カジノ紀行 第1回「カジノとは何か?」
▼この記事の内容(2018年4月9日)
①コラム「カジノとは何か?」
②カジノに関する最近の《ニュース》
③私の近況「季節工を終えてからの生活」
①コラム「カジノとは何か?」
今回より始まりました『カジノ紀行』ですが、実際に動き出したのは2016年12月中旬からです。そして今まで勉強したり練習したりしていたわけですが、この間、色々な人と会った際には「今はカジノ関係で新しいことをやっている」という話をしていました。
当初、2017年の1月に友人たちと新年会をした頃は「また面白いことを始めたな」と興味を示された一方で、中には「ギャンブル? 眞壁さんってそういう人だったんですか?」と幻滅されることもありました。その場ではわざわざ理解して貰うつもりもなく、なるほどこういう反応もあるなと思ったものです。この人とは半年ほどして再び会ったのですが、そのときには《IR》に関して理解しており、「夢洲(ゆめしま)ですね!」と賛同してくれていました。
そう、私がこれから手掛けたいと考えているのはIRです。IRとはIntegrated Resortの略であり、意味するところは「統合型リゾート」となります。要はカジノ以外にホテル・レストラン・ショッピング・劇場などを含めたリゾート施設を差します。私は「日本にカジノができるからギャンブルをやろう」という考えで動き出したのではなく、IR(統合型リゾート)という市場に乗ろうと決めたわけです。
しかし現在2018年4月においても、まだまだ認知度は低いです。最近も、とある実業家団体の代表と知り合いましたが、面と向かって「カジノには反対です」と言われました(他にも金融自体を全否定されておられましたが…)。ということで、今回はこのIRに関して、そもそも「カジノとは何か?」という話をします。私も幾つもの資料から調べました。以下、引用も含めて説明します。
改めて、始まりは2016年12月15日です。IR推進法が可決し、日本でのカジノ誕生が決まりました。これは「新たな市場が生まれる」ということです。私はカジノ関係の仕事を着手しようと動き出しました。IRとはIntegrated Resort(統合型リゾート⇒ホテル・レストラン・ショッピング・劇場などを含めたカジノ施設)であり、目的は外国人旅行者の集客です。
現在におけるカジノの原型は1700年代のフランスで生まれました。それ以前のカジノは王侯貴族たちが社交場とする別荘でしかなく、現に《カジノ(casino)》の語源はイタリア語の《家(casa)》です。そのような社交場がいつからか娯楽施設を備え、一般大衆も参加できる遊技場に変容したのですが、この転換期はルイ15世の税収政策で《賭博場》としてのカジノを始めたことにあります。フランスで始まったこの《賭博場としてのカジノ》は非常に高い税収効果があり、ヨーロッパ各国に広がりました。その側面として数多くの事件や犯罪も起きており、規制と取り締まりの歴史があります。
今に到り、カジノの発展に大きく貢献したのは《ラスベガス》です。名実共にカジノの代名詞といえます。ラスベガスは元々、ネバダ砂漠の中にあったオアシスでした。開拓は1848年にカルフォニア州のアメリカン川で砂金が発見されたことから始まり、このゴールドラッシュ時代に発掘者たちの宿泊地となりました。さらに1900年代に入ると鉄道の開通に伴って蒸気機関車の給水地となり、交通と流通が巡るようにもなりました。しかし1929年の世界恐慌(株式市場の大暴落)が起きると、産業のなかったラスベガスに不景気が直撃しました。そして時のネバダ州知事は税収確保の為、カジノの合法化に踏み切りました。これが1931年のことで、そうしてラスベガスはカジノの都となったわけですね。
一口にカジノとは言え、競争の歴史があります。単なる賭博場に人が集まり続けることはなく、あらゆる文化、あらゆる嗜好が注ぎ込まれてきました。現在、ラスベガスに降り立てば、ジェットコースターが縦横無尽に走るホテル群、運河を泳ぐゴンドラ、古代エジプトやモナコのモンテカルロ、イタリアのベニスなどを模した豪華絢爛な景色が目に飛び込んできます。勿論、外面だけではなく、ホテル内にも様々な劇場があり、コンサートやショーが夜通し開催されています。これらは無料で提供されるものも数多くあり、レストランに関しても世界各国から最高級の店が選りすぐられています。究極であることを放棄したカジノは客を失い、姿を消していったのです。
こうしてラスベガスで大きく変容かつ発展したカジノ産業ですが、現在に到って世界最高の収益を得ているカジノといえば、ラスベガスではなくマカオです。中国から返還された2001年より外国資本を導入してから10年足らずでラスベガスを凌ぐカジノに成長しました。では、ラスベガスは世界2位になったのかといえば、そうではありません。2位はシンガポールであり、2011年に開業したIR(統合型リゾート)により、翌年2012年には世界2位の座を手にしました。
この流れに続こうというのが、我らが日本ということです。2016年12月15日、カジノ解禁法案が可決されました。正式名称は統合型リゾート推進法案であり、シンガポールの成功に続こうという趣旨ですね。野党やマスコミが反対する中、自民党は2020年の東京オリンピックとの相乗効果を狙って解禁に踏み切りました。
ちなみに、日本のカジノ解禁は、幾度と浮上しては沈没してきました。統合型リゾート推進法案に関しても、1999年に当時の東京都知事が財源不足の深刻だった東京を再建策する為に提案したのが始まりです。これが《お台場カジノ構想》ですが、しかしカジノに対するネガティブなイメージは払拭できず、周辺地域の治安悪化や青少年への悪影響、ギャンブル依存症などの懸念より日の目を見ることはありませんでした。それから10年余が経った2013年、東京オリンピックの誘致に成功したことで再びカジノ合法化が注目されて、既にマカオやシンガポールでの成功例もあることから、2016年に法案が通る結果となったわけです。
ではこのIRの経済効果ですが、大きく分けて2つあります。即ち、《開業前》と《開業後》です。《開業前》は土木建築に関するものであり、建築資材・輸送業・土木業・建設業・内装業・電気工事業・造園業・不動産デベロッパー・アミューズメント系開発事業・鉄道系といったものが挙げられます。《開業後》は周辺機器と機材の販売、そして雇用創出です。
統合型リゾートとは、地区認定や特定複合施設の設置などの枠組みを踏まえた上での特例的な施設であり、カジノは大型リゾート施設の一部でしかありません。全体像としてはホテル・ショッピングモール・スポーツ施設・アミューズメントパークなどの観光施設の中にカジノが併設されており、国内のみならず外国人観光客の集客を目的としています。又、美術館や展覧会といった集客はできても収益性の低い施設を、カジノという収益性の高い施設によって補完することが可能です。あるいはテレビに出るほど売れていない芸人や役者が活躍できる場にもなるということですね。
現代の日本は少子高齢化という人口減少により、先行きの不透明感は否めません。生産力と消費力は減退の一途を辿っており、経済縮小の方向に向かっています。このような状況下で再び経済を拡大していく手段は原則的に2つしかありません。つまり、海外に向かって売る《輸出復興》か、海外から消費者を呼んでくる《観光復興》かです。当然、日本が資本主義経済を生きるからには、どちらかではなく、どちらもやらないといけません。オリンピック後の日本を盛り上げていく為にもIRは格好の観光材料になるでしょう。
以上が私の考える「カジノとは何か?」です。これからラスベガス・マカオ・シンガポールに行きますが、現地の状況をしっかり見てこようと思っています。勿論、目で見るだけではなく、歴史と文化を調べながら、この『週刊カジノ紀行』で纏め上げていく考えです。
ただ、まあ「日本の経済の為に必要ですよ」とは言っても、カジノに行って、負けて大事なお金を失うようでは、詐欺の片棒を担いだみたいなものです。お国が税収を求めているからと言って、負けてやる義理はありません。やるからには勝つ。勝たねばいけません。ということで、次回は「博打における勝算の有無」をお送りします。
ちなみに私自身もこれからカジノの現場で実践していくわけですが、ここでは投資や不労所得で得た《カネ》ではなく、労働で得た掛け替えのない《お金》で勝負するところに意味があります。負ければそれだけ痛いということです。世間一般的な人と肩を並べて、知識と技量だけで積み上げていきます。今のご時世、生き抜くには如何に頭を使い、腹を据えるか。どうぞご期待ください…!
②カジノに関する最近の《ニュース》
▽カジノ全国3カ所で認可(2月27日)
http://www.sankei.com/politics/news/180227/plt1802270004-n1.html
政府は2月26日、カジノを含む統合型リゾート(IR)施設について、カジノが開業できる区域数を全国で3カ所とする方向で調整に入った。都道府県か政令指定都市がIR事業者と共同整備計画を作成し、国土交通相が審査して区域を認定する見通しだ。28日にも与党に方針を示し、了承が得られれば、今国会に提出を目指すIR実施法案に盛り込む。
カジノの解禁は平成28年に成立したIR整備推進法で決まった。カジノ運営の具体的制度に関してはIR実施法案で定めることになっている。カジノを含むIRの設置場所の数をめぐっては、ギャンブル依存症を不安視して絞り込みを求める意見がある一方、大阪府や北海道、長崎県、愛知県、横浜市など複数の自治体で誘致を目指す動きがあり、自民党内には拡大論も根強い。与党は3カ所とする政府案をたたき台に、何カ所認めるか慎重に検討する。
▽カジノへの入場料 6000円で合意(4月3日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180403/k10011389651000.html
カジノを含むIR・統合型リゾート施設の整備に必要な法案をめぐり、自民・公明両党は、カジノへの入場料を6000円とすることで合意し、カジノの規制に関する与党としての考え方をまとめました。政府が、カジノを含むIR・統合型リゾート施設の整備に必要な法案の提出を予定していることを受けて、カジノ規制の在り方を検討している、自民・公明両党は、3日、作業チームの会合を開き、結論が出ていない、「入場料」をめぐって協議しました。これまで、公明党が、「カジノの合法化には、世界最高水準の厳しい規制が必要だ」として、シンガポールと同等の8000円にすべきだと主張していたのに対し、自民党は、「利用者の過度な負担にならないよう、5000円が上限だ」としていましたが、3日の協議では、両党が歩み寄り、最終的に6000円とすることで合意しました。カジノを含むIR・統合型リゾート施設の整備に必要な法案をめぐり、自民・公明両党は、カジノへの入場料を6000円とすることで合意し、カジノの規制に関する与党としての考え方をまとめました。これを受けて、政府は、法案の策定作業を急ぎ、できるだけ早く、国会に法案を提出したいとしています。
③私の近況「季節工を終えてからの生活」
さて、ここからは前回からの続きとなります。3月15日に最後の仕事を終えて、当日は片付けなど帰る準備をして翌日の夜には東京を発ちました。この記事を書いているのは4月8日なので、今に到るまでの話をしたいと思います。
関西には3月17日に戻ってきて、まずは自分の部屋を住めるようにしました。収納していた布団や机を出して、パソコンとプリンターを再設置しました。あと本が増えて本棚に入り切らなくなったので、新たに買ってきました。ついでテーブルも買いました。
その翌日は日曜日だったので、ゆっくりしようとしていたのですが、電話がかかってきて、祖母が亡くなったことを知らされました。全く予期していなかった訃報でした。正月には元気な様子で、90歳を過ぎてもボケることなくハキハキしていたのです。
お通夜と葬式には親戚全員が揃いました。従姉妹は妊娠中だったのですが、来週だったなら来れなかったと言っていました。私は黙っていましたが、1週間前だったとしたら私が来れなかった可能性がありますね。有給消化もできない有り様でしたから。
その後は、以前通りの生活に戻りました。日中は人と会ったり喫茶店に行ったりしています。夜は飲みに行っても早々に帰宅し、翌朝までに投資関係の資料を作成しています。朝晩の暇な時間は筋トレをしています。工場勤務を終えてしまったので、身体が鈍らないように維持しようと努めています。内容は腕立て伏せと腹筋・背筋です。ダンベルを持ちながら映画を観たり、ゲームをしながらスクワットをしたり、ということもしています。4月に入ってからは筋肉痛で動けなくなったこともあるほど、かなりハードに鍛えています。工場勤務を終えたので、逆に「身体を壊すことを許された」とも言えますね。
あとは昨年から少しずつ読んでいた本を読み進めています。カジノや投資とはジャンルが異なるので、気が向いたときにだけ手にしているのですが、司馬遼太郎先生の『台湾紀行』です。寝転がって、腹筋を鍛えながら読んでいました。1時間ほどやっていたら、翌日にギックリ腰ならぬギックリお腹(?)になってしまいました。
内容は台湾の歴史と文化、日本との関係、実在の人物の出来事や事件ですね。地理や世情も詳しく書かれており、非常に奥が深いです。今回、『週刊カジノ紀行』と銘打ったのも、これを読んでいたからです。《紀行》という言葉には以下の意味があります(Wikipediaより)。
カテゴリとしては「旅行記型(現地での交流)」「テーマ型(歴史・文化)」「ガイド型(ガイドブック)」「文学型(ノンフィクション)」「学術型(実地・調査・研究)」となっていますが、この『週刊カジノ紀行』はその全てを包括したものとなります。歴史と文化を学んで、現地で体験し、そこにいる人たちとも触れ合いながら書き纏めていこうと考えています。
3月の最終日はオーガニックの食事会に行きました。これは飲食店を経営している友人が毎月開催しており、昨年も東京に行く前にはよく参加していました。
1年も経つと参加している顔ぶれが結構変わっていて、新しい出逢いもありました。今回知り合ったのは《ヨガのスクールをしている男性(30代後半)》《ファイナンシャルプランナーの女性(30代)》《経営者向けのセミナーをしている男性(40代)》《富豪の秘書をしている男性(26歳)》で、同じテーブルで話をしていました。
で、この中にいた《経営者向けのセミナーをしている男性(40代)》に本稿の冒頭に書いた「カジノは反対」ということを面と向かって言われたわけですね。言い合いをしても仕方ないので、私は「カジノというか、IRですよ」とだけ返答しました。
とは言え、私もまだまだ課題を抱え込んでいるので、これからが勝負ですね。ラスベガスへの出発も迫ってきているので、準備を整えています。それと以前に宣言していた通り、ポーカーに現金(リアルマネー)を入金しました。
こちらも着実に積み上げているつもりですが、この「実力を積み上げる」というのは、なかなか難しいものもあります。とにかく勝負の世界では「勝てるかどうか」だけが問題ですね。
次回、1週間の勝負結果をお見せしたいと思います…!