モチベーションを保てる仕事の特徴とは
私がやる気を出せる仕事ってなんだろう?
それさえわかれば、全力でやるのに、、!
一度は考えたことがあるテーマではないでしょうか。
私自身、何度か転職をするなかで、このテーマをずっと考えています。
そんななか、中小企業診断士という資格の勉強をしているときに、「職務特性モデル(Job Characteristics Model)」という考え方を学びました。
「自分が意欲的に取り組みたくなるような仕事ってなんだろう?」と考えていらっしゃる方には、きっとヒントになると思います。
職務特性モデル
「職務特性モデル(Job Characteristics Model)」とは、仕事自体の特性と働く人の意欲への影響を示す枠組みです。つまり、「どのような特徴がある仕事なら、人は意欲的になるのか」を示す考え方です。
米国ハーバード大学の組織心理学者J・リチャード・ハックマン氏と、経営学者グレッグ・R・オルダム氏によって1976年に提唱されました。
このモデルでは、5つの「中核的職務特性」が示されています。これら5つが、モチベーションを高めるために重要な要素になります。
1. 技能多様性(Skill variety)
単調な仕事ではなく、自分が持つ多様なスキルや才能を活せる仕事であること。
例えば、「営業」が得意で、「金融」の専門知識がある場合、どちらか片方だけをつかう仕事よりも、どちらも求められる仕事のほうが、自分のスキルをより活用できてやる気になるという考え方です。
2. タスク完結性(Task identity)
始めから終わり(完結)までの全体を理解した上で、関われる仕事であること。
例えば、プロジェクトの全体像をまったく知らされないまま、「あなたはここだけやってもらえれば大丈夫」と言われても、やる気は出ないですよね。プロジェクト全体のなかで自分のタスクがどういう位置づけで役立つのかわかれば、やる気は高まりますね。
3.タスク重要性(Task significance)
他者の生活や社会にインパクトをもたらす重要な仕事であること。
例えば、「これをやって、誰の何の役に立つんだろう……」と思ってしまうような仕事は、モチベーションが下がりますよね。
自分の仕事によってクライアントから感謝されたり、社会の役に立っているという感覚があれば、人はやる気になる、という考え方です。
4.自律性(Autonomy)
自分で計画を立てたり、自分のやり方で進められる裁量度の高い仕事であること。
私自身、計画や進め方がガチガチに決まっている仕事よりも、ある程度自分で調整できる仕事のほうが好きです。またコロナを経て、自分は出社スタイルよりも自由度の高いテレワークのほうが性に合っていることに気付きました。
5.フィードバック(Feedback)
結果がどうなったのかという手応えを、その都度、知ることのできる仕事であること。
自分の仕事に対してまったく反応が得られないと、(ラクはラクかもしれませんが)やる気が上がることはないですよね。感謝されたらうれしいし、なにか指摘されたなら改善して完成度を高めることもできます。
以上、いかがだったでしょうか。
自分にとって、これら5つの要素それぞれが高い仕事が理想ということになります。
あとがき
私自身、転職や新しいプロジェクトに取り組むときは職務適性モデルを意識しています。少しずつ、自分が快適な働き方に近づいている実感があります。
職務特性モデルは、仕事だけでなくプライベートにも適用できると私は思っています。
例えば、技能多様性。私はシンガポールが好きで何度か訪れているのですが、理由の一つは、自分が学んでいる英語と中国語がどちらも使えること。インド系やマレー系の人には英語で話し、中華系の人には中国語で話すなど、自分の能力をより発揮できている感覚が好きです。
「考えてみれば、自分がプライベートで好きなことは職務特性モデルに当てはまっている」というケース、あるのではないでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございました!
それでは。
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