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季節工編/第1話「始動」

 さて、昨年(2016年)11月に勤めていた会社を辞め、翌12月には暇を持て余していたので「季節工に3ヶ月行って、その給料を全てカジノに突っ込む」という約束をしていました。今年に入って自社の決算と法人税の手続きを終えたので、動き出しました。


○ 約束(2016年12月12日)


 ちなみに私の状況を説明しておきますと、現在は暇な個人事業主です。不動産の管理と売買、投資と金融マガジンの配信をやっています。昨年まではサラリーマンをしながらやっていましたが、今はジムに行くか喫茶店で本を読んだりしながら仕事をしています。

 そして冒頭の通り、自社経営の3月決算と5月の納税を終えたので、約束から半年が経ちましたが、ようやくネットで季節工の求人を調べて、エクセルで取り纏めました。以下。

 ここから場所や待遇などで候補を決めてから仲介会社に登録すると、そのまま面接の日が決まりました。5月15日に登録して、16日に面接という流れです。これは仲介会社での面接ですが(後日、入社先の会社で面接)、その際に履歴書を要するというので、ネット上でword形式のフォーマットを拾い、手書きはせずにワープロ打ちで仕上げました。

 こうして面接に伺うと、20代と思しき女性が出てきて個室に案内されました。入社3年目前後の何処にでもいるOLで、いわゆるおっとり系女子です。対面で「期間工について」の説明があり(次回に記述)、謹んで聞き届けてから履歴書と身分証明書を渡しました。これでトヨタやホンダに繋げてくれるわけですね。しかしこの女性、私の履歴書を見て止まりました。

 私は黙って、手渡された契約書とマークテストに書き込みをしていると、彼女は「免許証のコピーを取らせて頂きます」と言って退室し、5分ほどして40代の男性を連れて戻ってきました。そして名刺を渡されました。

 この男、開口「他の仕事もご紹介できます」と言い出し、バインダーから求人票の束を取り出しました。私は「期間工で大丈夫です」と即座にお断り。ここから妙な押し問答になりました。私の経歴がどうやらマッチしてしまったようです。最後は「期間工に興味があるので、期間工が是非ともやりたい!」という謎の熱意を見せて説き伏せました。

 この季節工をやってからカジノに行くというのは、冒頭の「約束」の通りですが、これは2016年12月上旬に《統合型リゾート推進法案》が通ったことで思い付いたことです。一連の経験や出来事をルポライトすれば、日本でカジノが始まった頃に沢山の人に読んでもらえるかも? という目論見があり、Twitterで書いてみたら反応も良かったので実行するに到ったわけです。

 「では何故、期間工なのか?」という話は、詳しくは次回にお話しますが、そもそも私の中で「華やかなカジノで統計と金融工学に基づいて儲ける」の対極にあるのが「油と埃にまみれた工場で地道に働く」であり、カジノと季節工は【対比構造】になっているわけです。この【対比構造】というのは【お話の基本】であり、その流れを通してこそ面白味が深まるのであって、他の仕事で稼いだ金をカジノに持ち込んでも駄目です(あくまで私の感性としては)。

 とまあ、そういうことで、私自身いろいろなことを経験するのが好きなのもあって、しんどい思いをしつつもその中に愉しさを見出したいと考えています。次回は「私が認識している季節工の話」「自動車会社での面接」をします。尚、既に仮採用の通知を頂いているので、6月中旬から季節工になります(指定の日に指定の場所に行けば、仮採用から落とされることはないという話でした)。

 さあ、長い3ヶ月になりそうだ。

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