マヤ暦「ウェイブスペル」の起源

「マヤ暦の起源」シリーズ第3弾は「ウェイブスペル」。ネットで検索すると、「ウェイブスペルは潜在意識に対応する」などと説明されているのを目にするが、果たして本当なのだろうか?古代マヤの人たちがそんな事を言っていたという証拠でもあるのだろうか?

もちろん、そんなものは無い。なぜなら「ウェイブスペル」という言葉は、「銀河の音」「太陽の紋章」と同じく『ドリームスペル(13の月の暦)』(*)にその起源を持つ用語で、1990年より前には存在していない言葉と概念だからだ。

そこで、『ドリームスペル』マニュアル(英語版&日本語版)から、「ウェイブスペル」に関しての(おそらく世界で最初の)説明がなされた部分を以下に添付する。

”ウェイブスペルは、20の部族がそれを通して動く、銀河時間のモジュールである。ウェイブスペルの13の区切りは、創造の13の音を再現する。これらの創造の13の音は、惑星地球の13の月の運動(ルーネーション)を13の月の暦へと同期させる。”(邦訳版の第1段落目から引用)

これが本来の「ウェイブスペル」の説明であり、これ以上でも以下でもない。しかし、最初から”占い的解釈”や”運勢の読み解き”などを求めて「13の月の暦」に(とは知らずにマヤ暦と思って)飛びついた人は、その希望に沿った(自分にとって分かり易い)説明をしてくれていないこの文章を、「難しい!」とか「理解不能」と感じる。そこに目をつけたのが前の記事にも登場したM氏だ。

人々が求めている「占い的に分かり易い説明」、つまり「ウェイブスペルは潜在意識に対応する」などというデタラメな説をデッチ上げ、まんまとマルチ的資格講座商法を成功させたのである。そして、M氏から派生した弟子筋、孫弟子筋が、今の日本を席巻している「偽マヤ暦商法」の元締めたちである。

「こうやれば儲かる」という話に目が眩んだ(言わばダークサイドに落ちた)人々が、ボランティアで制作され無償配布されたツールの仕組みや用語を丸パクリしつつ、それとは”全く違う日付を数えている”本来の古代マヤ暦の情報や言葉をツギハギして(つまり限りなくいい加減な根拠で)、高額の資格商法を展開し始めたのだ。

もちろん、オモテ向きは「人を幸せにする」とか「人生の意味が分かる」みたいなフレーズでラッピングしているが、実情は上記の通りで、根っこから嘘で塗り固められているのである。

だが、出版社も含め、今の企業の多くは(大企業の改ざん連発を見るまでもなく)ウソでも何でも「売れるなら良し」とする風潮が少なからずある。それが現在の日本、そして地球の現状なのだ。スピ系分野もそれを商材にしているというだけの話で、何ら変わりはない。

「ウェイブスペル」という用語と概念を生み出したアグエイアス夫妻は、10回以上の来日の中で、占い的使用法について伝えた事は一度もなく、当然ながら「ウェイブスペルが潜在意識に対応する」などという見当違いな説明もした事は一度も無い。

ウェイブスペルについて、本来の意味を知り活用したいのなら、無償公開されているパン・ジャパン・ライブラリーの講義録や、近く公開される予定のPDF版『ドリームスペル』に直接当たる事だ。そして、その情報に触れる時は、「時間に関する全く新しい知恵」と認識して、一度、占い的発想を完全に捨てきる事だ。全てはそこから始まる。

真のウェイブスペルの働きを知り、本来的な使い方を実践すれば、時間魔術体験は日常化する。何しろ「ウェイブスペル」の邦訳は「波動魔法期」なのだ。その世界に生きるようになれば、「ウェイブスペルが潜在意識」などと限定して思い込む事が、いかに陳腐な事だったかが分かるようになるだろう。

尚、毎回お断りしている通り「マヤ暦」という表記は間違いなのだが、偽情報によって勘違いしている人があまりにも多いので、なるべくそういう人たちの目に触れるよう、あえてそういうタイトルにしただけの話である。

(*)『ドリームスペル』はその後、アグエイアス夫妻が「13の月の暦に替える平和の運動」として世界を巡る時に『13の月の暦』とも呼ばれるようになった。つまり、この2つは実質的に同じものである。

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クリカ(時間芸術学校)
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