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文法書に載っていない英文法(1)時・条件の副詞節

こんにちは、KUMAです。

私は、ビジネスの現場で15年以上英語を使ってきました。海外出張、海外勤務も経験し、法人向けのTOEIC研修講師の仕事をしたこともあります。

本日は、文法書には載っていない話を一つ取り上げたいと思います。

学校文法やTOEIC対策を超えて、より自然な英語を身に付けたい方にとってはきっと学びになると思います。
(そんなに難しい話ではありませんので気楽にお読みください!)

時・条件を表す副詞節

英文法を勉強していると、以下のルールがありますよね。私の手元にある文法書から引用します。

時・条件を表す副詞節の中では未来のことでも現在形を使う

新・英文法大全(KADOKAWA)

例文を使って説明すると、

If it rains tomorrow, we won't go hiking.
(もし明日雨が降ったら、ハイキングには行きません。)

こちらの英文で、「明日雨が降ったら」というのは未来の話ですが、if以下の副詞節を「If it will rain tomorrow」とするのは誤りで、「If it rains tomorrow」と現在形を使って表現しなければならないというものです。

if以外にも、「時」や「条件」を表す接続詞(when, as soon as, before, after, until, unless など)が導く節(副詞節)の中では、未来のことでも現在形が使われます。

実際はそうとも限らない

ただし、自分の英語の表現の幅を広げたい方にとって、上記の文法規則はややミスリーディングです。

実際の英文法では、時・条件を表す副詞節の中で、未来のことに現在形を使うとは限らないからです。

一般的にも使われるのは、「丁寧な依頼」のケースです。

If you will wait here for a moment, I will get the manager.
(ここで少々お待ちいただければ、マネージャーを呼んできます。)

この文では、if以下の副詞節(ifからmomentまで)で未来形を使っていますが、これも自然な文法です。むしろ、「if you will wait」と未来形で表現することで、「if you wait」と現在形で表現するよりも丁寧でやわらかい印象を与える依頼表現になります。
(なお、実際に発音されるときは、「will」は短縮形「'll」になることが多いです)

また、ややマイナーですが、「結果」を表すときにも、未来形を使っても問題ありません。例えば、

I can buy some groceries for you if it will help.
(もしお役に立つようなら、私が食料品を買ってきますよ。)

ここでは「私が食料品を買う」ことの「結果」としてhelpになる、ということを示しており、このようなケースでもif以下の副詞節で未来形を使うことも可能です。
(現在形にしてif it helps、if that helpsなどにしてもOKです)

最後に

この文法事項は、私自身が英語を使っていて「?」となったことから、調べてまとめたものです。

あらゆる英文法を文法書で網羅することは不可能。自然な英語を身に付けようとする段階になると、文法書でカバーされていないことが出てきます。
なにより、言葉は生きているし、変わっていきます。文法書にとらわれず、実際の英語を積極的に吸収していくマインドがあれば、より自然な英語に近づけるのだと思います。

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最後までお読みいただきありがとうございました!
それでは。


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