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「うごく基地/見下ろした席」(3+9首)

:右体26

のこり数日のこちらのネットプリントまだの方ぜひ。
載せている3首に9首を追加した12首をこちらにて

うごく基地/見下ろした席   福田六個

日は濁り日が濁らせるスープ皿、嚥下の音の機械となって、

献立に明日のきっと満足感・手づかみの時間の感触感

できたてが一番だって何度でも 阿呆のように 阿呆のように

サブウェイのない主要駅すでになくこの清潔感は嫌じゃない

皿満たすサラダを指してさりげなくおそろしい名前をつけてみる

この割りばしで食べるわけだな、(冬の月ほどにしずかで白い宴席)

楽をするためのメニューにじぶんでは気づかない 出されたひとは気づく

光らない道理はなくて胃の中にぼくの髪の毛は光ってる

作りかけのグラタンをそうと言い当てて汗ぬぐうのはふと過ぎた基地

見下ろした砂漠はどうもでこぼこでまばら模様で、欲しくなるナン

降りかかる泥土のまねしてみたいけれどどうしてどうしても渇く

店を出てあるきだすまで一瞥の親密が生まれて吐きそうだ


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