきっ、あっかんべー、目線上
先端に慣れたら、いよいよ本番です。
とは言えまだこの時点では恐怖心でいっぱいだと思うので、とにかく
ママはあなたに目薬をさしたいのだけど、一番怖くなくて、痛くもない方法をやろうと思ってる。だから今から言う指示に協力して!
と、呼びかけ、ひと通り動きを一緒にシミュレーションします。
①まずイス座ります。背筋ピンです。
②首を上に向けてもらいます。首ぐきっ、です。
プロの眼科助手は軽く上を向いてもらうだけで上手に点眼できますが、私はぐぃーーっと上に向いてもらった方が点眼しやすいなぁと思っています。
(もちろん本当にぐきっとするまでは首を上に向けたりしませんが、この効果音はわりとこどもが喜ぶので多用していますw)
③こどもに「あっかんべー」してもらいます。
④そのまま目線を上に向けてもらいます。
白目になるので、こどもは先端が見えなくなるし、ママ側は点眼しやすくなるという両者メリットがあります。
初回は目薬は持っていないから絶対にうたないよ〜と、動きだけを一緒に確認します。
2回目は、絶対にしみない目薬(我が家はコンタクトが潤う用の目薬を使いました)で練習。
これが成功すると自信がつくので、それができたら5分待って本番です。
(目薬を連続で使用するときは、1本目を点眼してから5分待ってから使用します。涙で流れてしまうので…!)
できるようになってみて
うちの子は「はやり目の疑い」だったので、目薬が使えるようになったことで随分よくなりました。充血・めやに・かゆみも引いてひと安心です。西洋医学の力すごい。
最初は、刺さりそうだから…と怖がっていた目薬も、
今はそんなに怖くない
というレベルに落ち着きました。
今回、目薬に対してプラスの体験ができたので、きっと次に点眼が必要になった時もなんとかなるはず…!と信じています。
目薬こわい民は中学生や、あと大人になっても結構いて、軽症の場合は
とりあえず上向いて、口開けてみて
で、なんとかなることが多いのですが
(ちなみに目薬をさすと口が開いてしまうのは、単純に人間は上を向くと筋肉が引っ張られて口が開いてしまうからです…)(口を開けろ、に気を取られている隙に点眼するマジック的な方法w)
そんなこども騙しは効かないよ!という場合は、今回の体験記がなにかお役に立てることがあるかもしれません。たぶん。