『ノマドランド』の「青い猿」
比較的自由に予定を調整できる私たちは、わざわざ人が溢れる土日にどこかに出かけるような事はしないのだが、昨日は珍しく2人とも予定を入れていない日曜で、ちょうど書作品の提出も終わったタイミングだったので、L(KIN231)の閃きで渋谷に映画に観に行く事にした。
公開されたばかりの『ノマドランド』という映画について、私は何の前情報も持ち合わせてはいなかったが、広々とした自然の風景、適度な人間関係の距離感と親切さ、そして人本来の自由さなどが、染みるように心に響いて来る良い映画だった。
企業城下町が工場の撤退と共に廃墟となる話や、季節労働のワンシーンとしてアマゾンが象徴的に登場することなど含め、人のマシーン(12:60)化とノマド(13:20)化の対比が、今の米国の自然な文脈の中で、極端に強調される事もなく描かれているのが、この映画の素晴らしい点だと思う。
メッセージは深く本質的なのに、描き方が丁寧なのだ。そう感じられた理由は、実際のノマドたちが登場している半ドキュメンタリー的な手法にもあった事を後で知ったが、本編上映前に見せられるアホ臭いドンパチ映画の予告編後だと、尚更、この映画の人々のふれあいの丁寧さを感じる事になるのだ。
あらゆる刺激で感覚を麻痺させられ、いわば洗脳と同じ手法で多くの人の精神領域までもが機械化されつつある昨今にあって、静かな希望と人間らしさがこの『ノマドランド』には見出せる。そう思えたのは、私たち自身の本質がノマドだからなのかもしれない。定住していても心がノマドなら、人間的感性が失われる事は無い。
ところで、この映画を見つけて誘ってくれたのはKIN231(青い惑星の猿)のLであった。おニューの青いウィンブレを身につけて出かけたら、近所で青い2310ナンバーの車に出会い、映画の後、桜丘から西郷山公園、そして目黒川に向かってお花見散歩をする中で、また青い231ナンバーに出会った。
帰宅後、『ノマドランド』主演のフランシス・マクドーマンドを調べたら(これも実はLが先に調べた)、何と1957年6月23日生まれのKIN231(青い惑星の猿)であった!
つまり、私はKIN231に誘われて、KIN231主演の映画を見て、その前後に青い231ナンバーの車を目にしていたのだ。だが、驚きはまだ続いた。
wiki情報によるとフランシス・マクドーマンドは、イェール大学スクール・オブ・ドラマで学び、その時のルームメイトはホリー・ハンターであったと書かれていた(ちなみに二人ともアカデミー主演女優賞を受賞している)。それで、ホリー・ハンターを調べたら何と1958年3月20日生まれのKIN241(7・竜)だったのだ!
つまり、フランシス・マクドーマンド(KIN231)とホリー・ハンター(KIN241)は、4次元的にL(KIN231)と私(KIN241)であり、彼女たちがある時期そうであったように、私たちはもう少し長い時間、共に暮らしている。何とも興味深いシンクロである。
ホリー・ハンターがアカデミー主演女優賞を受賞した『ピアノ・レッスン』は観た覚えがなく、内容もよく知らないのだが、サントラだけは何故かよく耳にしていて、今も自然とメロディーが思い浮かんで来る。記憶や予感も含め、人の感覚や働きには何とも不思議なものがある。
車のナンバーに着目し始めると、多様なリアリティの接続とシンクロが加速して、結構大変な事になる(楽しい事でもあるのだが)ので、最近はあまり撮影もしないようにしているのだが、昨日は「青」と「231」の組み合わせが何となく気になって撮っていた。何となくそうしたくなる時には、それなりの理由があるのだ。
さて、今日は満月のKIN105(1・蛇)。「燃える青い西」の52日間、「赤い蛇のウェイブスペル」の13日間、「時間トンネル」の28日間(20の銘板由来)の始まりだ。加えて、毎月の23日は『テレクトノン』では男性性と女性性が統合され、自身の本質に回帰する「銀河の同期」ポイントに当たる。
今夜の天真体道瞑想ZOOMクラスに集うメンバーは、前にもどこかで集った事がある人たちであり、これから先もまたどこかで会う人たちなのだと思う。ノマドランドの人たちが交わす「See you down the road」という挨拶には、今生だけのことではなく、別な生や別な世界での再会の意味も含まれていると、私には思えたのだった。(D)
太陽の月23日 1・蛇(KIN105)