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文法書に載っていない英文法(2)助動詞 must, mustn’t, have to
こんにちは、KUMAです。
私は、ビジネスの現場で15年以上英語を使ってきました。海外出張、海外勤務も経験し、法人向けのTOEIC研修講師の仕事をしたこともあります。
本日は、一般の文法書に載っていない助動詞の話をしたいと思います。
学校文法やTOEIC対策を超えて、より自然な英語を身に付けたい方にとってはきっと学びになると思います。
(そんなに難しい話ではありませんので気楽にお読みください!)
mustn't
まずは mustn't から。禁止(〜してはいけない)の意味を表す must not の短縮形です。
「意味を間違えて覚えやすい注意」と習った方もいらっしゃるかもしれません。
義務(〜しなければならない)を表す must の否定なのだから、「〜しなくてもよい」となりそうなところですが、mustn't は「禁止(〜してはいけない)」を表します。
また、「発音に注意」と教わった方もいらっしゃるかもしれません。
「マストント」と読みたくなるけれど「マスント」なのだ、とか。
このように、いくつか注意すべきポイントがある mustn't ですが、なんと、実際は(ほぼ)つかわれません。本記事を読んでくださっている方が、今後英語に触れていく中でこの単語に出会うことはないと思います。
mustn't は忘れてOKです。
ちなみに、「禁止(〜してはいけない)」はどのように表すかについて説明します。
書き言葉では、短縮形ではない must not は使われることがあります。例えば、
You must not enter this area without permission.
(このエリアに許可なく入ってはいけません。)
一方で、話し言葉やカジュアルな場面では、 can't や shouldn't を使ったほうが自然です。上記のmust notだと、硬くてフォーマルな表現になってしまうためです。例えば、
You can't go in there.
(そこには入れないよ。)
You shouldn't eat that if you're allergic.
(アレルギーがあるなら、それを食べないほうがいいよ。)
must と have to
ところで、助動詞 must は、have to と意味が似ていますよね。
どちらも、義務(〜しなければならない)と推定(〜に違いない、きっと〜だ)の使われ方があります。
must と have to の使い分けですが、文法書では、must は主観的表現、have toは客観的表現であると説明されていることがあります。
話し手自身の主観的な判断や意見に基づいた義務感(=主観的な義務感)である場合は must を使い、外部からの状況、ルールや一般的な義務感(=客観的な義務感)である場合は have to を使うというものです。
ここで!文法書に載っていない話をします。
話し言葉では、多くの場合、have to が義務(〜しなければならない)、must が推定(〜に違いない、きっと〜だ)で使われます。
【義務の have to】
I have to finish this report by tomorrow.
(明日までにこの報告書を仕上げなければいけない。)
【推定の must】
He must be tired.
(彼は疲れているに違いない。)
上記の法則とは逆に使われるケースに出会うこともあると思いますが、頻度は少ないはずです。
これは、must はフォーマルで強い響きがあるのに対し、have to が比較的カジュアルな表現であることにも関係しています。
最後に
以上、使わない助動詞 mustn't 、must と have to の区別を取り上げました。
「参考になった」と思った方は、スキを押していただけると励みになります!
最後までお読みいただきありがとうございました!
それでは。